M&AにおいてITは事業と表裏一体の重要な要素です。一方、契約前に得られるM&A対象企業のIT関連情報は限定的であり、ITデューデリジェンス(ITDD)そのものだけではなく、事前準備および事後対応を踏まえたうえで最善の選択をする必要があります。
KPMGは、プレディールの段階からIT統合後の最終的なあるべき姿を仮説として設定し、検証と修正を行いながらIT-PMIまでワンストップで支援します。
自社およびM&A対象企業のIT情報分析を行う重要性
ITDDによって得られるM&A対象企業のIT関連情報は、対象企業が情報開示を行う際の意図や、情報開示の対応に一定の時間を要する関係上、限定的なものとなることが一般的です。そのため、定型的に実施されたITDDだけでは、IT統合の全体像を踏まえた課題やリスクを発見することは困難です。より効果的にITDDを実施するためには、M&Aのプレディール初期段階からIT統合後のあるべき姿について仮説を設定したうえでITDDをその仮説検証として設計し、ITDD後に検証内容をIT統合計画とM&A交渉に反映させるといった、ITDDの前後関係を踏まえた一貫性のあるプロセスを計画することが有効です。
また、プレディール段階における仮説設定の起点は自社ITであるため、Pre-ITDDとして自社ITの優位性と課題を把握することで、スムーズに仮説の検討を進めることができます。加えて、Pre-ITDDを実施しておくことで、ITDD後に自社ITと対象企業ITを同一評価軸で比較すること(Post-ITDD)も可能となり、IT-PMIを含めた後続フェーズへのインプットとすることができます。
【M&AにおけるIT統合プロセス】
仮説検証としてのITDD
ITDDはチェックリストに基づく定型的な作業ではなく、IT統合のあるべき姿に関する仮説を事前に設定し、妥当性を検証することでより良い意思決定を行うための活動です。KPMGは検証を網羅的に実施するため、対象をIT戦略等の領域に分割し、各領域において統合のリスクと相乗効果(シナジー)を同時に確かめる設計を支援します。特に取引中止要因(レッドフラグ)の検出は最優先事項であり、M&Aの狙いに直結するリスクがIT領域に存在していないことを検証する必要があります。
たとえば、規制産業における当局要請を満たすためのIT統合計画や、巨大な物理インフラを擁する産業におけるコスト削減効果を出すためのIT統合計画を妨げる発見事項がないかなどの観点が考えられます。また、セキュリティ事故が発生した場合の被害や対応費用の予測は困難なため、早期にセキュリティリスクを検出し、改善策をIT統合計画に盛り込むことが重要です。
【ITDD実施のアプローチ】
検証された仮説を実行するIT-PMI
IT-PMIにおいてKPMGは、ITDD等のプレディールで検証された発見事項を基に、IT統合における戦略および各マイルストーンでのあるべき姿を策定し、現状とのギャップを解消させていく形でIT統合の支援をします。