組織レジリエンスとは
気候変動、感染症、政治変革、自然災害、不正・不祥事など、企業を取り巻くリスクは近年複雑化する傾向にあります。そして、ひとたびリスクが顕在化した際は、企業は組織としてその苦境を乗り越え、克服していかなければなりません。
組織レジリエンスとは、“危機や環境変化に直面した場合に、「従業員一人ひとりの能力や意識」と「組織の危機対応能力」でそれらを乗り越え、さらなる発展を遂げることができる組織の力”を指します。
多くの企業では、危機に備えてBCP(事業継続計画)を策定されていると思いますが、現代社会において発生し得るリスク、企業が乗り越えるべきインパクトは大きく、計画の想定範囲を超えることも珍しくありません。有事の際にはBCP等の危機対応方針・計画がしっかり組織に備わっていることに加え、組織の構成員である従業員一人ひとりが、想定外の事態に柔軟・適切に対応する能力を保有している必要があります。
組織レジリエンス診断サービスの必要性
組織レジリエンスを備えていない、または組織レジリエンスが低い場合、その組織は危機や環境変化に対応できず、不祥事の発生や倒産に至る可能性が高まります。
そのような事態を回避するために、組織レジリエンスの向上が重要であり、「危機対応方針・計画」と「従業員のスキル・マインドセット」という2つの大きな要素を分解し具体的なポイントに落とし込み、対応を強化することが求められます。
【「危機対応方針・計画」向上のための3つのポイント】
【「従業員のスキル・マインドセット」向上のための5つのポイント】
「組織レジリエンス診断サービス」では、これらポイント別の観点から、危機や環境変化に直面した際に必要とされる組織および従業員の能力の成熟度合いを診断したうえで、組織の本質的な課題を洗い出し、今後の取組みを提案します。
組織レジリエンス診断サービスの特徴
- サービスアプローチ
「組織レジリエンス診断サービス」では、従業員を対象にした診断項目への回答を通じて、組織レジリエンスの成熟度を評価・分析し、課題の抽出とその対応方法の決定を支援します。
回答対象となる従業員については、特に対応したい組織の課題や目的に応じて、部門や年齢層・役職などのレイヤーを決定します。分析においては、レイヤーごとのクロス分析や、経年変化のウォッチングも有効です。
- 評価結果
診断結果を踏まえ、現状の企業の成熟度を提示します。他社や先進企業のベンチマークとの比較も実施したうえで課題を明確化し、適切な対処方法を実装します。
【診断結果のイメージ】
組織レジリエンス診断サービスの実施効果
「組織レジリエンス診断サービス」では、抽出された課題を踏まえた、改善のための取組みまで支援することが可能です。
【課題と対応例(1)】
経営トップの影響力が大きく、些細な事項でもすべて経営トップに諮る企業風土であり、現場の意思決定能力が低くなる傾向がある。 →経営トップの考え方・判断基準を整理・明文化し、現場に展開することで、現場の意思決定能力・判断力を向上。 |
【課題と対応例(2)】
売上至上主義の文化が強いため、不正行為の温床となり得る組織文化になりかねず、従業員同士の協力意識が希薄である。 →組織のガバナンスに関する課題の詳細分析を踏まえ、ガバナンス体制の抜本的な見直しを実行。 |