いずれかの国で移転価格税制により課税が行われた場合、グループ全体でみれば経済的二重課税が発生することとなります。また、移転価格税制による課税額は一般的には非常に高額となることから、キャッシュフロー及び連結純利益に大きな影響を及ぼします。したがって、この移転価格課税により発生する経済的二重課税は企業にとって可能な限り回避または解消しなければならない重要事項となります。
移転価格課税による二重課税の排除の手段として、国内法に基づく救済措置の他に、租税条約に基づく相互協議とがあります。後者は政府間の合意が成立すればほぼ完全な二重課税の排除手段となりますが、我が国と租税条約が締結されていない国や、政府間協議の実績がないまたは非常に少なく、協議がうまく機能していない国との取引に関する課税については、特に前者の手段によることも選択肢となります。
国内法に基づく救済措置には、不服申立てと訴訟がありますが、いずれのステージにおいても移転価格税制を含む税務の専門的な見地からの事実認定、あるいは法解釈に係る主張が求められることになりますが、KPMGはそのために必要な論点整理や提出資料の作成等に対する幅広い支援を提供します。
相互協議は、租税条約に適合しない課税(=二重課税)が生じた場合に、租税条約締結国の政府間で行われる協議です。相互協議自体は当局担当者によるもので納税者は参加できませんが、各国当局に納税者の考えを十分に説明し、二重課税の解決を最優先事項として協議が円滑に進むよう、あらかじめ主体的かつ周到なインプットが求められます。
KPMGは、グローバルなサポートが重要となる政府間協議の支援を可能とすべく、主要各国に経験ある実務家および当局出身者を配置し、充実したサポート体制を確立しています。