本セミナーでは企業価値向上におけるCFOの戦略的な役割を鑑みながら、ファイナンス思考に基づくCFO組織の強化のあり方、そして企業価値向上を支えるFP&A機能やデータ活用型の経営手法について具体的かつ実践的に解説します。

東京証券取引所による「資本コストや株価を意識した経営」の要請を受け、プライム市場の92%以上の企業が対応策を開示しています。しかしながら、多くの企業では企業価値向上の具体的な施策が十分に遂行されておらず、その進捗が不十分であると投資家から厳しい目を向けられています。

企業価値向上の実現には、CFOの役割を財務経理管理者に留めず、「事業ポートフォリオ変革の要」として再定義し、ファイナンス思考に基づく経営資源の最適配分や、データを活用した戦略的意思決定を主導する役割が求められます。
その中でも、中核的な役割を担うのがFP&A(Financial Planning & Analysis)の機能です。
FP&Aは「社内投資家」の視点から経営課題を明らかにし、事業ポートフォリオの最適化や財務戦略の策定だけでなく、収益性向上のための投資判断やリスク評価を通じて、企業価値向上に重要な役割を果たします。
この役割を遂行するためには、ビジネス実態の把握と未来予測に資する多様なデータをタイムリーに収集し、迅速かつ正確な経営判断を支える情報分析基盤を確立することが不可欠です。

本セミナーでは、東証の市場改革を担当している上場部池田氏に加えて、日本におけるFP&A教育の第一人者である石橋氏、投資家の造詣の深い鎗田氏をお招きして、企業価値向上におけるCFOの戦略的な役割を鑑みながら、ファイナンス思考に基づくCFO組織の強化のあり方、そして企業価値向上を支えるFP&A機能やデータ活用型の経営手法について具体的かつ実践的に解説します。

開催概要

配信日時:2025年9月9日(火)15:00~17:00
配信方法:ZOOMによるライブ配信
対象者:上場企業のCFO、経営企画・財務部門の責任者及び担当者
申込期限:2025年9月8日(月)12:00
参加費:無料(事前申込制) 
主催:KPMGジャパン ファイナンス・ストラテジー&トランスフォーメーション 
※定員になり次第、締め切りとさせていただきますので、あらかじめご了承ください。
※同業他社様などのお申込みはご遠慮いただいております。

プログラム

1.企業価値向上に向けてCFOの役割はどう変わるべきか
 <パネリスト>
 東京証券取引所  上場部企画グループ統括課長 池田 直隆 氏
 千葉商科大学大学院 会計ファイナンス研究科 教授および
 米国管理会計士協会(IMA) 日本支部 President 石橋 善一郎 氏
 認定オルタナティブ投資アナリスト(CAIA)協会 日本代表 鎗田 良信 氏
 <モデレータ>
 有限責任 あずさ監査法人 アドバイザリー統轄事業部 パートナー 土屋 大輔

2.CFO組織・機能改革の要諦とFP&Aの実装
 有限責任 あずさ監査法人 アドバイザリー統轄事業部 マネージング・ディレクター 柏原 恭太

3.FP&Aを支えるデータドリブン経営の実践と課題
 有限責任 あずさ監査法人 アドバイザリー統轄事業部 ディレクター 安東 容載

※内容および講師は変更される場合がございます。あらかじめご了承ください。
※自然災害等が発生した場合には、開催を延期または中止する場合がございます。

講師略歴

池田 直隆 氏

株式会社東京証券取引所 上場部企画グループ統括課長
2005年4月株式会社東京証券取引所入社。入社後、上場審査部を経て、2010年6月より現職。市場区分の見直し・コーポレートガバナンスの充実に向けた検討、スタートアップ育成に係る制度整備など、東証における上場制度全般に係るルールメイク等を担当。

石橋 善一郎 氏

千葉商科大学大学院会計ファイナンス研究科 教授および米国管理会計士協会(IMA) 日本支部 President
2025年度、千葉商科大学大学院、LEC会計大学院、 中央大学大学院、早稲田大学会計大学院、慶應義塾大学大学院、相模女子大学経営大学院において、FP&Aをテーマにした正規科目10科目を教える。
2024年7月に『最先端の経営管理を実践するFP&Aハンドブック』を上梓。

鎗田 良信 氏

株式会社日本代替投資研究所 代表取締役
CAIA(Chartered Alternative Investment Analyst:認定オルタナティブ投資アナリスト)協会 日本代表
米国公認管理会計人協会 日本支部 理事
サカタインクス株式会社 社長付常任アドバイザー他
証券市場を中心とする金融業界で37年の業務経験を有する。Private Equity投資業務や事業再生で通算約20年の業務経験とトラックレコードがある。
1987-2016年 野村證券(2001-2014年野村プリンシパル・ファイナンス、投資開発部長)、2016-2020年 PAG(アジア全域を投資対象とする代替投資の資産運用会社、日本投資担当のManaging Director)、2020-2022年 株式会社IKY取締役、2020-2025年 東京電力ホールディングス株式会社 最高財務責任者付常任アドバイザー。
横浜国立大学 経済学部 国際経済学科卒業。

土屋 大輔

有限責任 あずさ監査法人 アドバイザリー統轄事業部 パートナー
1999年に大手都市銀行に入行。2001年に大手IR・SRコンサルティング会社入社。2013年に同社取締役IR・SRコンサルティング本部長に就任。時価総額大手の上場企業を主要なクライアントとし、IR、株主総会に関するコンサルティング並びに助言業務を手掛ける。2015年よりKPMG/あずさ監査法人にてCFO×ESG領域に関するアドバイザリーに従事。「ROIC経営」の設計・導入、事業ポートフォリオマネジメントやその評価のフレームワークの策定、最適資本構成の方針や資本政策の策定、サステナビリティ投資評価フレームワークの策定、気候移行計画の策定等につきアドバイスを行う。主な著書に「ROIC経営 稼ぐ力の創造と戦略的対話」「ROIC経営 実践編 事業ポートフォリオの組換えと企業価値向上」(日経BP)がある。

柏原 恭太

有限責任 あずさ監査法人 アドバイザリー統轄事業部 マネージング・ディレクター 
1999年に大手外資系コンサルティングファームを経て2008年より、KPMG/あずさ監査法人にて経営管理制度の変革や組織再編に関わるアドバイザリーを中心に担当。以来、大手企業を中心にCFOの役割の変化や事業ポートフォリオの再編に伴うコーポレート組織のあり方、最適な機能構成、グループガバナンスの高度化策、グループ内の資金還流策、予算編成方法の改革など様々なプロジェクトにリーダーとして従事。 特に事業部門の分社化や持株会社化など、企業戦略を実現するために最適なグループ体制のあり方などの組織体制や機能再編を専門に展開。最近では特にFP&A機能の必要性、その実務や導入のステップ、資本コスト経営を企業内の各階層に浸透させるための具体策などに関するセミナーおよびプロジェクトを多数実施。

安東 容載

有限責任 あずさ監査法人 アドバイザリー統轄事業部 ディレクター 
2007年より外資系ITコンサルティングファームおよび国内コンサルティングファームを経て、2023年、KPMG/あずさ監査法人へ入社。グループ経営管理・連結管理会計領域における経営管理DXをテーマに、製造業・通信・金融・エンターテインメントなどさまざまな業種のクライアントに対し、構想策定から要件定義、EPM・BIなどのシステム実装、業務定着化までを一気通貫でコンサルティング支援。近年はサステナビリティ要素を取り入れ、財務・非財務データとAIを融合させた次世代のデジタル経営管理の実現に向けたアドバイザリーサービスを展開。

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