工場コンプライアンスに係るリスクや課題に対し適切に対策するためには、品質、また環境、労働・安全衛生といったEHSの観点や、技術情報管理等の側面を含む工場に関するリスクアセスメントを実施し、正確な現場実態の把握および対応策の検討に取り組むことが有効です。
KPMGでは、企業の工場コンプライアンスに係るリスクや課題の特定・評価・分析を行うとともに、必要な対応の実行までワンストップで支援します。
実効性のある工場コンプライアンスリスクアセスメントとは
近年、品質不正を含む工場にかかわるコンプライアンス違反の発生により、経営に重大な影響をもたらす事例が数多く発生しています。
リスクが発現した多くの企業の事例では、特定のリスクへの対策が不十分であったという事実のみが原因であることは少なく、関連プロセスやルールにかかわる業務遂行上の問題や、業務遂行を支えるリソース配分や監督体制等の組織体制上の問題、企業風土や個人の意識/無意識といった根幹の企業文化上の問題を抱えているケースが多く見られます。
コンプライアンスリスクの発現を防ぎ、また適切に対応を推進するためには、組織の根幹の問題を念頭に置き、企業および工場・製造現場の実態を正確に把握することが重要です。それには、たとえば、全社アンケートを活用した実態調査も効果的です。
【アンケートを活用した実態調査イメージ例】
工場コンプライアンスリスクアセスメント支援の流れ
リスクアセスメントとは、「リスク特定」「リスク分析」および「リスク評価」の3つのステップで実施するプロセスを指します。
KPMGでは、工場・製造現場にかかわるコンプライアンスおよびリスクの知見を活用しながら、3つのステップによるリスクアセスメントを経て、組織として対応が必要なリスクを可視化し、実現可能性や効果等を踏まえ、対応の検討をサポートします。
<KPMGによる工場コンプライアンスリスクアセスメント支援概要>
Step1:現状把握
企画・設計開発・購買・生産・検査・出荷・顧客対応の各プロセスに係る実態の把握
【プロセス全体整理イメージ】
Step2:リスク特定
多数の支援実績より作成したKPMGの工場コンプライアンスリスクマップを用いて、コンプライアンスリスク一覧を作成
【左:コンプライアンスリスクマップイメージ(抜粋、品質の場合)、右:コンプライアンスリスク一覧イメージ】
Step3:リスク分析/評価
- 特定したリスクの多寡、対応する管理・統制の状況を可視化
- 組織・風土面の要因についてもアセスメントを実施
【左:重要リスク評価イメージ、右:組織・風土評価イメージ】
Step4:改善案提示
リスクへの対応不足・脆弱性がみられたポイントについて、改善案を提示
【重要リスクの対応案イメージ】
工場コンプライアンスに関するその他の調査支援
コンプライアンス違反の予防・発見・対応を目的とした現状調査・リスク診断を支援します。BIツールやテキストマイニング等のツールを活用し、多角的で客観性のある分析・可視化が可能です。また、調査結果を用い、対応策の提示や社内研修・ワークショップ等の実施を支援します。
KPMGの工場コンプライアンス関連サービス
KPMGは、ESG/SDGsやDX(デジタルトランスフォーメーション)の潮流を受けた、工場・製造現場の各種コンプライアンス対応について、未然予防から発見、危機発生時の対応、再発防止に至るまでを網羅的に支援します。