元金融庁長官が語る、日本のアセットマネジメント業界に対する今後の期待
日本のアセットマネジメント業界に対する今後の期待や課題などについて、元金融庁長官、KPMG顧問の中島淳一氏へインタビューを行いました。(未来を見据えた日本のアセットマネジメント業界への期待 【第1回】Part2)
日本のアセットマネジメント業界に対する今後の期待や課題などについて、元金融庁長官、KPMG顧問の中島淳一氏へインタビューを行いました。
日本のアセットマネジメント業界に対する今後の期待や課題などについて、元金融庁長官、KPMG顧問の中島淳一氏へインタビューを行いました。
(聞き手:KPMG FAS パートナー松浦 健彦)
松浦:昨年、金融庁から資産運用立国という方針が提示されました。その背景と、業界に対する期待は何でしょうか?
中島 淳一氏:戦後、日本は銀行に資金を集めて必要な産業に分配する間接金融モデルが主流でした。しかし、バブル崩壊の結果、銀行の不良債権問題が経済の低迷を招いたため、資本市場の育成が進められてきました。ただ、実際には低金利による銀行からの資金調達が容易な状況下で、日本の資本市場は停滞しているように感じていました。
その中で、岸田政権が成長と分配の好循環を目指し、賃上げに加えて、資産所得も倍増させようという方針を打ち出しました。日本の個人金融資産の大部分は現預金なので、低金利下で全然増えていなかったことへの対応になります。ただ、今までのデフレ環境下では、現預金は相対的に安全かつ有利な運用手段だったとも言えます。昨今インフレが始まりつつある中で・・・・・
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