取締役会を中心とする監督機能の強化のためには、コーポレートガバナンス・コード(CGコード)の要請、サステナビリティの観点や株主・投資家の期待、企業を取り巻くビジネス環境等を踏まえ、自社の取締役会に期待する「監督」機能を明確化した上で、それに適合した制度設計や見直しを行うことが不可欠です。また、取締役会が期待役割を十分に発揮するためには、取締役会の機能を補完・支援する諮問委員会や取締役会を支える事務局の強化を行うことも重要です。

KPMGは、豊富な支援実績を生かして、企業の中長期的な課題を踏まえて取締役会への期待役割・機能を整理し、取締役会機能の最大発揮に資するガバナンスのあり方の検討と改革実行を支援します。

取締役会の機能の見直し支援

取締役会のあり方には大きく「マネジメント型」・「モニタリング型」がありますが、単純に二者択一的に捉えるだけでは、取締役会の機能を最大化することはできません。自社の置かれている環境、ビジョン、中長期戦略・課題、歴史等を勘案して自社取締役会が最も機能を発揮しやすいガバナンスの基本スタンス(「モニタリング型に特化」「モニタリングとマネジメントをうまく織り交ぜたハイブリット型」等)を明確化した上で、取締役会と執行の具体的な役割分担や権限委譲の程度を緻密に設計することが重要です。
KPMGは、各企業の中長期的な展望・課題等を丁寧に伺いながら、目指すべきガバナンスの姿に関する社内での議論・意見形成を支援します。その上で、目指すべきガバナンスの姿を踏まえて取締役会の機能を最大発揮できる体制づくりに向けて、重点議題の整理、他機関との役割分担・連携のあり方、会議体の運用施策等を提案します。

機関設計見直し支援

各企業の中長期的な課題等を踏まえて整理したガバナンス体制のありたい姿を踏まえて、整合する機関設計とそのメリット・デメリットや課題を整理し、機関設計移行のための具体的な権限設定、報告基準等の制度設計・運用設計の検討、および新体制への移行・具体化に向けた実行を支援します。委員会設置型における各法定委員会の設計等など監督機関側の体制のみならず、それを支える執行体制、機関移行後のオペレーション設計、従業員等に対する周知・浸透に至るまで、ワンストップでサポートします。

決裁権限等各種規程の見直し

コーポレートガバナンス体制の見直しにおいては、決裁権限規程等の大幅改定が必要になり、部門横断で多くの工数を要します。
KPMGは、さまざまな事業・組織形態の企業に対する豊富な支援実績のもと、効率的にファシリテートを行い、明快で整合性ある規程の制定・改定案を設計・立案します。

取締役会構成・将来を見据えたスキルマトリクスのあり方の検討支援(監査役/監査(等)委員含む)

CGコード(補充原則4-11(1))や関連ガイドラインで取締役のスキルマトリクスの利用が促されていますが、特に社外取締役のなり手は依然として不足しています。社外取締役をはじめとする社外役員についても、自社の中長期的な課題を見据えた上で戦略的なサクセッションプランが必要です。
KPMGは、各企業の中長期的な課題等を踏まえた取締役会等の目指すべき構成の検討やあるべきスキルマトリクスの検討を支援することで、社外役員も含めたボードサクセッションプランの全体設計の検討と、具体的な実効策を後押しします。

諮問委員会の設計支援(指名・報酬・サステナビリティ等)

取締役会が期待役割を十分に発揮するためには、取締役会の機能を補完・支援する諮問委員会の設置や機能強化を図ることも有用です。コーポレートガバナンス・コードで推奨されていることもあり、指名や報酬に関する諮問委員会を設置するケースが散見されますが、昨今ではサステナビリティと経営との一体化が進みつつあり、サステナビリティの知見・専門性を補完するためにサステナビリティに関する諮問委員会を置くケースもみられます。また、OECDコーポレートガバナンス原則等において、リスク管理を取締役会における重要な監督事項と位置づけていることから、リスク管理に係る諮問委員会を置くケースもみられます。さらに、同原則において、リスク管理の対象としてサステナビリティ上の重要課題等にも考慮すべきといった考え方の提示も踏まえ、リスク管理委員会とサステナビリティ委員会の位置づけ等を整理(或いは統合)されるケースも徐々にでてきております。
KPMGは、豊富な支援経験に基づき、各企業のコーポレートガバナンスのありたい姿と整合するよう各諮問委員会の位置付けを明確化した上で、制度面の論点(委員の構成、委員長の選定、委員会の権限・位置付け等)と運用面の論点(決議方法、審議対象の範囲、アジェンダ等)を整理し、実効的に機能する諮問委員会の設計を支援します。

取締役会事務局設置・機能強化支援

取締役会の審議を充実化して実質的な議論の場に高めていくためには、取締役会を支える取締役会事務局の機能発揮が欠かせません。社外取締役の割合が増えて取締役会の期待役割が変わる中、取締役会事務局の果たすべき役割はますます高まっています。
KPMGは、取締役会で審議を充実すべきテーマを明らかにし、取締役会等の年間プログラムおよび審議充実に向けた情報提供プログラムの作成の支援や、役員向け研修コンテンツの提供等を通じて、取締役会事務局の機能強化を進めていきます。

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