システム刷新に伴うIT運営機能のトランスフォーメーション支援は、DX(デジタルトランスフォーメーション)の効果を最大限に引き出すため、システム開発と並行しながらIT部門の運営機能を強化させるものであり、トランスフォーメーションのスピードと品質の確保に有効な手法です。また、構築済みのシステムの維持管理・運営機能の強化や、システム構築開始時のIT部門機能強化を検討する際にも効果的です。

IT運営機能のトランスフォーメーションの必要性

IT・デジタルテクノロジーを活用した取組みを進めるにあたっては、単なる導入にとどまらず、全社の業務基盤を支えるIT部門の機能や役割の再定義も併せて検討する必要があります。全社的な取組みから高い投資対効果を得るためには、システム刷新に併せたIT運営機能のトランスフォーメーションが必要です。

システム刷新に伴うIT運営機能のトランスフォーメーション支援_図表2

検討ステップ

IT運営機能のトランスフォーメーション支援は、現状評価、将来像設定と課題識別、ロードマップ策定のステップにて実施します。検討にあたっては、IT部門に必要な機能を領域別に定義した「IT運営機能モデル」をベースとします。これにより、現状と将来像を具体化したうえで、将来像に至る課題を識別でき、実現性のあるロードマップを策定できます。

システム刷新に伴うIT運営機能のトランスフォーメーション支援_図表3
システム刷新に伴うIT運営機能のトランスフォーメーション支援_図表4

IT運営機能のトランスフォーメーションを実現する方法論

「IT運営機能モデル」は、IT部門に必要な機能を領域別に定義したものです。業務プロセスの大幅な変更を伴うシステムの刷新において、IT部門に求められる変化に対し、機能単位で検討します。IT運営機能を最適な形で配置することで、システム刷新後の円滑なIT運営について準備をします。

【IT運営機能モデル】

戦略 ビジネス目標、顧客と従業員の期待、あるいは市場動向に照らして、ITの戦略的方向性を決定する領域
計画 ビジネス・ニーズに優先順位を付けて製品とサービスを検討し、それらをポートフォリオとして適切に管理するためにリソースとテクノロジーを計画する領域
管理・ガバナンス IT財務、プロジェクト/プログラム、サードパーティとの関係、従業員およびビジネスパートナーのニーズを、IT部門以外のチーム(人事、財務、調達、リスク、PMOなど)と連携して管理するとともに、全体をガバナンスする領域
システム構築 高い品質基準とベストプラクティスの設計パターンに従って、ビジネス・ニーズに対応するシステムを構築する領域
モニター・改善 製品、サービス、関連データのパフォーマンスを継続的に監視、診断、改善して、メリットを実現し、ビジネスに価値をもたらす領域
運用保守 ソフトウェアおよびハードウェア資産のライフサイクル、基盤となるデータ、エンドユーザとのやり取りを管理しながら、信頼性が高く、調整された、中断のないITサービスを提供する領域

KPMGの支援

IT運営機能のトランスフォーメーション支援は、高い投資対効果を得るための全社的な取組みと並行した適用を想定しています。また、本ソリューションは、構築済みのシステムにおける維持管理についての運営機能の強化、構築開始に際してあらかじめIT部門機能の強化を検討する際にも適用できます。

【システム刷新に併せた「IT運営機能のトランスフォーメーション」の例】

システム刷新に伴うIT運営機能のトランスフォーメーション支援_図表1

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