金融庁、企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等を受けた「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等を公布

2025年3月24日、金融庁は企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等を受けて、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等を公布しました。

2025年3月24日、金融庁は企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等を受けて、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」等を公布しました

1.「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「財務諸表等規則」という)」等の改正内容

リース会計基準等が公表されたことを受け、財務諸表等規則、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という)、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)及び「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(連結財務諸表規則ガイドライン)等の所要の改正が行われました。(企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等の詳細は、ポイント解説ASBJ、企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等を公表をご参照ください)。

改正にあたり、主に以下のパブリックコメントに対する金融庁の考え方が示されるとともに、当該コメントへの対応として、連結財務諸表規則第90条の改正が追加されています。

  • 使用権資産の表示方法((1)対応する原資産を自ら所有していたと仮定した場合に貸借対照表において表示するであろう科目に含める方法と(2)対応する原資産の表示区分において使用権資産として区分する方法)について、財務諸表等規則第23 条第3 項の記載振りにかかわらず、原則・例外という関係ではなく、リース会計基準第49 項のとおり、並列的な関係であること。
  • リース負債に係る利息費用の金額が営業外費用の総額の 100 分の 10 以下で一括して表示することが適当と認められるときに、他の費用と一括して表示する場合にも、リース負債に係る利息費用が含まれる科目と当該費用の金額を注記する必要があること。
  • 使用権資産の減価償却累計額は、取得原価と減価償却累計額との関係から、リースにかかるリース期間の経過に関する情報を得られるなど、リースが財務諸表提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに与える影響を財務諸表の利用者が評価するための基礎を与える情報として有用と考えられることから、使用権資産の減価償却累計額についても開示を求めること。

 

【主な改正内容】
【表示】
(借手)
(1)使用権資産について、次のいずれかの方法により、貸借対照表において表示する。

a 対応する原資産を自ら所有していたと仮定した場合に貸借対照表において表示するであろう科目に含める方法。

b 対応する原資産の表示区分(有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産等)において使用権資産として区分する方法(財務諸表等規則第22条、第23条、第27条、第28条、第31条、第32条、第250条、連結財務諸表規則第26条、第28条、第30条)。

(2)リース負債について、貸借対照表において区分して表示するか、又はリース負債が含まれる科目及び金額を注記する(財務諸表等規則第49条、第52条、第264条、第265条、連結財務諸表規則第37条、第38条、第250条、第251条)。

(3)リース負債に係る利息費用について、損益計算書において区分して表示するか、又はリース負債に係る利息費用が含まれる科目及び金額を注記する(財務諸表等規則第93条、第293条、財務諸表等規則ガイドライン93、連結財務諸表規則第58条、第275条)。

(貸手)
リース債権及びリース投資資産のそれぞれについて、貸借対照表において区分して表示するか、又はそれぞれが含まれる科目及び金額を注記する。ただし、リース債権の期末残高が、当該期末残高及びリース投資資産の期末残高の合計額に占める割合に重要性が乏しい場合、リース債権及びリース投資資産を合算して表示又は注記することができる(財務諸表等規則第17条、第250条、連結財務諸表規則第23条、第235条)。

損益計算書において次の事項を区分して表示するか、又はそれぞれが含まれる科目及び金額を注記する(財務諸表等規則第98条の3、第303条の2、連結財務諸表規則第67条の2、第286条の2)。

(1)ファイナンス・リースに係る販売損益(売上高から売上原価を控除した純額)

(2)ファイナンス・リースに係るリース債権及びリース投資資産に対する受取利息相当額

(3)オペレーティング・リースに係る収益(貸手のリース料に含まれるもののみを含める。)

 

【注記】
リースに関する注記(財務諸表等規則第8条の6、第220条、財務諸表等規則ガイドライン8の6、8の6-1-1、8の6-1-2、220、連結財務諸表規則第15条の3、第208条、連結財務諸表規則ガイドライン15の3、208)

(1)会計方針に関する情報(借手のみ)

(2)リース特有の取引に関する情報

(3)当期及び翌期以降のリースの金額を理解するための情報

上記のほか、リース会計基準等の公表に伴い、他の会計基準等の改正が行われたことを受け、改正が行われています。

(1)キャッシュ・フロー計算書の注記(財務諸表等規則第119条、連結財務諸表規則第90条)

(2)金融商品の時価開示(財務諸表等規則第8条の6の2、連結財務諸表規則第15条の5の2、第111条)

(3)賃貸等不動産の時価開示(財務諸表等規則第8条の30、第239条、連結財務諸表規則第15条の24、第225条)

2.「財務諸表等規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正内容

企業会計基準委員会が2024年9月13日までに公表した会計基準を、連結財務諸表規則第1条第3項及び財務諸表等規則第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準とすることとしています。

2024年9月13日公表

  • 企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」
  • 企業会計基準第35号「固定資産の減損に係る会計基準」の一部改正
  • 企業会計基準第36号「連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準」の一部改正(その2)

3.施行日

公布の日から施行されます。
ただし、改正後の規定は、2027年4月1日以後に開始する連結会計年度等(連結会計年度又は中間連結会計期間)に係る連結財務諸表又は第1種中間連結財務諸表若しくは第2種中間連結財務諸表及び事業年度等(事業年度又は中間会計期間)に係る財務諸表又は第1種中間財務諸表若しくは第2種中間財務諸表に適用され、同日前に開始する連結会計年度等に係る連結財務諸表等及び事業年度等に係る財務諸表等については、なお従前の例によるとされています。

なお、2025年4月1日以後に開始する連結会計年度等及び事業年度等から適用することができます。また、適用初年度の比較年度については、遡及適用をせず、従前の例によることができるとされています。

執筆者

会計プラクティス部
マネジャー 加藤 巳希

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