経営に求められる 税務ガバナンス強化の展望

近年、企業の税務に関するコンプライアンスの取組みが一層求められており、税務ガバナンスが強化される傾向にあります。税務リスクを把握・管理し、低減に努めること、また税務に関する説明責任を適切に果たすことは、多様なステークホルダーからの信頼を得るために不可欠です。これからの企業の成長や持続可能性の維持・向上のために、企業が取り組むべき税務ガバナンスを考えます。

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特集

2024年4月1日以後開始事業年度から、BEPS2.0 第二の柱であるグローバルミニマム課税制度(以下、「所得合算制度」という)が連結売上高約1,000億円超の日本の企業グループ(以下、「日系大手企業」という)を対象として適用されることとなり、日系大手企業は今まさに「税務ガバナンスが何であるか」を見つめ直すことを求められています。税とは「利益に応じて支払うもの」というこれまでの意識を脱却し、経営者は税引後利益を最大化することを目指すべく、管理体制の構築、そして変革を推し進めていかなければなりません。

税に関するコーポレートガバナンス体制の構築には何が必要でしょうか。また、税務ガバナンスを考えるうえで不可欠な視点とはどのようなものでしょうか。国際課税や金融取引の課税等を主な専門とし、長年、政府税制調査会会長を務められた東京大学名誉教授で、KPMG税理士法人 研究顧問の中里 実教授と、KPMG税理士法人の代表 宮原 雄一が対談します。

スタートアップ×人材

シリーズ3 回目は、アカデミアの立場からスタートアップ創出に尽力する慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科教授 満倉靖恵先生との対談です。1990年代後半以降に生まれたZ世代が20代を迎え、新しい価値観で社会を動かそうとしています。学科や学部、学校といったこれまでの枠を超えたつながり合いから、新しい研究やビジネスがどんどん形作られてきました。これからの社会を担うZ世代には、これまでと違うどんな特徴があるのか。彼らの力を伸ばし、日本を成長させていくために、どんな教育が必要か。教育の現場でZ世代に向き合う満倉 靖恵教授にお話を伺います。

KPMG Insight 連載「スタートアップ×人材」

Vol.66/2024年5月号

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