企業の経営環境は常に変化し、抱える課題も多様化・複雑化しており、CFOと経理財務部門は、これらの変化への対応をビジネス部門とともに推進していくことが求められています。
KPMGは、経理財務領域の変革フレームワークであるファイナンスターゲットオペレーティングモデル(Finance TOM)と、そのモデルを具現化するテクノロジーソリューションであるKPMG Powered Financeにより、デジタル時代の経理財務改革を支援します。
経理財務改革におけるFinance TOMの必要性
昨今の経理財務改革では、単なる業務の見直しにとどまらず、グループ化・グローバル化を見据えた組織改革やガバナンス強化、さらに最新IT技術の積極活用も含めたシステム再構築等の新たな改革推進が求められています。
上記の状況を踏まえ、KPMGはグローバルの先進事例や最新のIT技術を集約し、経理財務変革の模範解答としてのアセットをFinance TOMとしてまとめました。Finance TOMは6つの変革テーマで構成され、経理財務領域のあるべき姿を描き、その実現に向けたデジタル変革・ビジネス変革のロードマップを描きます。
Finance TOMの6つの変革テーマ
Finance TOMとは
・Finance TOMに含まれるアセットについて
経理財務領域から予実・業績管理まで8つの主要業務プロセス別にアセットが構成され、6つの変革テーマごとに合計17のアセットが提供されています。
アセットにはエンドツーエンドで網羅的に業務を定義した「プロセス分類」や「担当者別プロセスフロー」、他社で実際に採用されているソリューションを記した「先進事例」、組織や機能における役割と責任について記載した「既存組織と役割のマトリクス」や「機能ロールのプロフィール」、作業内容に基づきどういった拠点や部門で業務実行すべきかを定義した「サービス提供の配置モデル」や「サービス提供フレームワーク」に加え、財務KPI/オペレーショナルKPI/他社ベンチマーク数値をまとめた「KPI及び関連ベンチマーク」、業務リスクポイントやポリシー、関連する規定をリストアップした「セキュリティ&統制」、「ポリシー」等、多岐にわたります。
これらを活用することで経理財務変革を総合的・多面的にサポートします。
受注・入金 | 購買・支払 | 固定資産 | 決算・制度報告 | 予実・業績管理 | プロジェクト管理 | 仕訳データ統合 | 財務 |
業務プロセス | 人材 | サービス提供モデル | テクノロジー | パフォーマンス・インサイト&データ | ガバナンス |
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・Finance TOMの特徴
Finance TOMのアセットは、それぞれ独立して存在しているわけではなく、プロセスを中心にアセット間にて相互連携しています。これによりプロセスごとに参照できる先進事例、セキュリティ&統制、KPIおよび関連ベンチマーク等の各アセットを包括的に捉えることができ、経理財務業務を総合的かつ迅速に変革することが可能となります。
包括利用を可能とするアセット間連携<イメージ>
Finance TOMの活用
・構想策定段階における成熟度モデルによる診断
構想策定段階において、TOMアセットである「成熟度モデル」を用いて、あるべき姿と現状とのギャップを把握し、ギャップの大きな項目を優先課題と定義し、実行施策を策定します。
「成熟度モデル」を利用した変革ポイントの抽出<イメージ>
・TOMアセットを活用した現状業務調査
経理財務の業務内容を定義した「プロセス分類」とデリバリー体制を定義した「サービス提供モデル」の標準アセットを活かし、マルチプレイヤー/ロケーションでグローバル運用するための現状調査を効率的に実施します。
「プロセス分類」と「サービス提供モデル」を利用した業務調査<イメージ>
KPMG Powered Finance
・KPMG Powered Financeとは
KPMG Powered Financeは、経理財務領域におけるKPMGの業界・業務の知見、グローバル対応能力、およびクラウドソリューションを一体化した、ビジネス変革を推進するためのソリューションです。KPMG Powered Enterprise Financeは、Microsoft、Oracle、SAP、Workdayなどの市場をリードするERPパッケージによって実現されています。
・KPMG Powered Methodとは
KPMG Powered Methodは、5つのフェーズから構成され、それぞれのフェーズはFinance TOMをベースに組み立てられています。構想策定(Vision)から継続的な変革(Evolve)までをカバーし、企業変革を一気通貫でサポートします。
・VISION(構想策定)
企業のビジョンおよび戦略と、KPMGが示すFinance TOMとの整合性を確認します。
・VALIDATE(検証)
企業が考える「あるべき姿」のFinance TOMを定義し、検証します。
・CONSTRUCT(構築)
テクノロジープラットフォーム上にKPMG Powered Financeを構築し、テストを行います。
・DEPLOY(展開)
ユーザーテスト、リハーサル等の実施、およびソリューションの展開を行います。
・EVOLVE(継続的な変革)
継続的な業務改善および機能強化を実施します。
※本文中に記載されている会社名・製品名は各社の登録商標または商標です。