KPMG、2021年度のグローバル総収入は321億3000万ドルと発表
KPMGインターナショナルは、2021年9月30日までの事業年度において、メンバーファームの年間合計収入が、321億3,000万ドルに達したと発表しました。
KPMGインターナショナルは、2021年9月30日までの事業年度において、メンバーファームの年間合計収入が、321億3,000万ドルに達したと発表しました。
KPMGインターナショナル(チェアマン:ビル・トーマス)は、2021年9月30日までの事業年度において、メンバーファームの年間合計収入が、321億3,000万ドルに達したと発表しました。2020年度と比較すると米ドル換算で10%の増収であり、これは長期的に投資を実施し、世界中の企業が直面する課題に対応するためのサービスやソリューションに優先的に注力したことが要因となっています。
- アドバイザリーは17%、監査は4%、税務および法務サービスは8%と、ファンクション全体で成長
- 2021年度を通じて、グローバルなESG戦略の実施やESG関連ソリューションの提供を加速する複数年プログラムに注力するため、15億ドル以上の投資をコミットメント
- KPMGの各メンバーファームは、インクルーシブでダイバーシティを尊重する文化の醸成に注力し、女性上級管理職の割合を27%まで向上(パートナーおよびディレクター)
KPMGインターナショナル チェアマンのビル・トーマスは、次のように述べています。
「KPMGにとって2021年は好調な1年でした。厳しい事業環境のなかで目覚ましい成長を遂げ、KPMGの組織全体の持続可能な変革を推進するため、「KPMG: Our Impact Plan」を発表しました。さらに新しいグローバルESG戦略を発表し、クライアントが喫緊の課題に取り組み、目標を達成するための支援を提供しており、世界に変革を起こし得ると考えています」
「困難な状況のなかで絶えず努力を重ね、急速に変化するクライアントのニーズに的確に対応してきたチームに感謝しています。KPMGは品質の向上と信頼の醸成を第一に考えています。また、業界をリードするアライアンスのエコシステムを通じて協業し、ビジネスとテクノロジーの変革をサポートしています。本年度、好調な実績を成し遂げられたのは、最も信頼されるプロフェッショナルサービスファームになるという目標に向かって、KPMGの各メンバーファームが1つになり、新たな軌跡を描くべく協業した結果です」
事業全体にわたる成長および投資の継続
監査
監査部門の2021年度のグローバル総収入は、114億6,000万ドルとなりました。
KPMGは業務の基盤である高品質の監査を通じて、公共の利益に資することをコミットしています。継続的にイノベーションに注力することで、グローバルで一貫した業務提供を実現し、クライアントやステークホルダーへより専門的な知見を提供することを可能にしています。
KPMGは、グローバルな品質管理基準に準拠した品質管理システムに投資しています。また、グローバルクラウド対応のMicrosoft Azure※1を基盤としたスマート監査プラットフォームであるKPMG Claraについても、継続的に展開しています。
監査部門が主導しているESGアシュアランスは、KPMGのグローバルESG戦略に不可欠な要素で、今後重要な投資分野になります。ESGアシュアランスを通じて、企業の情報開示は健全になり、第三者保証を受けており、投資家・ステークホルダー・社会のニーズを満たし信頼を得ている、と確信づける一助になります。
税務および法務サービス
税務および法務サービス部門の2021年度のグローバル総収入は、70億2,000万ドルとなりました。成長の要因として、経済や規制環境の複雑性が高まるなか、クライアントは税務やコンプライアンスに関する支援を継続的に求めており、サービスに対する需要が増加していることが挙げられます。
KPMGは、税務および法務テクノロジーに対して相当額を継続的に投資しており、ソリューションの実現を目指しています。その一例であるKPMG Digital Gatewayは、KPMGのクラウドネイティブプラットフォームであり、Microsoft Azure※2を基盤とし、クライアントがKPMGの税務ソリューションへ一括してアクセスすることを可能にします。
現在、経営の検討課題の中心にESGが据えられていますが、税務の透明性が主要な指標となるケースが増えており、KPMG Tax Impact Reportingの開発に繋がりました。KPMG Tax Impact Reportingは、複雑な環境におけるクライアントのリスクを軽減し、コンプライアンスに準拠し、責任ある税務アプローチの推進を支援するためのサービスです。
KPMGは、2021年度にKPMG Lawを通じて世界レベルの法務サービスを促進し、現在は81の法域に渡り2,800人以上の弁護士を擁しています。KPMGの専門家が一丸となって取り組むことで、グローバルに連携し、さまざまな領域を網羅し、テクノロジーを駆使したソリューションや法務サービスを提供しています。
アドバイザリー
アドバイザリー部門の2021年度のグローバル総収入は136億5,000万ドルとなりました。主な要因として、トランザクションおよびディールアドバイザリーサービスの堅調さが挙げられます。また、革新的なテクノロジーと先進的なサイバーセキュリティソリューションに対する需要が継続的に増大していることも、一因となりました。
アドバイザリー部門の成長をさらに加速させた要因として、世界レベルのマネジメントコンサルティングの専門家が、「Connected. Powered. Trusted.」に基づいたアプローチを活用して、デジタルトランスフォーメーション(DX)やビジネストランスフォーメーション(BX)に関する一連のソリューションを提供していることが挙げられます。また、KPMG Regulatory Driven Transformationも成長要因の1つです。クライアントのリスクを最適化し、コンプライアンスを自動化し、規制の変化によって生じる機会の特定を支援することで、急速に変化するデジタルセキュリティやオペレーションに対するニーズに応えるソリューションを提供しました。
KPMGのアドバイザリー部門は、テクノロジーを駆使し、長期的な関係を構築し、専門家のリーダーシップのもと、変革に向けたソリューションを提供しています。KPMGの取り組みは、世界中のアナリストから評価を受けており、KPMGのデジタル戦略、データ分析、AIサービスは、IDC、Forrester、HFSをはじめとする、各社の調査において「リーダー」に選出されています。
KPMG Delivery Networkが始動
KPMGは、新しいグローバルデリバリーネットワークであるKPMG Delivery Network(KDN)を立ち上げました。KDNはデリバリーセンターのネットワークを通じて、ファンクションを超えた大規模なケーパビリティやテクノロジーを提供することを目的に設立されました。KDNでは、グローバル規模のセールスおよびデリバリーサポートが多層的に組織されており、KPMGの知見をグローバルに結集し、各メンバーファームや専門家の協業のあり方を変革し、シームレスな顧客体験を世界中で実現します。KDNは、3つの全ファンクションでサービスおよびソリューションを提供する予定で、現在は税務および法務サービス部門、アドバイザリー部門に対応しており、監査部門では2022年度に始動する予定です。
ESGはKPMG全体で取り組むべき共通課題
KPMGはESG課題を最優先し、今後3年にわたり15億ドル以上を投資し、世界中のクライアント、コミュニティ、ステークホルダーが直面する課題解決に尽力することをコミットしています。
またクライアント向けのESGソリューションを加速するため、複数年プログラムを策定し、5つの優先分野(クライアントの課題に対するソリューションの提供、人材の育成、開発途上国の支援、他企業/組織との協働および提携、サステナビリティ課題に係る意見発信)において、変革に向けた取り組みを進めています。
このESG戦略は「KPMG: Our Impact Plan」に基づくもので、同計画では、持続的に社会によい影響を与える企業のあり方を、KPMGが体現することを目標とし、ESG課題に対するコミットメントを明言しています。KPMGはクライアントやステークホルダーが二酸化炭素排出量を削減し、気候変動リスクを企業戦略に組み込み、ビジネスやサプライチェーンを変革することを通じて、国連の持続可能な開発目標の実現に繋がるよう、積極的に支援しています。
ビジネスやKPMGを再形成するテクノロジー
KPMGはこれまで、パーパスドリブンのテクノロジー、人、イノベーションに注力したDXに50億ドルを投資しており、今年で3年目にあたります。
KPMGの各メンバーファームは、世界を代表するグローバル企業とのアライアンスを通じて共同でソリューションを開発し、最先端の機能を継続して提供しています。今年はServiceNow※3との提携を拡大し、クライアントのESGに関する取り組みを加速し、リスクマネジメントとレジリエンス構築のモダナイゼーションを支援しています。
KPMGは、デジタルエクスペリエンスの加速およびセーフガードを両立するため、Microsoft AzureおよびAzure AI※4を基盤とした共通のクラウドベースのプラットフォームを利用し、KPMGおよびクライアントに向けて、グローバルで一貫したセキュアな環境を構築しました。
KPMGを定義づけるのは「人」
2021年度、全世界のKPMGの人員数は236,000人を超えています。魅力的な企業としての地位を維持しており、ビジネス、IT、工学分野の学生を対象としたWorld’s Most Attractive Employers(世界で最も魅力的な企業)のランキングにも選出されています。
KPMGはすべての従業員の可能性を引き出すための取り組みに注力しており、Global IDE Center of Excellenceが主導する「Inclusion, Diversity and Equity (IDE) Collective Action Plan」を始動するとともに、新しいグローバルIDEポリシーを発表し、説明責任やIDEとの整合性を保証するためのガバナンス機構を設置しました。IDEは成功のための原動力であり、Valuable 500にも署名しています。今後はさらにインクルーシブな業務や多様で平等な採用に対するコミットメントを推進していきます。
グローバルなESG計画の一環として、今後すべての従業員が、ケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネス・スクールと共同開発したフレームワークに準拠するESGトレーニングを受講する予定です。
KPMGは未来の働き方を再検討しており、チームが柔軟にハイブリッドな勤務体制を採用できるよう、地域の枠を越えて協働し、グローバルに一貫した指針作りに取り組んでいます。
2021年度のKPMGのメンバーファームの総収入
地域別収入(単位:10億米ドル)
|
2021年度 |
2020年度 |
成長率(%) |
米州 |
11.88 |
11.22 |
6% |
アジア太平洋 |
5.97 |
5.26 |
13% |
欧州・中東・アフリカ |
14.28 |
12.74 |
12% |
合計 |
32.13 |
29.22 |
10% |
ファンクション別収入(単位:10億米ドル)
|
2021年度 |
2020年度 |
成長率(%) |
監査 |
11.46 |
11.07 |
4% |
税務および法務サービス |
7.02 |
6.48 |
8% |
アドバイザリー |
13.65 |
11.67 |
17% |
合計 |
32.13 |
29.22 |
10% |
- 上記の財務情報は、KPMG International Limitedと提携し、専門的なサービスをクライアントに提供する独立したKPMGのメンバーファームの情報を合算したものです。当該情報は、表示目的のためにのみ本プレスリリースにおいて合算しています。KPMG International Limitedは、クライアントに対して一切サービスを提供しておらず、クライアント収入を一切創出していません。
- 本プレスリリースにおける2021年度の収入と成長率は、2020年10月1日から2021年9月30日までのKPMGの会計年度の収入を、米ドル建てで表示しています。
- 上記の人員数は、2021年9月30日時点のパートナーおよび従業員の人数に基づいています。2021年度の平均FTE(フルタイム当量)は、2020年度の226,882から増加し、230,477になりました。
- 法務サービスはSEC監査関与先や法律で禁止されている場合には提供されないことがあります。
- 本プレスリリースを通じて、「私たち」、「KPMG」、「私たちの」などの表記は、グローバル組織またはKPMG International Limited(「KPMGインターナショナル」)の1つまたは複数のメンバーファーム(それぞれが独立した法人)を示しています。
- 各メンバーファームには、KPMGインターナショナルまたはその他のメンバーファームや第三者に義務を負わせたり拘束したりする権限はありません。またKPMGインターナショナルにも、メンバーファームに対して義務を負わせたり拘束したりする権限はありません。
本資料は2021年12月9日にKPMGインターナショナルが発表したプレスリリースの日本語の抄訳版です。本資料の内容および解釈は英語の原文を優先します。
※1 ※2 ※4 Microsoft、Azureは、米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※3 ServiceNow の商標について:ServiceNow, ServiceNow のロゴ、Now、その他の ServiceNow マークは米国および/またはその他の国における ServiceNow, Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名と製品名は、関連する各会社の商標である可能性があります。
KPMGについて
KPMGは、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供するプロフェッショナルファームのグローバルネットワークです。世界145の国と地域のメンバーファームに約236,000名を擁し、サービスを提供しています。KPMGの各メンバーファームは法律上独立した別の組織体です。
KPMG International Limitedは英国の保証有限責任会社(private English company limited by guarantee)です。KPMG International Limitedおよびその関連事業体は、クライアントに対していかなるサービスも提供していません。
日本におけるメンバーファームは、次のとおりです。 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人、株式会社KPMG Ignition Tokyo