企業価値向上にむけた事業トランスフォーメーション経営
-株式市場の追い風を継続的なトレンドとするために-
去る2023年10月3日、東京會館にて弊社主催クライアント向けセミナー「KPMG FAS Forum」を開催しました。これまでも「KPMG FAS Forum」では、日本企業のさらなる進化に向けたテーマとして、事業ポートフォリオの再編や価値創造に、焦点を当ててきました。久しぶりのオフライン開催となった今回は『企業価値向上にむけた事業トランスフォーメーション経営 − 株式市場の追い風を継続的なトレンドとするために− 』と題し、各界を代表する有識者をお招きし、日本企業が今後も世界から評価され続けるための要諦をご講演頂きました。当日は、日本企業を牽引する第一線のエグゼクティブをはじめとした350名超の方々にご来場いただき、会場が熱気に包まれました。本号は当セミナーのご登壇者の発言を中心に抜粋し、日本企業が今後も変革を体現していくためのインサイトを特別号としてまとめたものです。
特別招聘講演
日立の事業トランスフォーメーションと今後の価値創造
東原氏のCEO就任以降、社内カンパニー制からBU制への移行や、大胆な事業買収・売却によるポートフォリオ再編を通し、日立製作所は市場での評価を高めてきました。創業の精神を維持しつつ、「日立の壁」をいかに打ち破り、多様な人財・文化の化学反応を起こしたか。社会課題解決の時代の事業トランスフォーメーションについて、東原氏に講演いただきました。
Guest = 東原 敏昭氏/株式会社日立製作所 取締役会長 代表執行役
Facilitator = 谷 千晶/KPMG FAS 執行役員パートナー
基調講演
Part1:東証の資本コストと株価を意識した経営への 企業対応状況の評価
2023年3月に東証から「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等に関するお願いについて」が発表されて以降、日本企業にとって低PBRは危急に対応すべき課題となりました。日本株を取り巻く市場環境の動静、企業・投資家間での認識ギャップを踏まえた低PBR対策の要訣を、みずほ証券株式会社チーフ株式ストラテジストである菊地氏に解説いただきました。
Guest = 菊地 正俊氏/みずほ証券株式会社 エクイティ調査部 チーフ株式ストラテジスト
Part2:共生型ビジネスモデル −重い日本社会が育んだ競争戦略−
日本の企業文化の特徴として、諸外国に比して起業・廃業が起こりづらい、「重い」社会であることが挙げられます。これは必ずしもネガティブな要素ではなく、重い社会「だからこそ」イノベーションが生まれた例も多く見られます。一橋大学大学院教授・大薗氏に、日本企業が国際競争を勝ち抜く武器として、「重さ」ゆえのユニークな競争戦略の強みを語っていただきました。
Guest = 大薗 恵美氏/一橋大学大学院 経営管理研究科 国際企業戦略専攻(ICS)専攻長・教授
パネルディスカッション
M&Aを通じた事業トランスフォーメーション −M&A後のValue Creation −
企業が厚みのある事業トランスフォーメーションを実行するうえで、PE ファンドの手法から学ぶべき点は多岐にわたります。Bain Capital Private Equity Japan, LLC小川氏・株式会社アドバンテッジパートナーズ早川氏によるパネルディスカッションを通じて、投資先企業の価値創造を加速させるメソドロジーと、その背後にあるフィロソフィーに迫りました。
Guest =
小川 由理郎氏/Bain Capital Private Equity Japan, LLC パートナー
早川 裕氏/株式会社アドバンテッジパートナーズ パートナー
Moderator = 稲垣 雅久/KPMG FAS マネージングディレクター
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Driver 特別号 Contents
Event report:KPMG FAS Forum 2023
企業価値向上にむけた事業トランスフォーメーション経営
― 株式市場の追い風を継続的なトレンドとするために―
基調講演:今、日本企業が注目される条件と事業トランスフォーメーションのあり方
Part 1:東証の資本コストと株価を意識した経営への企業対応状況の評価
Part 2:共生型ビジネスモデル −重い日本社会が育んだ競争戦略−
パネルディスカッション:M&Aを通じた事業トランスフォーメーション −M&A後のValue Creation−
特別招聘講演:日立の事業トランスフォーメーションと今後の価値創造
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