現在、多くの企業は内部監査機能を有しています。ただし、内部監査機能の内容については向上の余地が大きいという意見、特に海外事業に関する内部監査機能の脆弱さを危惧する意見や、監査担当者による人的・マニュアルでの監査実施の限界、業務のデジタル化・リモート化への対応不足を懸念する声が多く聞かれます。本来、内部監査機能とは、経営管理の向上に資するものであり、海外事業や買収先企業を含む現場の実態を経営者に直接伝達し、全体最適の観点で客観的な意見具申ができる機能であると言えます。
KPMGの内部監査支援は、経営に寄与するような内部監査の発展をサポートするとともに、海外事業や買収先企業を含むグループ全体のリスク対応力向上に寄与する各企業の最適な内部監査態勢の確立・高度化を支援します。
従来の内部監査 | これからの内部監査 | |
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内部監査の対象 | ・特定項目だけで経営レベルには切り込まない | ・経営目標に関連する主要リスク事項は聖域なく検証 |
監査報告スタイル | ・問題点の指摘と「是正すべき」という認識に終始 | ・問題点の発生原因の究明と具体的な改善提案に尽力 |
監査指摘への対応 | ・臨時的・対症療法的 | ・継続的改善のプロセス |
内部監査の推進体制 | ・多くのPDCAの活動と内部監査が重複 ・自社要員だけ |
・PDCAの活動と内部監査活動との連携・統合 ・外部専門家を有効に活用 |
実施方法 | ・複数回現地へ行き、ミーティング、インタビュー等を実施 | ・極力リモートで実施(監査の効率化およびCOVID-19への対応) |
内部監査におけるデジタル活用支援
企業を取り巻くデジタル環境の変化は内部監査にも無関係ではありません。
KPMGでは、リスクマネジメントおよび内部監査の専門家が、データ分析やデジタルツールを活用して内部監査の実施・機能向上に関するサービスを提供しています。経営の視点からは、人的リソースをさらに効果的に活用するデジタルツールを提案し、企業の内部監査機能のデジタル化を支援します。
サービスの詳細はこちら
- AI活用によるリスク分析の導入支援
- リスクダッシュボードの構築および実装の支援
- デジタルツールを活用した事業拠点モニタリング支援
- 照合テストの自動実施による効率化支援
- レポーティングツール活用による内部統制報告制度の負荷軽減支援 等
内部監査態勢の診断・内部監査の品質評価サービス
一般社団法人日本内部監査協会(IIA)の内部監査に関する基準への対応のほか、内部監査の取組みの現状を短期間で把握し、高度化・効率化のためのポイントや主要課題等を特定したい、というニーズに対応するためのサービスです。
内部監査態勢に係る個別施策の構築・高度化サービス
内部監査態勢の個別・具体的な取組みを実行・高度化したい等のニーズに対応するためのサービスです。
- グローバル内部監査態勢構築の支援
- 内部監査規程、内部監査実施要綱等の関連諸規程の整備・改訂の支援
- 内部監査マニュアル・標準書式等の整備および導入の支援
- 中期・年度の内部監査計画策定の支援
- 内部監査のリスク評価手法の確立および導入の支援
- 3線モデルの再構築の支援
- 統制自己評価(CSA)導入の支援 等
内部監査のアウトソーシングサービス
内部監査人のスキル・要員数の不足を埋めたい、監査のスピードを早めつつ品質も高めたい、外部専門家のノウハウを吸収したい、客観性を備えた監査報告により信頼性を高めたい等のニーズに対応するサービスです。
特に、海外拠点に対する内部監査について、監査実施計画策定から監査報告まで、KPMGのグローバルネットワークと連携して現地のグループ会社に対する内部監査のアウトソーシングサービスも提供しています。