ESGや経済安全保障、DX（デジタルトランスフォーメーション）の潮流等による事業環境の加速度的な変化を受け、企業経営の難易度は飛躍的に高まっています。このことは生産の最前線である工場においてもあてはまり、また、数多くの品質不正やサイバーアタックによる情報漏洩・オペレーション停止事例を受け、攻めと守りの両面からの検討・対応が必須となっています。
KPMGでは、これまでビジネス＆テクノロジー、法務コンプライアンス、サイバーセキュリティの各チームで行ってきた工場コンサルティングサービスを包括し、オペレーション改善とリスクマネジメントを統合した支援を提供します。
KPMGによる支援アプローチ
平時対応
コンプライアンス／セキュリティリスクの評価や体制等の設計によりリスクの可視化とコントロールを行い、目標達成に向けたオペレーション設計と意識変革を行うことで、表裏一体となる成長とリスクを双方向から支援します。
【課題例：受注時において図面や顧客重要情報の取扱い等、セキュリティを始めとした各種コンプライアンスに関する顧客要請が高まってきている】
有事対応
顧客・関連当局への虚偽報告や未申告等の品質不正・その他コンプライアンス違反の原因を追究し、ルールの策定からシステム運用までを包括した再発防止策を策定します。改善が必要な施策につき、改善・変革を幅広く支援します。
【課題例：不正事案が発覚し、事態収束に加え工場運営の抜本的な見直しが必要となっている】
【課題例：外部からサイバー攻撃を受け、喫緊の対応から外部公表・顧客説明まで社内リソースだけでの対応は難しい】
買収・統合（M＆A）時対応
拠点統合や買収後のPMIを効果的・効率的に推進とともに、買収・移換対象事業／製品に潜む品質不正等がないかの不正デューデリジェンス等を通じたリスク管理を実施することで、表裏一体となる成長とリスクを双方向から支援します。
【課題例：拠点統合や買収等から生産移管や生産管理品目の受入れがあり、生産管理に変化が生じている】
工場向けアドバイザリー対応チーム
適切な専門家を配置し、工場オペレーション戦略の提案、コンプライアンスリスクやセキュリティリスクの評価と対応、有事対応まで一気通貫して支援します。また、グローバルネットワークの活用、弁護士等の外部専門家とのコラボレーションによって、より効果的・効率的な支援が可能です。
工場向けアドバイザリーの主なサービス
工場ビジネス＆テクノロジー対応支援
工場のマネジメント体制の変革から製造現場の生産性向上まで、デジタルテクノロジーの活用を中心としたソリューションにより業務改革を支援します。単なる業務効率化のためのITサポートにとどまらず、将来的な業容拡大をも視野に入れたIT戦略の立案や導入を提案します。
【ビジネス＆テクノロジー】
| サービス名 | サービス概要 |
|---|---|
| マネジメント変革支援 | 組織の目標達成に向けて、工場長から課員までの各層に対して意識変革のトレーニングおよび実践支援を行います。 |
| 原価企画プロセス設計 | 製品の利益は、設計段階で80％決まると言われています。利益目標を達成するために原価企画プロセスを設計します。 |
| PLMシステムを活用した技術情報一元管理による効率化・高度化 | 設計・開発プロセスと技術データ活用を見直します。 |
| AIによる設計開発業務の効率化・高度化（Kc-KNIGHT） | 自然言語処理を活用し、大量の技術文書、報告書等を横断して知見を構造化し、設計開発・R&D・品質保証などの迅速な課題解決を支援します。 |
| 工程設計シミュレーションによる生産移管／量産工程立上期間の短縮 | 工場での生産品目を移管、新規設備投資・新製品製造時に、新規製造工場でのものづくりの4Mを考慮し早期の生産移管を実現します。 |
| 工程設計シミュレーションによる生産LTの削減・生産性改善 | 既存工場でのものづくりの4Mを考慮し生産LTの削減、生産性の改善検討を行います。 |
| 計画系システムと実行系システムの連携による生産計画の高度化 | 生産計画の立案と製造指示の発行を支援します。実績情報からの計画作成のフィードバックループの実現を目指した業務とシステム設計を行います。 |
| 生産ラインDXソリューション（検査DX） | 生産ラインにおいて未だに紙運用が多く残り、不正の温床となりやすい検査工程に対するデジタル変革・改善を支援します。 |
| 製造業データ利活用支援ソリューション | IoTデータや、EU法規制用の環境データなど、製造業特有の企業内データを集約するデータプラットフォームの構想・利活用推進を支援します。 |
| IIoT戦略策定 | 工場におけるIoTの成熟度を可視化し、個別領域ごとのIoT課題を抽出して工場で目指すべきIoTのロードマップを策定します。 |
| 生産部門デジタル化支援 | 部門全体のデジタル化をクライアントとともに推進し、部門のITスキルの底上げを支援します。 |
工場コンプライアンス対応支援
工場・製造現場におけるコンプライアンスについて、品質、環境、労務・安全、情報管理等の各種法規制対応の高度化・効率化を支援します。
【法務コンプライアンス】
| サービス名 | サービス概要 |
|---|---|
| コンプライアンスリスク評価 | 工場のオペレーションにかかわるコンプライアンスリスクについて、リスクの保有状況や対応の水準を確認し、必要な改善施策を提案します。 |
| コンプライアンス監査体制構築 | リスクベースでの監査項目の検討、監査の継続性の確保、課題整理・改善プランの策定まで、品質不正などのコンプライアンス違反を念頭に置いた内部監査の実施を支援します。 |
| 不正調査（公表判断） | 弁護士をはじめとしたKPMG内外の専門家との連携により、複眼的・網羅的な管理・対応体制を構築するとともに、アクション計画の策定から実行、進捗管理を行うことで、コンプライアンス違反による企業へのダメージを最小限にとどめるとともに、再発防止をより確実なものにします。 |
| 再発防止策策定／実行支援 | 真因の分析から再発防止策の立案、施策の実行、モニタリングまでをワンストップで支援します。 |
| BCP策定・改善支援 | 工場の調達・生産・物流などに関する事業継続計画（リスク評価とリスク対策の検討含む）の策定または改善を支援します。 |
| BCP訓練支援 | 有事発生時の対応業務を模擬体験し、事業継続を可能とするための訓練シナリオ策定・実施を支援します。 |
| ガバナンス態勢評価・改革支援 | 品質問題等の発生を抑止し、健全な組織体制を維持するための根幹であるコーポレートガバナンス態勢の評価、並びに改革の支援を行います。 |
工場サイバーセキュリティ対応支援
グローバルナレッジと日本の製造業に精通したコンサルタントの知見に基づき、最新の脅威動向から想定されるサイバーセキュリティリスクを網羅的に分析し、技術・マネジメントの両面から、各工場の特性に合わせたセキュリティ対策を支援します。
【サイバーセキュリティ】
| サービス名 | サービス概要 |
|---|---|
| 工場サイバーセキュリティ | 工場のセキュリティ対策の高度化に向け、現状の分析・評価から運用・監視体制の確立に至るまで、セキュリティ対策のライフサイクル全体を通してワンストップで支援します。 |
| 工場サイバーセキュリティリスク分析 | グローバルナレッジと日本の製造業に精通したコンサルタントの知見に基づき、想定されるセキュリティ脅威のリスク分析とリスク低減のための対策検討を支援します。 |
| PSIRT（製品セキュリティインシデント対応チーム） | グローバルの法規制や業界標準などの豊富な知見に基づいて、有効なPSIRT（製品セキュリティインシデント対応チーム）の構築を支援します。 |
| デバイス診断 | 工場のIoTデバイスの製造における企画、設計、開発段階から、運用・保守、廃棄の段階に至るまで、製品ライフサイクル全体におけるサイバーセキュリティ対策の実施を支援します。 |
| サイバーレスポンス | サイバー攻撃による被害を最小化するためのインシデント対応能力の向上を、ヒト・プロセス・テクノロジーの視点から包括的に支援します。 |
| サイバーフォレンジック | サイバーインシデントが発生した際の重要なプロセスの1つである証拠保全、および詳細分析（被害箇所・被害内容の特定、侵入経路、および攻撃手法等の把握を目的とした調査）を支援します。 |
