レント・コンセッション(貸手及び借手)(IFRS第9号及びIFRS第16号)-IFRS-ICニュース

IFRS解釈指針委員会ニュース -「レント・コンセッション(貸手及び借手)(IFRS第9号及びIFRS第16号)」については、2022年10月のIASB会議において審議された内容を更新しています。

「レント・コンセッション(貸手及び借手)(IFRS第9号及びIFRS第16号)」については、2022年10月のIASB会議において審議された内容を更新しています。

関連基準

IFRS第9号、IFRS第16号

概要

委員会は、オペレーティング・リースに関しレント・コンセッション(賃料減免)が行われた際の会計処理について質問を受け取りました。質問では、レント・コンセッションが行われるまで、貸手はオペレーティング・リース債権を認識しその債権にIFRS第9号に基づく予想信用損失を引き当てており、対象のリース契約にレント・コンセッション以外の変更やその他考慮すべき事項はありません。質問内容は以下のとおりです。

a. レント・コンセッションをすでに見込んでいる場合、IFRS第9号の予想信用損失モデルをどのように適用するのか。

b. レント・コンセッションが行われた場合、金融資産の認識の中止(IFRS第9号)の規定とリースの条件変更(IFRS第16号)の規定のいずれを適用するのか。

なお、オペレーティング・リースのうち金融商品に該当するのは期限が到来し借手に支払義務が生じている部分(オペレーティング・リース債権)のみであり、これに対し、IFRS第16号に拠って貸手が収益認識するリース料には、契約上の期日が到来していない部分も含まれています。

ステータス

委員会は、貸手はオペレーティング・リース債権に対する予想信用損失を測定するにあたり、レント・コンセッションに関する見込みを考慮すると結論付けました。
また、レント・コンセッションが行われた際は、その付与日に、オペレーティング・リース債権のうち減免されたリース料部分についてIFRS第9号の規定に基づき認識を中止し、オペレーティング・リース債権としてまだ認識されていないリース料の減免についてはIFRS第16号のリースの条件変更の規定を適用すると結論付けています。

この貸手の会計処理についてはIFRS会計基準上の扱いは明らかであるとして、委員会は本件を基準設定プロジェクトには追加しないことを決定しました。
本アジェンダ決定の内容は、2022年10月のIASBの会議を経て確定しました。アジェンダ決定の詳細についてはASBJのサイトに公開されているIFRIC Update(2022年9月)への補遺をご参照ください。

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