社会的責任“ESG”から 新たな価値創造への転換(下)
~日本企業が備えるべき未来と戦略~
ESG課題への取組みに対する市場・社会からの要請は日毎に重みを増しており、この潮目が早晩変わるとは思われない。こうした要請に応えながら、ESG 課題の解決を自社のビジネス機会へと結び付け、新たな価値創造の道筋を切り開いていくためには、ESG 視点で未来を見据えた戦略の有無が問われている。特に日本においては、欧州などの先行企業に追いつくため、長期的な視座と短期的なアクションの両立が不可欠となっている。
今号では、“Environment”の重要テーマの一つであるエナジートランジションを掘り下げ、“Governance”領域ではDeep Techに着目して日本企業の勝ち筋を探る。また、“Social”については、地方創生の現在地とあるべき未来のかたちを考察し価値創造の方向性を提言する。
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特集:Close-up 1
近年、気候変動に起因する災害は年々規模が拡大する中、世界中でカーボンニュートラルに向けた取組みが急務となっている。カーボンニュートラル実現に向けて、主要なCO2排出源となっている電力調達の変革の重要性が唱えられる中、各企業は自社のカーボンニュートラルを実現するために、中長期的にどのような道筋を描き、どのような施策を打つことが必要であろうか。世界情勢の不透明さも残る中、企業経営の視点で、企業が採るべきエナジ―トランジション(EX)について考察する。
特集:Close-up 2
産業史を振り返ると、技術は社会課題の解決に貢献する一方、気候変動や経済格差などのESGに関わる社会課題も引き起こした。ESGの達成に不可欠な要素は、今後の先端技術、具体的にはDeepTechである。Deep Techとは、社会に深く根差す課題(Deep)を解決する技術( Tech )を指し、パワー半導体、水素還元製鉄、量子コンピュータ、核融合発電などが挙げられる。世界的なESG投資もイノベーションを重視し、Deep Techへの投資が増えている。これらの取組みは長期的なもので、大学や研究機関、スタートアップ、企業、政府の連携が不可欠となる。本稿ではDeep Techの社会実装に向けた道筋を解説する。
特集:Close-up 3
ESGの中でも、機関投資家がエンゲージメントテーマに掲げる割合が最も低いとされるのが「Social(社会)」である。本稿では来年で開始から10年目を迎える「地方創生」の現状を踏まえつつ、「オープンイノベーション」を活用した新規事業の創出や、昨今耳目を集める外資系企業による地方参入を通した社会課題の解決に向けた取組みの必要性と可能性について提言していきたい。
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Driver Vol.15 Contents
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- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.10 - April 2022
- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.09 - December 2021
- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.08 - August 2021
- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.07 - April 2021
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- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.05 - October 2019
- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.04 - June 2019
- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.03 - February 2019
- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.02 - October 2018
- KPMG FAS Newsletter "Driver" Vol.01 - June 2018