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      ポイント

      • かつて世界の工場と呼ばれた中国だが、現在では14億人の消費者を抱える巨大なマーケットに変貌を遂げた。この巨大な市場を巡り、欧米企業だけでなく中国企業も入り乱れ激しい競争が繰り広げられている。
      • さらに近年イデオロギーの違いによる米中対立がいよいよ顕在化しており、中国は巨大な市場でありながら、かつブロック化する動きが見られ、地政学リスクへの対応も求められるなど中国のビジネス環境はより一層大きく変化している。
      • 中華人民共和国香港特別行政区(SAR)(以下、「香港」)、および中国本土の証券市場は中国企業の上場ブームが続いており、近年高い成長を遂げている。2000年初頭まではアジアの証券市場は東京証券取引所がリードしていたが、現在では新規IPO調達額や市場規模でも香港・上海・深圳証券取引所が台頭しアジアの代表的な市場として存在感を増している。
      • このようななか、「ブロック化する巨大な市場」に変化する中国ビジネス環境に適応すべく、ヒト・モノ・カネを現地化し中国で持続的な成長を遂げるための有効な手段として、さらには米中二極化の新時代における地政学リスクへの対応策として、欧米系および日系中国現地法人において中国現地法人を香港・中国本土市場にスピンオフ上場させ、香港・中国本土の証券市場を積極的に活用する動きがみられる。
      • 2021年に森松工業株式会社の中国子会社である圧力設備メーカー大手のMorimatsu International Holdings Company Limited(以下、「森松国際」)、株式会社トリドールホールディングスの香港子会社のTam Jai International Co. Limited(以下、「タムジャイ」)が香港上場した。さらに2022年には半導体製造装置のテストウエハの再生加工受託大手の株式会社RS Technologiesの中国子会社である有研半導体硅材料股份公司(以下、「GRITEK」)が上海科創板に、株式会社フェローテックホールディングス(半導体ウエハや半導体設備向け部品製造)の中国子会社である安徽富楽徳科技発展股份有限公司(以下、「FTSVA」)が深圳創業版に上場した。
      • 日本国内市場の成熟化と長引く景気低迷を受け、日系企業は成長エンジンである、中国・東南アジア諸国などへの海外進出をますます加速させている。日系企業が成長の軸足を海外に移すなか、海外成長戦略の攻めと地政学リスク対応の守りの双方おいて、よりグローバルな視点に立ち、積極的に香港や中国本土の証券市場を活用する意義は大きい。

      ハイライト

      1. 近年、日系中国現地法人が直面する課題と上場の効果
      2. 香港・中国本土株式市場の概要
      3. 日系中国現法の香港上場・中国本土上場のパターン
      4. 最後に
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      日系中国現地法人による香港上場・中国本土上場

      米中新時代における新しい中国事業戦略

      執筆者

      KPMGジャパン グローバル・キャピタルマーケット・アドバイザリーグループ
      香港、中国上場チーム
      ディレクター 川村 利洋

      米国証券市場(ニューヨーク証券取引所・ナスダック)や香港証券取引所・シンガポール取引所などアジア証券市場への上場を検討されている企業を対象にKPMGのグローバルネットワークを活用して一元的な上場アドバイザリーを提供します。

      海外案件やクロスボーダー案件に係る資本市場(キャピタル・マーケット)分野においてクライアントの幅広いニーズに高品質なサービスを提供します。