市場の変化の波を確実に捉えるためには、強固なガバナンス構築も不可欠です。日系企業が苦戦する要因の1つに、過度に慎重さを重んじる日本流の組織文化がもたらす意思決定の遅延があると考えられます。
先進企業のなかには、現地のトップにインド人を据えて迅速な決断を可能にし、日本人はナンバー2として納期管理や中長期視点のサポートに回る体制を取るケースがあります。また、トップを日本人が担いつつ、各部門のリーダーにはインド人を登用して実務的な権限を委譲することもあります。日本的経営に固執せず、現地のスピード感に最適化した体制を構築することが、インド市場で競争優位性を確立する条件といえます。
本国と現地拠点の間で緊密に連携を取るうえでは、製品開発に関するさまざまな情報をいかに管理し、共有するかが鍵となります。顧客ニーズから原価、プロジェクトの進捗管理までグローバルで情報を一元管理するITシステムの構築は、コミュニケーション負荷を抑制し、競争優位性の向上に資するガバナンス強化につながります。