ポイント
- 米国に上場する手法には、IPO(Initial Public Offering)以外にダイレクトリスティング、SPACによる上場等がありますが、本稿ではIPOについて解説します。
- また、本稿では米国市場への単独上場のケースについて解説します。なお、東京証券取引所(以下「東証」)との重複上場についてもお気軽にお問い合わせください。
- 2020年12月にメディロムがNASDAQ(ナスダック)に上場して以降、米国市場(NASDAQ)への単独上場を検討する日本企業が増えています。
- 米国市場への上場のメリットとして、米国を中心とした国際的な機関投資家へのアクセスが容易になることや、グローバルでの知名度・信用力の向上、優秀な人材の採用・確保などが挙げられます。
- 米国上場前に本社を日本から米国やケイマンなどに移転した後、米国上場する事例が見受けられますが、税務上課税関係が生じる可能性があります。
- 日本企業が米国市場に上場する場合、ほとんどの会社はFPI(Foreign Private Issuer)に該当するので、(連結)財務諸表作成に際して米国会計基準(US-GAAP)以外に、国際会計基準審議会(IASB審議会)の策定したIFRS®会計基準を適用できるなど優遇措置があります。
- 直近会計年度の年間総収入が12億3,500万ドル未満の会社は、EGC(Emerging Growth Companies)に該当するので、監査法人による内部統制監査(SOX 404(b))について、上場後、最長で5年間免除されるなど優遇措置があります。
- KPMGジャパンでは、日本基準からUS-GAAPもしくはIFRS会計基準へのコンバージョン、SEC審査対応の支援、US SOX対応支援、PCAOB監査対応業務に関与した豊富な経験から、米国株式市場への効率的な上場をサポートするアドバイスおよびツールを提供しています。
ハイライト
- 日本企業の米国証券取引所のIPOによる単独上場
- 米国上場の主なメリットとデメリット
- 日本から海外へのコーポレート・インバージョンを利用した米国上場
- 日本企業による米国市場へのADR(米国預託証券)上場と普通株式上場
- 米国上場までのプロセス
- 米国上場に必要な主な関係者
- 登録届出書における記載事項
- 財務諸表の主な必要項目
- SECレビュープロセス
- 市場(NASDAQ/NYSEによる)審査
- FPIと優遇措置
- EGCと優遇措置
- US SOX法に基づく内部統制の構築
- NASDAQの上場要件
- NYSEの上場要件
- KPMGジャパンによるIPO支援
日本企業の米国市場(NASDAQ/NYSE)への単独上場(IPO)の実務
執筆者
KPMGジャパン グローバル・キャピタルマーケット・アドバイザリーグループ
責任者
パートナー 湯口 豊