「KPMGイグニション東京」設立の背景と優位性

「KPMGイグニション東京」設立の背景と優位性

KPMGイグニション東京は、KPMG自身のデジタル変革を進めるため、そしてその経験も活用してお客様のデジタル変革をサポートするため、イノベーションラボ、インサイトセンター、テクノロジーセンターで構成された極めてユニークな施設です。この施設で、どのようなことができるのかについて解説します。

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※本記事内の各施設の名称は、執筆当時のものです。現在の施設については、KPMGイグニション東京の施設・機能紹介をご覧ください。

今日のビジネスについて語るとき、ディスラプション、イノベーション、アジリティとトランスフォーメーションについて耳にしない日はありません。今の時代を反映している言葉といっても過言ではありません。こうした言葉が往々にしてそうであるように、それについて話す人と実践している人の間には乖離があります。KPMGイグニション東京は、KPMGが実践する側として変革を進めるために設立されました。KPMGジャパン自身を変革させるとともに、お客様のトランスフォーメーションをサポートするという二つの目的を持っているのです。私たちがデジタルジャーニーについてお客様に話すとき、専門知識だけでなく、私たちが同じ道を歩いている実際の経験も含めて話をすることができます。これは、私たちを差別化するユニークな優位性となっています。

KPMGイグニション東京を立ち上げるための活動は、2年前、堅実な実践能力、ユニークなスキルとツールを構築して、既存のプロフェッショナル、デジタルトランスフォーメーション業界を飛び越えたいと決意した時から始まりました。

私たちは、新しい人材・スキルの獲得とプロフェッショナルファームの新しいモデルを目指してテクノロジーセンター、イノベーションラボ、インサイトセンターで構成された3つの要素を考案し、それぞれを隣り合わせに配置することで、これまで述べてきた思いを実現するための施設として構築してきました。クライアントの皆様との仕事やKPMGのプラクティスのメンバーとの仕事に関わらず、KPMGイグニション東京の業務にとって重要なことは、目標に向かってコラボレーションし、共にクリエーションすることと考えています。

KPMGイグニション東京 エントランス

KPMGイグニション東京 エントランス

研究・開発拠点となる「テクノロジーセンター」

テクノロジーセンターは、KPMGジャパンにおいて先端テクノロジーを用いたソリューションの開発に携わるメンバーを集めた研究・開発拠点です。協業の促進と集中作業を可能にする新しいコンセプトのオフィスを設計し、KPMGのビジネス知見と若い才能の融合を促進していきます。データサイエンティスト、データエンジニア、ブロックチェーンエンジニア、アーキテクトなどを一堂に集め、新しいKPMGのサービス提供を行います。

テクノロジーセンター

テクノロジーセンター

「イノベーションラボ」でオープンイノベーションを誘発

イノベーションラボは、オープンイノベーションが誘発されるような創造的なディスカッションスペースであり、企業の方々に新たな発想のための刺激を与え、デザインシンキングの手法を用いて革新的なビジネスモデルの議論を促進します。具体的には、デジタル時代におけるビジネスモデル、それを支える組織・体制・ガバナンス・リスク管理態勢・人材・企業文化・プロセス・インフラはどうあるべきかといった論点を国内外の事例も交えながらワークショップ形式で議論をし、さまざまなブレインストーミングや対話を通じて、日本企業がデジタルトランスフォーメーションを実現するために必要な全体像を描きます。

イノベーションラボ

イノベーションラボ

将来のデジタル体験が可能な「インサイトセンター」

イノベーションラボに隣接するデジタルショーケース「インサイトセンター」では、KPMGのグローバルなナレッジと日本のナレッジを結集し、デジタルトランスフォーメーションが実現された場合の将来イメージを体験できる機会を提供します。エコシステムを支える関係者の協働を促進する環境で、クライアントや業界のベンチマーク情報を活用したデータアナリティクスにより、これまで体験できなかったインタラクティブなデータの可視化を提供し、データに基づく戦略的シナリオをリアルタイムに検証していきます。

具体的には、データ分析、AI、ブロックチェーン、RPA、IoTなどの先端技術を活用して、デジタルトランスフォーメーションやその実験的事例(Proof of Concept - PoC)などを共有しながら、日本企業に最適な解決策について議論します。

インサイトセンター

インサイトセンター

最近のデジタルトランスフォーメーションとKPMGイグニション東京の取り組み

近年注目されているブロックチェーンやAIなどテクノロジーの進化は、データの取得、保存、送受信、共有の方法を大きく変え、消費者の変化、働き方の変化、ひいては価値観の変化など社会とビジネスに大きなインパクトを与えています。KPMGでは自身のデジタルトランスフォーメーションが必要と考え、先端技術を対象にしたアドバイサリー専門職員の獲得と育成、大量に取得可能になったデータを経営判断に反映できる分析手法の構築、拡大するデータサプライチェーンに対応した監査手法の構築など、社会変化への対応をすすめています。

「KPMGイグニション東京」では前述にあるテクノロジーセンター、イノベーションラボ、インサイトセンターという施設と組織を通じて、こうした自身のトランスフォーメーションをサポートするとともに、その経験を活かして組織体制構築やデジタルエキスパート人材の獲得と育成、デジタルトランスフォーメーションに際して直面する課題解決における知見をクライアントに提供します。単にテクノロジーに関するアドバイザリーではなく、監査、税務、アドバイサリーで培った専門知見と組み合わせることで独自のサービスを提供します。

次回からは、ブロックチェーン、データ分析、仮想通貨の監査など、それぞれの技術の動向とKPMGジャパンでの対応に触れながら、今日の企業の経営課題とデジタルトランスフォーメーションについて掲載します。

執筆者

KPMG Ignition Tokyo

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