「経済安全保障・地政学リスクサーベイ2026」(以下、本調査)は、目まぐるしく動く環境下における日本企業の対応の現状や課題を明らかにし、今後の海外事業戦略やサプライチェーン戦略、組織・業務設計の検討に資する情報を提供するために、KPMGコンサルティング株式会社とトムソン・ロイター株式会社が共同で実施しました。
調査は今回が3回目で、売上規模別の分析を新たに実施しています。
レポート全文を掲載したPDFは、こちらからダウンロードできますので、ご覧ください。
※ウェブページは本調査結果の抜粋となっております。
エグゼクティブサマリ
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1.リスク対応に向けた施策
経済安全保障への対応は、大企業を中心に体制整備が進んでおり、売上高1,000億円以上の企業の約7割が経済安全保障に対応する部署を有しています。特に中国の輸出規制強化を背景にリスク認識が高まり、7割超の企業が懸念事項として挙げています。
また、今後1年以内に想定する取組みとして「リスク評価・リスクシナリオ分析」、「インテリジェンス機能の強化」を重視する動きが顕著です。
【経済安全保障に関する専門部署の設置状況 ※設置していない場合、担当部署】
【経済安全保障・地政学リスクを踏まえたサプライチェーン対応の課題】
【インテリジェンス機能強化に向けた施策】
PDFでは、経済安全保障対応における経営上のポイントを紹介しています。
2.国際情勢と企業動向
米国政権
米国の政策への対応に対する企業の課題では、「誰が大統領となるかで政策が大きく変わる」との回答が最多(36.4%)でした。米国は世論の分断などを背景に政権ごとの政策の振れ幅が大きくなっており、自社への影響評価に苦慮する企業が散見されます。
【米国の政策への対応に対する課題】
米中関係
米中関係を踏まえた対応として、「中国国内での調達割合の低下」との回答が2025年の9.7%から12.6%と増加しました。両国の緊張関係が中国事業にマイナスに働くとの見方があります。「中国事業成長戦略の下方修正」との回答は2025年の7.1%から12.1%に増加しました。
【米中関係の変化を踏まえた中国事業における対応】
台湾情勢
台湾情勢が緊迫化した場合に企業が懸念するリスクは、「空海域の封鎖によるサプライチェーンの途絶」が44.0%で最多でした。「中国による重要物資等の輸出停止」も30.6%と、サプライチェーンにかかわる懸念が広がっています。
【台湾情勢の緊迫化で懸念するリスク】
反ESG※
反ESG対応として、「自社のESGに関する取組みについて、ステークホルダーとの対話強化」との回答が20.6%と最多でした。自社の取組みより、ステークホルダーとのコミュニケーションの在り方を見直す傾向がみられます。「自社商品やサービスの宣伝でESGを訴えすぎないよう注意」との回答は2025年比5.7ポイント減で4.8%でした。
※ESGに懐疑的な意見・動向で、気候変動対策やDEIなどを批判する立場を取る
【反ESGに関して必要になる対応】
中東
中東情勢の緊迫化を受けた対応として「エネルギー価格高騰への備え」が2025年より低下しました。実際には本調査期間後に米国・イスラエルとイランの間で大規模な軍事衝突が発生し、エネルギー価格が喫緊の課題となり、中東情勢の予測の難しさが浮き彫りになっています。
【中東情勢の緊迫化を受けて実施している対応】
経済安全保障関連法令
セキュリティクリアランス制度の活用を検討する領域として「サイバー脅威・対策等の情報共有」や「サプライチェーン上の脆弱性等に関する情報へのアクセス」が上位となりました。売上高5,000億円以上の企業ではこの2領域でそれぞれ21.7%を占めました。同制度は政府との機微情報共有の前提条件として使われることが想定されており、一定の関心が集まっています。
【セキュリティクリアランス制度の活用を検討している領域】
本レポートの全文では、「防衛」や「人権」のテーマにも触れながら、安全保障・地政学における主要リスクに関してテーマごとに調査し、それに対する日本企業の取組みに関して動向を考察しています。
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