AI活用で監査手続自動化を促進するDisclosure Workspace

あずさ監査法人は、Disclosure Workspaceに生成AIを含む先端技術を導入し、監査手続の効率化・高度化を通じて監査関与先への提供価値向上を実現しています。

あずさ監査法人は、Disclosure Workspaceに生成AIを含む先端技術を導入し、監査手続の効率化・高度化を通じて監査関与先への提供価値向上を実現しています。

Article Posted date 13 March 2025

人的ミスを抑制し、効率的な監査を実現するDisclosure Workspace

あずさ監査法人とKPMG Ignition Tokyoが共同開発したDisclosure Workspaceは、定型的な数値チェックを自動化する多数の機能を搭載しています。リリース時からAI技術を活用し、監査チームが行う財務諸表やその他の開示資料の検証手続を支援しており、現場に広く浸透しています。その後も、多様なデジタル技術を取り入れつつ継続的に機能改善・強化を図った結果、人的ミスの大幅な抑制や短時間での検証が可能となり、監査業務の自動化・効率化が進展しています。

生成AI活用で、より広範に高度な数値チェックを可能に

Disclosure Workspaceは、生成AI技術の導入により、従来は難しかった不定形な文章内の数値と財務諸表との整合性確認を実用可能にしました。具体的には、有価証券報告書の「事業の状況」に含まれる数値と「経理の状況」の財務諸表の数値を比較し、整合性をサジェストする機能が追加されています。生成AIによるサジェストを参考に監査チームが目視で確認することで、監査実務における信頼性と効率性の向上に大きく寄与しています。

図表AI活用で監査手続自動化を促進する-01
図表AI活用で監査手続自動化を促進する-02

多面的な機能で監査の未来を切り拓く

Disclosure Workspaceは、KPMG Claraなどの監査プラットフォームと連携し、より高度な業務に監査チームが集中できる環境と監査関与先への価値提供を実現しています。例えば、KPMG Claraと連携するAZSA File Shareという機能がDisclosure Workspaceに追加されています。この機能を通じて、開示書類ドラフトや要確認・要修正事項リストの授受が効率的に行われ、Disclosure Workspaceでの迅速な検証が可能になりました。あずさ監査法人は、今後も先端技術の活用を推進し、監査関連ソリューションの精度・利便性の向上を通じて、監査関与先への提供価値を高めていきます。

図表AI活用で監査手続自動化を促進する-03
ポイント 監査関与先が得られるベネフィット

  • 生成AIを含むAIの活用により、計算チェックだけでなく、開示書類内部（本表と注記、事業の状況）の整合性チェックや、前年度トレースも自動で実施

  • チェックおよびトレース証跡を自動で記載し、監査調書の作成をサポート

  • 検出事項のリスト化と進捗管理や監査調書の作成までツール内で完結

  • AZSA File Share機能により開示ドラフトや監査人指摘事項のファイル授受が完結

  • 自動化による開示チェック業務早期化、チェック結果共有までの短期化

  • 単純な計算ミスや、内部不整合等、人的ミスの抑制

  • アウトプットを適宜共有することで、修正依頼・確認のコミュニケーションを効率化（リモート環境に最適） 

  • ファイル授受の利便性・安全性が向上（誤送信等のセキュリティリスクを回避）

執筆者

あずさ監査法人
Digital Innovation本部

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