KPMG、テクノロジー・人材・ESGへの継続的投資で 2023年度のグローバル総収入は360億米ドルと発表

KPMGインターナショナルは、メンバーファームの年間合計収入が、昨年度から8%増の360億米ドルと発表しました。

KPMGインターナショナルは、メンバーファームの年間合計収入が、昨年度から8%増の360億米ドルと発表しました。

  • 昨年度の総収入から現地通貨ベースで 8%、米ドルベースで 5%の成長率を達成
  • 不安定な市場環境においても、MDM(multi-disciplinary)モデルを応用してクライアントをサポートすることにより、堅調な財務実績を記録
  • グローバル・コレクティブ・ストラテジーの次の段階として、テクノロジー、ESG、人材に重点を置き、2026年までに42億米ドルの投資を行う
  • グローバルチェアマン兼CEOビル・トーマスの2026年までの任期延長により、安定性をもたらし、KPMGの信頼と成長をより促進する

KPMGインターナショナル(チェアマン:ビル・トーマス)は、2023年9月30日までの事業年度において、メンバーファームの年間合計収入が、昨年度から8%増(米ドルベースでは5%増)の360億米ドルと発表しました。この数字は、世界をリードする専門知識と、MDM(multi-disciplinary)モデルに支えられ、前年比での堅調な成長を示しました。

監査部門は、人材とテクノロジーへの大規模な投資に支えられ、監査の質に重点を置いた取り組みをグローバルで強力に推進したことにより、前年比9%増の収益を記録しました。アドバイザリー部門は、テクノロジーへの大規模な投資と市場をリードする提携が奏功し、7%増となりました。税務および法務サービスは、タックス・トランスフォーメーション、リーガル・サービス、グローバル・モビリティ・トランスフォーメーション、進化するESGクライアントのニーズが牽引し、10%増の好成長をもたらしました。

KPMGインターナショナル グローバルチェアマン兼CEOのビル・トーマスは、次のように述べています。

「世界が経済的・地政学的な不確実性と複雑さの増大に直面するなか、KPMGはあらゆる分野で持続的な成長を実現するために、MDM(multi-disciplinary)モデルを最大限に活用することに注力してきました。
私たちは、共通の価値観、目的、そして強固なKPMGの文化に導かれ、クライアント、従業員、そして社会にポジティブな変化をより広くもたらすことを目指しています。KPMGのグローバル・コレクティブ・ストラテジーの次の段階として、テクノロジーやESGサービスなど、クライアントにとって重要な分野や、優秀な人材の獲得に向けて大規模な投資を行っていきます。」

「当社は2018年に事業への信頼を築き、成長を牽引するという大志を掲げましたが、KPMG全体への大規模な投資を通じて成長を加速させる態勢が整ったと考えています。
私たちの成功は、世界中の273,000人を超える従業員の素晴らしい努力と献身によるものであり、彼らがこの1年間、より強固なKPMGを構築する上で果たした役割に感謝しています。」

持続可能な成長への投資戦略

KPMGは、今後3年間の持続可能な成長を促進するため、クライアントの優先課題に焦点を当て、グローバル・コレクティブ・ストラテジーの次の段階を発表しました。この戦略では総額42億米ドルの投資を、先ず品質、次にテクノロジー、人材、ESG分野という影響力の大きいエリアへ焦点を当てることを示しています。
現グローバルチェアマン兼CEOであるビル・トーマスの任期は2026年9月30日まで延長され、KPMGのリーダーシップと方向性は今後3年間継続することになります。

テクノロジー投資とアライアンス・ポートフォリオで責任あるAIソリューションをリード

数々の賞を受賞したグローバル・アライアンス・パートナーとして知られるKPMGは、デジタル・トランスフォーメーションとイノベーションをリードし続けています。今後5年間AIへの20億米ドルの投資と、KPMGとマイクロソフト社とのグローバルな協力関係の拡大が最近発表されたことで競合優位の地位を確保し、Microsoft CopilotやAzure OpenAI ServiceなどAIの最新技術をいち早く利用できるようになりました。
また、クラウドベースの税務プラットフォームであるDigital Gateway for Tax、監査プラットフォームであるKPMG Clara、最新のAIとデータモダナイゼーション機能を活用するためのKPMG Advisoryクライアント製品群などの分野でさらなる投資を計画しています。

優秀な人材の維持と獲得

KPMGの従業員数は、ESG、税務、テクノロジーなどの分野における専門職へのさらなる投資にコミットし、2023年度には3%増の273,000人を超えました。インクルージョン、ダイバーシティ&エクイティ(IDE)にも引き続き取り組んでおり、リーダー職(パートナーまたはディレクター)の28.8%を女性が占め、2025年までに33%にするという目標に向けて前進しています。

持続可能性への継続的コミットメント

2023年、KPMGはESGソリューションの取り組みをさらに強化するコミットメントを行いました。この複数年にわたる投資は、世界中の従業員とクライアントの双方を対象としたもので、Our Impact Planに示されているように、イノベーション、教育、コラボレーションを優先しています。
より持続可能な組織を目指すという価値観主導の共通のコミットメントは、過去1年間の投資と、以下の目標達成に向けて協力し続けていることを裏付けています。

  • ネット・ゼロへの道筋の進展:KPMGは、2030年までにネット・ゼロへの公正かつ公平な移行を支援しています。この移行には、クライアント業務を通じてだけでなく、当社のフットプリントに焦点を当てることや、炭素クレジットや自然保護イニシアチブへの長期投資も含まれます。
  • 10 by 30イニシアチブ:2030年までに恵まれない環境にある若者1,000万人に教育、雇用、起業支援を通じて、経済的な力を身につける取り組みを行う10 by 30戦略を支援します。

KPMGは、ESG保証を通じて、クライアントの脱炭素化を支援するとともに、データインテリジェンスを統合し、組織のサステナビリティ管理を可能にする新しいプラットフォームKPMG Circularity Trackerなど革新的な新サービスを開始しました。
また、クライアントに合理化されたESGレポートの支援を行い、ESGアジェンダの理解を深めたいクライアントをサポートするために設計されたオンライン・プラットフォームであるKPMG ESG Academyを開発しました。

KPMGインターナショナル 最高執行責任者のゲイリー・ウィングローブは、次のように述べています。

「今日の急速に進化する環境では、迅速かつ大規模に提供される高品質なサービスが引き続き求められています。現在から2026年の間に、KPMGは人材、テクノロジー、ESGに総額42億米ドルを投資し、品質と業界の倫理基準の開発、実施、維持を支援することに継続的に取り組んでいます。私たちは、将来に向けて、より機敏で結びつきの強いKPMGを構築することに引き続き注力していきます。」

2023年度KPMG メンバーファームの総収入

地域別収入(単位:10億米ドル)

 

2023年度

2022年度

現地通貨ベースでの成長率(%)

米ドルベースでの
成長率(%)

米州

14.6

13.7

8%

7%

アジア太平洋

6.1

6.3

4%

-3%

欧州・中東・アフリカ

15.7

14.6

11%

7%

合計

36.4

34.6

8%

5%


ファンクション収入(単位:10億米ドル)

 

2023年度

2022年度

現地通貨ベースでの成長率(%)

米ドルベースでの
成長率(%)

監査

12.6

11.8

9%

6%

税務・法務サービス

7.9

7.4

10%

7%

アドバイザリー

15.9

15.4

7%

4%

合計

36.4

34.6

8%

5%

*現地通貨ベースの成長率は、FY23およびFY22の一貫した米ドル為替レートを維持しているため、年度間の為替レートの変動を反映していません。


地域別従業員数

 

2023年度

2022年度

成長率(%)

米州

 62,781

66,892

 -6%

アジア太平洋

 57,465

56,386

 2%

欧州・中東・アフリカ

 153,178

142,368

 8%

合計

 273,424

265,646

 3%


職位別従業員数

 

2023年度

男性(%)

女性(%)

パートナー

 13,221

 76.8%

 23.2%

ディレクター

 11,711

 64.9%

 35.1%

リーダー職

 24,932

 71.2%

 28.8%

その他

 248,492

 49.0%

 51.0%

合計

 273,424

 51.0%

 49.0%

 

監査

  • 監査部門は、人材とテクノロジーへの多大な投資に支えられ、監査の質に重点を置いた取り組みをグローバルで強力に推進したことにより、9%の増収となりました。監査品質へのコミットメントは、引き続き当社の事業の根幹をなすものです。私たちは、KPMGの専門家がクライアントのために提供している業務に対して、社会の期待に応える責任を認識しています。監査品質への持続的な投資は、社会の信頼を維持し、公益に貢献するための基本であることを認識しており、新たなグローバルスタンダードに適合した、世界的に一貫した品質管理システムを全面的に導入しました。
  • 私たちのイノベーションへのアプローチは、ビジネス全体の成長と一貫性を促進し、クライアントとそのステークホルダーに深い洞察をもたらしました。マイクロソフト社マインドブリッジ社とのAIを含むグローバルな提携関係の拡大や継続的な投資により、KPMGの専門家は、継続的なコンプライアンス要件を含め、監査対象のエンティティおよびステークホルダーにとって重要な課題に注力する能力を高めています。
  • ESG保証への投資は、監査の品質とイノベーションに対する世界的に一貫したアプローチが、質の高いESG開示に対する社会やステークホルダーのニーズへの対応にも同様に適用されるべきであるという信念に基づいています。

アドバイザリー

  • アドバイザリー部門は、厳しい市場環境、特にグローバル M&A の活動が大幅に減少したにもかかわらず、7%の 成長を達成しました。KPMGは、業績の改善、ステークホルダーの信頼の向上、データの価値の活用、テクノロジーの近代化、トランザクションからの価値の提供など、クライアントが直面している最大の課題への対応を支援しました。
  • KPMGの専門家は、デジタル・トランスフォーメーション、カスタマー・エクスペリエンス、戦略を含むクライアントの幅広いニーズに対応するために、業界に関する洞察力、戦略から実行までの専門知識、そしてConnected. Powered. Trusted. and Elevateの手法を含むソリューション・ポートフォリオを駆使して、クライアントの課題に取り組みました。
  • 当社のElevateの提供範囲を拡大したことで、EBITDAの迅速な改善を特定し、データ駆動型の特別なアプローチで、変革、トランザクション、ターンアラウンドの価値を定量化できるようになり、クライアントからの需要が増加しました。当社の「変革へのトランザクション」のサービス・ライフサイクルは、将来の取引市場の回復と継続的な業績改善に向けてクライアントを十分にサポートする上で最適であると言えます。
  • アドバイザリー部門は、最近発表されたCyber Managed Detection and Responseを含むマネージドサービスのポートフォリオなど、新しい機能への投資を世界中で継続しています。
  • AI、クラウド、データ&アナリティクスの機能は、私たちの多くのサービスの基盤であり、加速装置となっています。また、クライアントの将来の成長のために、多額の投資が行われています。ESG(特にESGに関する規制と報告)に対するクライアントからの要求が高まっており、最近では、KPMG Powered Enterprise - Sustainabilityを立ち上げ、この新興分野におけるクライアントの義務遵守を支援しています。

税務および法務サービス

  • 税務および法務サービスにおいては10%の成長を記録し、北米においては特に好調となりました。この成長は、クライアントの機能変革を支援するために設計された、市場をリードする変革能力とテクノロジーを反映したものです。当社のクラウドベースのDigital Gatewayプラットフォームは需要が増加し、次世代AIとテクノロジー・ソリューションをクライアントに提供する能力を拡大していくなかで、引き続き投資の中心になると言えます。
  • 世界的な税制改革が進展するなか、当社の税務アドバイザリーチームは、クライアントと協力してこれらの変化を前向きに乗り越えており、中期的にはこの改革を踏まえた大きな活動が期待されます。
  • 法務サービス部門も特に力強い成長を示しており、これにはZICO Lawのネットワークから約300名の弁護士が加わり、ASEAN地域全体のリーガル・フットプリントが大幅に拡大しました。
  • 過去数年間はパンデミックの影響により、グローバル・モビリティ・サービス事業の成長が鈍化していましたが、2023年度では、グローバル・モビリティ・サービスに対する顧客需要の増加や多数の新規顧客獲得を反映し、同事業が力強い成長を遂げました。
詳細情報
  • 上記の財務情報は、KPMG International Limitedと提携し、専門的なサービスをクライアントに提供する独立したKPMGのメンバーファームの情報を合算したものです。当該情報は、表示目的のためにのみ本プレスリリースにおいて合算しています。KPMG International Limitedは、クライアントに対して一切サービスを提供しておらず、クライアント収入を一切創出していません。
  • 本プレスリリースにおける2023年度の業務収入は、2022年10月1日から2023年9月30日までのKPMGの会計年度の収入を、交通費やその他のクライアント立替経費を含み、米ドル建てで表示しています。現地通貨ベースの成長率は、前年度の為替レートを適用することにより、一貫性を維持しています。
  • 上記の従業員数は、2023年9月30日時点のパートナーおよび従業員の人数に基づいています。
  • 法務サービスはSEC監査関与先や法律で禁止されている場合には提供されないことがあります。
  • 本プレスリリースを通じて、「私たち」、「KPMG」、「私たちの」などの表現は、グローバル組織またはKPMG International Limited(「KPMGインターナショナル」)の1つまたは複数のメンバーファーム(それぞれが独立した法人)を示しています。各メンバーファームには、KPMG インターナショナルまたはその他のメンバーファームや第三者に義務を負わせたり拘束したりする権限はありません。またKPMGインターナショナルにも、メンバーファームに対して義務を負わせたり拘束したりする権限はありません。

 

本プリスリリースは2023年12月13日にKPMGインターナショナルが発表したプレスリリースの日本語の抄訳版です。内容および解釈は英語の原文を優先します。

KPMGについて

KPMGは、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供する、独立したプロフェッショナルファームによるグローバルな組織体です。世界143の国と地域のメンバーファームに273,000人以上の人員を擁し、サービスを提供しています。KPMGの各ファームは、法律上独立した別の組織体です。
KPMG International Limitedは英国の保証有限責任会社(private English company limited by guarantee)です。KPMG International Limitedおよびその関連事業体は、クライアントに対していかなるサービスも提供していません。
日本におけるメンバーファームは、次のとおりです。
有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社 KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人、株式会社 KPMG Ignition Tokyo、株式会社 KPMGアドバイザリーライトハウス

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