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      昨今、革新的なデジタルテクノロジーの普及を背景に、情報とビジネスは国境を越えて迅速にやり取りされています。金融機関においても、グローバルなサプライチェーンが構築され、製造やサービスが国境を越えて進展することは一般化し、国境を越えたビジネスがますます増加しています。一方で、国境を越えたビジネスやプロジェクトでは、世界各国のステークホルダーと連携し、適切な計画管理、国や地域により異なる法令やルールの遵守など、高度なマネジメントが求められます。
      本稿では、グローバル領域のプロジェクトにおいて、企業が安全、かつ確実にビジネスを遂行するために必要な、「金融機関のグローバルプロジェクトにおけるマネジメントの要諦」について解説します。

      1.グローバルプロジェクトの特徴とリスク・影響

      グローバルプロジェクトは、複数の国を跨ぎ、多くのステークホルダーが参加する中で、遠隔での管理となることから、スコープ、スケジュール、法令・規制・ルール、コミュニケーション、リソース、品質のそれぞれの点でリスクが高い傾向にあり、プロジェクトの難易度が上がっています。

      【グローバルプロジェクトの特徴とリスク・影響の概要】

      特徴

      特徴の概要

      リスク・影響

      1.スコープ拡大リスク

      各国・地域で拠点が分散しているため対象スコープの管理が困難

      • プロジェクトの対象が拡大し、予算が当初より拡大しプロジェクトの失敗につながる

      2.スケジュール遅延リスク

      各国・各地域で多様なステークホルダーが参加するため進捗確認が困難

      • 週次や中長期的な進捗管理ができずに、プロジェクトが遅延し、失敗につながる

      3.法規制に抵触するリスク

      各国・地域の法令・規制・ルールをはじめ、環境・人権など範囲が多様化

      • 法規制に抵触し、罰則金の支払いや業務停止、レピュテーション低下につながる

      4.意思疎通の不全リスク

      各国・地域から言語・文化・労働慣行が異なる多様なステークホルダーが参加

      • 各拠点への正確な指示が伝わらず、コミュニケーション上で不一致や軋轢が生じる

      5.リソース調整の失敗リスク

      拠点が分散しており人材、資金、必要な環境を整備することが困難

      • リソースの調達計画、途中での調整などの管理ができず予算が超過が生じる

      6.品質低下リスク

      各国・地域で分散する中、アウトプットの品質を同一に確保することが困難

      • プロジェクトの品質が各国・拠点で差異が生じ、全体の品質が低下につながる
      【「グローバルプロジェクトの特徴とリスク・影響」のイメージ】
      Japanese alt text: 金融機関のグローバルプロジェクトにおけるマネジメントの要諦_図表1

      2. グローバルプロジェクトで求められる6つのマネジメント

      海外拠点を跨ぐグローバルプロジェクトにおいて上記のリスクに対応し、プロジェクトをスムーズに成功につなげるために6つの管理が求められます。

      【グローバルプロジェクトで必要な6つの管理】

      管理項目

      概要

      1.スコープ管理

      国を超えて拠点が増えるにつれて拡大しがちなスコープを適切に維持管理

      2.スケジュール管理

      各国より多様なステークホルダーが参加する中でスケジュールを厳格に管理

      3.リスク管理

      多様化が進む各国の法令・規制・ルール、コンプライアンスなどを厳格に管理

      4.コミュニケーション管理

      外国語かつ複雑化し断絶や衝突が発生しがちな意思疎通を適切に管理

      5.リソース管理

      拡大、複雑になりがちなヒト、モノ、カネの経営資源を適切に管理

      6.品質管理

      多様なステークホルダーが参加するなか、様式や形式がバラつきがちな品質を管理

      【「グローバルプロジェクトで必要な6つの管理」のイメージ】
      Japanese alt text: 金融機関のグローバルプロジェクトにおけるマネジメントの要諦_図表2

      3.KPMGによる支援

      KPMGは、グローバルプロジェクトで求められる6つのマネジメントについて、国内外の豊富な知見と実績を生かし、効果的なソリューションを提供します。

      【KPMGによる支援】

      管理項目

      KPMGによる支援

      1.スコープ管理

      • プロジェクト共通ゴールの設定と周知:各国・拠点の状況を理解したうえで統一のゴール・スコープを定め、周知および理解の促進を支援
      • 要件・仕様変更時の運用ルール設定:共通ゴールの準拠状況や、国を跨る業務やシステムへの影響について適切な運用ルールを定め、変更管理を実施

      2.スケジュール管理

      • マイルストーンの設定と工程定義の周知:時差や各国のビジネス環境を踏まえて実行可能なスケジュールや工程定義を策定し、各拠点へ周知
      • 進捗管理・レポートの作成によるフォロー:各拠点とコミュニケーションを取り、進捗・ステータスを正確に把握し、関係者へエスカレーションを実施

      3.リスク管理

      • 国別の法令・規制・ルールへの対応:各国の最新の法令、規制、ルールを熟知した要員が的確なアドバイザリーを実施
      • 定期的なリスクモニタリングの実施:捕捉したリスクは、影響度、発生頻度を整理・分析したうえで的確に原因分析と対応策を構築し、定期的にモニタリングを実施

      4.コミュニケーション管理

      • 外国語での正確なコミュニケーション:金融やプロジェクトに知見のあるメンバーが英語等で海外拠点とのリアルタイムでの会話・メール・会議ファシリテートなどを支援
      • 共通認識の確保に向けた体制構築と検証:プロジェクトの目的、課題等を的確に共有できるよう体制を構築し、有効性を検証する

      5.リソース管理

      • グローバルプロジェクト特有のリソース計画:各拠点のリソース環境を十分に把握し、必要な予算、要員、設備・システムを的確に計画し管理
      • 定期モニタリングと調整:リソースの増減・収支状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて調整を実施

      6.品質管理

      • グローバル体制管理:言語・文化・時差を超えてステークホルダーが同一品質でプロジェクトを推進できる環境と体制を整備
      • プロジェクトツール・ナレッジの管理:グローバルで共通のITツール、ソリューション、チェックリストなどを活用するとともに、定期的に品質管理とレポーティングを実施
      【「KPMGによる支援」において使用する資料のイメージ】
      Japanese alt text: 金融機関のグローバルプロジェクトにおけるマネジメントの要諦_図表3

      KPMGの支援ステップ

      KPMGは、グローバルプロジェクトを計画的に成功につなげるために、以下のステップで的確に支援を行います。

      【KPMGの支援ステップ】

      ステップ

      実施事項

      支援のポイント

      ステップ1
      現状把握

      1. プロジェクトの重要課題や最終目的の分析・明示
      2. 海外拠点の調査
      3. メンバーの言語・体制・労働環境の把握
      • 海外拠点の各国・地域の経済・文化を十分に理解
      • リスク管理のスキル
      • 法令・規制・ルールの正確な把握とリスク分析

      ステップ2
      プロジェクト体制構築・方針策定

      1. スコープおよびマイルストーンの設定
      2. 意思決定体制の構築、およびコミュニケーションプランの策定
      3. 予算・リソース配分の計画策定
      • 海外拠点のリソース状況を踏まえて言語・スキル等適切なメンバーを配置
      • 海外プロジェクトに関するナレッジ
      • 実現可能性を検討したうえで最適な予算およびスケジュールを設定

      ステップ3
      プロジェクト開始と検証

      1. 各拠点での運用状況を確認し計画の進捗状況をチェック・検証
      2. 課題事項や施策の有効性を検証
      3. 各国・地域の法令・規制・ルール違反の有無確認
      • 海外拠点の正確な情報を把握する体制構築
      • 課題に対する改善をPDCA管理
      • 改善点を各拠点で共有するとともに、改善されるまでのフォローの徹底

      ステップ4
      報告

      1. 各拠点での進捗状況を報告
      2. 品質確認の実施
      3.  運用上の課題・改善点を確認のうえ共有し、全体の運用改善を実施
      • 海外拠点の正確な情報を把握する体制構築
      • 課題に対する改善をPDCA管理
      • 改善点を各拠点で共有するとともに、改善されるまでのフォローの徹底
      【「KPMGの支援ステップ」のイメージ】
      Japanese alt text: 金融機関のグローバルプロジェクトにおけるマネジメントの要諦_図表4

      グローバルプロジェクト支援(例)

      KPMGのグローバルプロジェクト支援の例として、リスクマネジメント支援の対応イメージを紹介します。

      【リスクマネジメントの概要】

      検討項目

      具体的な内容

      リスクの種類

      1.国別の法令・規制・ルールに抵触するリスク

      2.国家間の時差・労働慣行や文化の差異に係るリスク

      3.グローバルなビジネスにおけるその他のリスク

      マネジメントフェーズと対応ポイント

      マネジメントフェーズ

      対応のポイント

      1.リスク対象の特定/定義付け

      リスク対象を正確に補足し特定する

      2.リスク影響の測定(BIA※)

      定量的・定性的な影響を特定する

      3.リスク発生頻度の測定

      発生可能性を正確に予測する

      4.リスク対応方針

      フィージビリティある対応を実施する

      5.リスク対応のPDCA設計

      変化時に対応できるリスク管理体制を作る

      ※BIA:Business Impact Analysis

      【リスクマネジメントのイメージ】
      Japanese alt text: 金融機関のグローバルプロジェクトにおけるマネジメントの要諦_図表5

      KPMGは、金融機関向けのサービス提供実績のある各国・地域のメンバーファームともに連携しながら、グローバルプロジェクトの確実な成功に向けて支援します。お気軽にお問い合わせください。

      執筆者

      KPMGコンサルティング
      執行役員 パートナー 伊東 敬
      マネジャー 小林 賢三

      海外拠点を含むプロジェクト推進において課題となる法規制対応やガバナンス、外国語での正確なコミュニケーションを含めた、効果的な管理体制の構築を支援します。

      戦略的なガバナンスモデル設計やリスク特定・対応、モニタリング体制整備を統合して支援し、最適なグループ経営体制を構築します。

      レジリエントな未来に向けた強固なデジタルインフラの構築を目的とした、EUの規制であるDORAについて解説します。

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      KPMGコンサルティング

      戦略策定、組織・人事マネジメント、デジタルトランスフォーメーション、ガバナンス、リスクマネジメントなどの専門知識と豊富な経験から、幅広いコンサルティングサービスを提供しています。

      Japanese alt text: KPMGコンサルティング