法務省、監査基準の改訂に対応した「会社計算規則の一部を改正する省令」を公布

ポイント解説速報 - 2019年12月27日、法務省は、「会社計算規則の一部を改正する省令」（以下「本省令」という。）を公布しました。本省令は、2018年7月及び2019年9月に実施された監査基準の改訂に対応し会計監査報告の内容について所要の整備を行うためのものです。

法務省が、2019年12月27日に公表した「会社計算規則の一部を改正する省令」の概要を解説します。

06 January 2020

ハイライト

本省令においては、2018年7月及び2019年9月に実施された監査基準の改訂を受け、会社計算規則に則った会計監査人の会計監査報告の内容について、改訂後の監査基準に対応する改正が実施されています。具体的には、会社計算規則に則った会計監査人の会計監査報告の内容について、以下の改正が行われています。

「継続企業の前提に関する注記に関する事項」を追記情報の記載項目から、独立した区分に変更する。（2018年7月の監査基準の改訂に対応）
除外事項を付した限定付適正意見を会計監査報告の内容とする場合において、会計監査報告の内容としなければならない事項に除外事項を付した限定付適正意見とした理由を追加する。（2019年9月の監査基準の改訂に対応）

なお、本省令の公開草案に対する意見に対する法務省の考え方として、会社法に基づく会計監査報告において「監査上の主要な検討事項」の記載を法令で求めることはしないものの、「会計監査人の監査の方法及びその内容」に含まれるものとして、任意に記載することはできる旨が示されています。

本省令は公布の日から施行するものの、適用時期については、以下の経過措置が定められています。

本省令による改正後の会社計算規則の規定は、2020年（令和2年）3月31日以降に終了する事業年度に係る計算関係書類についての会計監査報告について適用することとされています。
ただし、連結財務諸表規則第93条に規定する国際会計基準に基づいて作成した連結財務諸表又は米国式連結財務諸表を米国証券取引委員会（SEC）に登録している連結財務諸表提出会社は改正府令等の改正事項を、2019年（令和元年）12月31日以後に終了する事業年度に係る連結計算書類についての会計監査報告について適用することができるとされています。

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