変化し続ける破壊的テクノロジー(第1部) - 世界に広がるイノベーション・ハブ

KPMGが実施した「テクノロジー・イノベーション調査」の結果を交えて、イノベーション振興の取組みやエコシステム、破壊的テクノロジーの特徴について解説します。

KPMGが実施した「テクノロジー・イノベーション調査」の結果を交えて、イノベーション振興の取組みやエコシステム、破壊的テクノロジーの特徴について解説します。

長い間、テクノロジー分野におけるイノベーションと産業創造を世界レベルで牽引してきたのは米国シリコンバレーであり、今もなお世界中のイノベーターたちにとっての模範的存在であることに変わりはありませんが、近年、米国内の他の都市や、米国以外の地域・国・都市においても、イノベーション・ハブが急速、かつ力強く成長してきています。

これらのイノベーション・ハブにおいては、スタートアップ企業の創業とテクノロジー・イノベーションを加速する新たなエコシステムの確立に向けた投資が継続的に行われ、民間企業によるイノベーションを加速するためのインセンティブ政策が実行されています。また、新しく生まれる破壊的テクノロジーと、自動車、金融サービス、医療など従来型産業が融合することにより、それぞれの地域・国・都市ごとに個性のあるイノベーション・トレンドが生み出されています。

世界レベルでのイノベーション・エコシステムの構造変化は、スタートアップ企業やその投資家のみならず、テクノロジー・イノベーションに関わるすべての人々にとって重要な影響をもたらします。本レポートが、破壊的テクノロジーの利活用による新たな価値の創造や、事業変革を進める際の一助となることを期待しています。


主な調査結果

  • 約半数の回答者が、今後4年間のうちに米国シリコンバレーがテクノロジー・イノベーションの世界の頂点としての地位を失うことになると予想しています。
  • 世界各地に第2、第3のシリコンバレーが生まれる中、テクノロジー企業のエグゼクティブの多くが、近い将来、東京が最大のイノベーション・ハブになると予想しています。
  • 今回の調査では、テクノロジー・イノベーション促進の重要成功要因として「人材の蓄積」を挙げた回答者が最も多く、僅差で「テクノロジー・インフラへのアクセス」、「資金調達のし易さ」が続きました。

内容

  1. はじめに
  2. 調査概要
  3. 世界規模のテクノロジー・イノベーション時代の幕開け
    ・存在感を高めるイノベーション・ハブ
  4. 主要各国・地域の展望
    (オーストラリア、カナダ、中国、インド、アイルランド、イスラエル、日本、韓国、ロシア、シンガポール、スロバキア、南アフリカ、台湾、英国、米国)
  5.  まとめ

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