特集 新時代の企業経営

気候変動、持続可能性、経済的・社会的格差など、持続可能な開発目標(SDGs)に対する社会の関心が広がる中、企業には、経済価値の創出と同時に、社会課題の解決が期待されています。企業がその責任を果たし、価値を実現していく軸として注目されているのが「パーパス」です。パーパスは、多様な価値観を持つステークホルダーを1つにまとめあげ、目標に向かって前進する力となります。

来たる2022年4月、東京証券取引所の市場区分変更とコーポレートガバナンス・コードの改訂が予定されています。この改革が、日本企業のパーパス・ドリブン経営への転換を後押しすることでしょう。新しい時代に向けて、企業経営が今、どんな課題に直面しているか。また、どんな打ち手が検討されるのかを確認します。

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VOL.51/2021年11月号の特集

特別講演 遠藤俊英元金融庁長官が語る『企業価値の再定義と日本企業のこれから』

SDGsの影響力が増大する中、企業に対しても社会的な存在意義を自覚した行動が期待されています。あらゆる組織や人が多様なステークホルダーとともに社会を構成しているとの認識が高まり、財務的価値のみならず社会的価値にも貢献しながら持続可能な価値を創造していくことが求められているのです。その結果、企業経営はかつてないほど複雑かつ難しいものとなっています。それゆえに、パーパスがより重要となってきます。パーパスは「なぜこの組織が存在するのか」を示すものであり、企業における一人ひとりの判断や意思決定の土台だからです。

今回は、パーパスドリブン経営を中心に、日本企業における改革の必要性、大切にすべきものなどについて、長らく金融行政に携わってきたKPMGジャパン遠藤俊英シニアアドバイザーに話を伺います。

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