破壊から機会へ

企業は急速な変革と破壊に直面し、未来への存続が脅かされています。競争力を維持するために、先進テクノロジーを活用してビジネスを変革し、新たな機能と機会を開拓する必要があります。

DXによる市場の変貌

あらゆる業界のビジネスは人口変動による労働力への影響、変化する規制環境、政情不安や貿易障壁、収れんする業界モデルと競合他社の興隆、ビッグデータと新興技術等から大きな影響を受けています。パフォーマンスに関する洞察やアナリティクスをビジネスや財務的な見識と組み合わせることで、財務経理リーダーはCEOと共にこれらの変化に対応しています。

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出展:2021 Global CEO Outlook report, KPMG International; Digital transformation study - Wave II (2021), KPMG International

経理財務機能への期待

マーケットの変化を受け、経理財務部門も、従来のスコアキーパーの役割から、付加価値を提供する戦略的な役割へと変革する必要があります。

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Future of Finance

~未来の経理財務部門を具現化するためのフレームワーク

先駆的なCFOは、破壊をチャンスに変えるアジェンダを持っています。 デジタルテクノロジーを活用した経理財務戦略と価値創造に向け、デジタル時代におけるCFOアジェンダの具現化を支援するためにKPMGではFuture of Financeフレームワークを提唱しています。

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デジタル技術を活用した経理財務戦略と価値創造の管理

  • 昨今の変化が速く複雑な事業環境下において、CFOはCEOや事業部のビジネスパートナーとして企業価値向上に資する戦略的意思決定を支援することが強く求められています。
  • 企業価値向上のためには、自社の経営資源を機敏かつ効果的に配分していくことが必要で、そのために貸借対照表における資産サイドとしての事業ポートフォリオマネジメントと、負債サイドとしての資産のグループ集中管理(CMS)および財務戦略の両輪をテクノロジーも活用しながらマネジメントしていく必要があります。

エクストリーム・オートメーション(究極的な自動化)

  • 破壊的テクノロジーの進化により、瞬時に幅広い情報を判断することが可能となり、業務自動化の領域が格段に広がりました。そのため、経理財務に対して、より高い洞察力・付加価値業務へのシフトが求められています。
  • 究極的なテクノロジー活用を経理財務において実現するためには、(1)進化する先進テクノロジーの特徴把握、(2)エンドツーエンドで包括的に自動化・効率化の検討、そして(3)柔軟的な拡張を支えるパイロット導入・検証が必要となります。

データ・アナリティクス&インサイト

  • 経理財務部門・CFO組織が、経営情報を提供することで、マネジメント層の意思決定やビジネスの成長に貢献すべき、ということは何年も前から議論されてきたテーマです。
  • 近年では上記をサポートする各種テクノロジーも出揃ってきており、改革推進には絶好の機会と考えます。
  • グループ会社の財務情報・非財務情報や社外のオルタナティブ/オープンデータの一元化と、当該情報を活用した将来予測も含めた経営情報のアナリティクスから、最善の意思決定を支援するインサイトを導出する事が肝要です。

組織の簡素化

  • 「RPA(Robotic Process Automation)による働き方改革」や、「AI(Artificial Intelligence)の台頭」など、少なからず多くの企業でこれらデジタルトランスフォーメーション(DX)の検討や導入が実践されてきました。
  • 導入の成否は業務適合性や導入計画などさまざまな要素に起因しますが、 今までの取組みを総括する意味でも、デジタルテクノロジーをはじめとする経理財務部門を取り巻く環境の変化が組織をどう変革させたのか、また今後、組織ミッションやサービスをどう転換させていくべきかを考察し、定義していく必要があります。

スキル&タレント

  • デジタルトランスフォーメーション(DX)の波は、業務の変革のみならず、労働環境および組織ミッション、人材スキルにも影響を及ぼします。デジタル技術の進化は今後も続くため、それに適した人材の確保と維持管理は急務になると思われます。
  • 経理財務部門においても、今までの経理実務知識だけでは今後の変化に対応できず、最新のDX技術、事業・ビジネス知識など豊富でより専門スキルが求められるようになります。自社においてどんな人材やスキルが必要で、これら人材をいかに維持管理していくべきかを改めて考察する必要があります。

リスク&コンプライアンス

  • 日々変化するビジネス環境の中で、企業統治とコンプライアンスおよびそれらを担保するコントロールは企業活動の土台をなすものであり、経理財務部門は財務報告の信頼性を高めるため、並びに、外部に公開されるさまざまなデータの確からしさを担保し、信頼を得るため、積極的な取組みが求められます。
  • “データ社会”と言われる昨今、デジタル技術を活用した企業統治・コンプライアンス&コントロールの高度化・効率化による企業の持続的な成長と信頼の獲得が重要です。
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Future of Financeの検討を通じた取組み施策の具体例

経理財務戦略とイノベーション強化支援
  • Future of Finance変革構想策定支援
  • 企業価値向上に向けた資本コスト経営の構想策定支援
  • 財務戦略・資本政策立案に関する支援
  • グローバルCMS高度化支援

業務自動化支援(究極的な自動化)

  • フロント業務デジタル化支援
    • 購買業務デジタル化支援
    • 経費精算業務デジタル化支援
    • 契約業務デジタル化支援
  • 経理オペレーション業務効率化支援
    • 請求書情報登録自動化支援
    • 入金消込業務自動化支援
    • 経理業務プロセス自動化支援
  • 決算業務高度化支援
    • デジタル決算プラットフォーム導入支援
    • デジタル文書管理導入支援

データ分析および経営的意思決定高度化支援

  • 企業価値向上に向けた資本コスト経営(ROIC/EVA等)構築支援
  • 統合業績管理構築支援(予算編成管理体系・方針とKPI設定支援等含む)
  • インテリジェント・フォーキャスティング導入支援(AI等を活用した将来予測機能構築支援)
  • AIアシスタントによるコミュニケーション基盤構築支援
  • データマネジメント・ガバナンス構築支援

デジタルファイナンス組織変革支援

  • デジタルファイナンス組織機能およびサービスデリバリーモデル検討支援
  • デジタルファイナンス組織構築
    • 現状分析と役割・人材/キャリアモデルの再定義支援
    • 新人材モデルに応じた能力開発/トレーニング体系見直し検討支援

デジタル活用リスクマネジメント構築支援

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