デジタル経営時代を切り拓く全社一丸のIT改革 - 第3回:次世代IT部門が担う新たな価値連鎖の創造と拡大
今日のIT機能が直面する課題と「次世代IT部門」の姿を考察し、全社的変革の要諦と起点を解説します。
今日のIT機能が直面する課題と「次世代IT部門」の姿を考察し、全社的変革の要諦と起点を解説します。
Article Posted date
19 July 2016
前回で強調したとおり、テクノロジー革新の加速と連鎖に伴う劇的な環境変化に企業が対応していくためには、全社的な構造変革は不可避であり、“IT”もまた、従来型の機能部門として運営するのではなく、主力事業の一角として経営するという視点・姿勢が重要になっています。
本稿では、新たな時代の要請に応えるためにIT部門がどのような姿を目指すべきなのかを主題として論考・考察を進めます。
最初に経営学の観点・理論を参照・引用しながら、ITを機能として運営することと、事業として経営することの本質的な違いを明確にし、“IT事業経営”の要諦を解説します。その上で、KPMGが提唱する「BIOオペレーティングモデル」を次世代IT部門の青写真の一例として紹介しながら、「イノベーション」、「マルチソリューション」、「ITサービス」の3つの観点でIT部門の未来構想を試みます。
内容
- ITの機能運営論 vs 事業経営論
- テクノロジーが生み出す価値とその連鎖に着目する
- “Broker” - イノベーションの仲介・触発
- “Integrate” - マルチソリューションの統合
- “Orchestrate” - ITサービスの実行監督
- 個別アクションの積上げではなく、全社的グランドデザインが求められている
執筆者
KPMGコンサルティング株式会社
マネジメントコンサルティング
ディレクター 石井 信行
シニアマネジャー 西川 陽介