金融業界におけるCOVID-19の危機フェーズ
金融業界におけるマクロトレンド
銀行・証券
現在の危機のフェーズ | Resilience |
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銀行・証券会社は、過去から続くマイナス金利政策下の厳しい経営環境の中、コスト削減・デジタル化推進を進めてきました。COVID-19の発生により、政府要請による企業の資金繰り支援に対応する一方で、勤務環境の変化の中で各種危機対応に追われ、プロジェクトの推進にも影響がでている状況です。今後の見通しとしては、世界的な金利低下による収益悪化・与信コスト増大により更なるコスト削減、従来の戦略やプロジェクトの見直しも検討される可能性もあります。地域金融機関等の再編も加速する可能性も指摘されます。一方でWith/Post コロナを見据えて新しい業務環境・インフラの整備、IT・デジタルの活用も踏まえた業務運営効率化に取り組むべきものと思われます。また、苦境に立たされた顧客企業への支援ニーズへ応えていくことも重要な社会的役割とと言えます。ただし規制業種に要請される各種法令・規制へのコンプライアンスや当局要請に対応する必要もあり、多面的に検討する必要性があります。
保険
現在の危機のフェーズ | Resilience |
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新型コロナウイルス感染症の影響で対面営業が停止していた時期が続いていたこともあり保険会社の新契約獲得は軒並み下落しており、テクノロジーを活用した新たな営業スタイル・顧客体験の模索が始まっています。新規営業用にウェブ+テレビ会議の新システムをリリースした会社もあります。
オペレーション面では、短期的には保全や保険金支払い業務はインターネットや郵送を使いながら遂行しています。各部署は業務の必要性に応じてオフィスに復帰しつつありますが、中長期的には、リモートワーク拡大等の勤務環境の変化を見据えた新しいインフラの整備、リスク・コンプライアンス態勢の見直し、テクノロジーを活用した業務運営効率化等が経営上の重要課題として認識されています。
2020年9月決算については、生命保険会社は新契約獲得低迷が響き、損害保険会社は自動車事故の減少による保険金減少といった影響もみられています。
人々の外出や移動の縮小は今後の損保マーケットにも一定の影響があると予想されていますが、パンデミックリスクの顕在化により新たな商品(新型コロナによる入院に対応した保険や休業補償の保険)が開発・販売されています。
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