電子メール監査や社内ディスカバリー演習の有効性
従来、電子メール監査や、ディスカバリー(e-Discovery)※1は、不正が発生した際の「不正調査」「当局・訴訟対応」の段階で実施されてきました。しかし、次の理由から、平時の段階においても、電子メール監査や社内ディスカバリー演習を実施する企業が増加しています。
- カルテル・贈与・キックバック等の不正は、従来型の会計帳簿等の監査だけでは発見が困難であり、電子メールの内容をモニタリングすることが予防や早期発見に有効であること。
- カルテル・贈与・キックバック等に関する各種当局の捜査・調査においても、電子メール調査が実施され、重要な証拠資料として採用されていること。
- 「カルテル」「賄賂」を早期発見し、当局に自主申告した場合には、制裁が免除または軽減される可能性があること。
- 有事におけるディスカバリーは、電子ファイルの容量に応じて従量課金がなされ、莫大なコストがかかるため、平時から不要な電子ファイルの保管状況を特定し、改善施策を講じることは、有事におけるコスト削減にも資すること。
特に、公正取引委員会が東証一部上場企業に対して実施した外国競争法に関するサーベイ※2によると、カルテルリスク対策の目的で電子メールのモニタリングを導入している企業が少なくないことが伺えます。ただし、電子メール監査や社内ディスカバリー演習の実施には、次のような困難が伴います。