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      KPMGジャパンにおいて、デジタル&テクノロジーのセンター・オブ・エクセレンス(CoE)を担うプロフェッショナル組織「アドバイザリーライトハウス」。その中で、AI戦略の重要な中核を担当するMLOpsエンジニアとはいったいどのような役割なのか、なぜ求められているのか。アドバイザリーライトハウスAdvanced Analytics & AI Labsのマヌエル室長/ディレクターと小澤テクニカルマネジャーが解説します。

      • KPMGアドバイザリーホールディングス アドバイザリーライトハウス
        Advanced Analytics & AI Labs 室長/ディレクター
        マヌエル・マイオレッリ

      • KPMGアドバイザリーホールディングス アドバイザリーライトハウス
        Advanced Analytics & AI Labs テクノロジーマネジャー
        小澤 友美

      1.なぜ今、MLOpsエンジニアが求められているのか?

      ――近年、生成AIや機械学習の活用が広がる一方で、「MLOps」という言葉を耳にする機会も増えています。ただ、具体的な仕事内容まではイメージできない方も多いと思います。まずはMLOpsとは何か教えてください。

      マヌエル:一言でいうと、「AIや機械学習をビジネスの現場で継続的に動かし続ける仕組みを作る仕事」です。世の中ではAIモデルを開発する部分に注目が集まりがちですが、実際にはモデルを作っただけでは価値になりません。運用環境へデプロイし、性能を監視し、改善し続けて初めてビジネス上の成果につながります。MLOpsはその全体を支える役割です。

      小澤:データサイエンティストが開発した分析モデルを本番環境へ展開したり、運用の仕組みを整えたりしています。分析アルゴリズムのテストや検証、CI/CD(品質テストからリリースまでの自動化)パイプラインの構築、クラウド環境の整備、モデルライフサイクルの管理、継続的な改善や再学習など、担当範囲は非常に広いですね。

      ――なぜ今アドバイザリーライトハウスはMLOpsエンジニアを求めているのでしょうか。

      マヌエル:3年前に発足したアドバイザリーライトハウスのミッションが次のステージに進んだからです。これまで私たちは高度な分析技術を活用し、新しい価値の創出に注力してきました。しかし現在は、価値を作るだけでなく、それをクライアントやKPMGジャパンのメンバーに継続的に利用できる形で展開し、スケールさせることが重要になっています。 

      そして、利用者が増えれば、品質保証や運用改善、セキュリティ対応、運用品質の向上、継続的な機能改善などが必要になります。KPMGジャパン全体への横展開やクライアント環境への実装など、求められる役割は年々大きくなっています。

      小澤:これまで、アドバイザリーライトハウスでは、データサイエンティスト主導で高度な分析ソリューションを提供してきました。一方、今後、本番運用やスケール展開、品質保証、運用自動化をさらに推進していくためには、コード品質の担保、CI/CD、クラウドをはじめとする多様な環境へのデプロイ、安定運用の仕組みづくり、モデルの再学習、セキュリティなど、ソフトウェアエンジニアリングおよび機械学習システム運用の専門性が一層重要になります。こうした領域における専門性やケイパビリティの不足が、今後のスケールに向けたボトルネックとなりつつあります。

      その背景の1つとして、データサイエンスとソフトウェアエンジニアリングでは重視する観点が異なることが挙げられます。PoCで得られた成果を本番環境へ展開するには追加の専門性が必要となります。また、運用が個人の経験やスキルに依存してしまうことや、他案件・他部門への横展開が難しいことも課題です。私たちが求めるMLOpsエンジニアは、こうしたと課題を克服しながら、データサイエンティストが生み出した価値を、PoCにとどめることなく、安定的かつ継続的により多くのユーザーへ届けられる仕組みへと発展させる役割を担います。

      2.アドバイザリーライトハウスではどのようなMLOpsに取り組むのか?

      ――今回の募集を見て、「一人目のMLOpsエンジニアなのでは」と感じる人もいると思います。実際はどうなのでしょうか。

      マヌエル:私たちアドバイザリーライトハウスはすでにクラウド上で複数の分析ソリューションやWebアプリケーションを展開し、利用者へ提供してきた実績があります。また、LLMやVLM、コンピュータビジョンなどのモデル開発やファインチューニングも継続的に行っています。

      小澤:ただし、私たちが今求めているのは、既存の資産を引き継いで保守する人ではありません。基盤や実績があるうえで、高度な分析ソリューションの価値をより広く届けられる形へスケール・発展させられる人材を求めています。

      分析ソリューションを本番環境へ展開する、品質を担保する、運用を自動化する、スケール可能な形へ進化させるといった役割を担うポジションであり、そのための技術的な意思決定の余地は大きいといえます。

      3.MLOpsだけではなくLLMOps・AgentOpsにも関われる環境

      ――アドバイザリーライトハウスで扱う技術領域について教えてください。

      マヌエル:最近の特徴は、従来型の機械学習だけではなく生成AI関連案件が急速に増えていることです。私たちのチームにはLLMやRAGを専門とするデータサイエンティストが複数在籍しています。MLOpsエンジニアは、日常的に優秀なデータサイエンティストと協働して分析技術をユーザーに届けるため、多様な分析技術の最前線に触れることができ、運用を支えるだけでなくモデルのチューニングや分析にも関与できます。企業内部情報と外部情報を組み合わせて、自律的に分析や提案を行うAIエージェントの開発も増えています。

      小澤:そうなると課題は単なるMLOpsではありません。

      •  LLMOps
      • AgentOps
      • モデル評価
      • ガードレール設計
      • AIガバナンス
      • プロンプト管理

      といった新しい領域が重要になります。MLOpsという名前ですが、実際には生成AIの社会実装の最前線に近い仕事だと思います。

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      4.アドバイザリーライトハウスでの成長機会

      ――技術者としての成長機会についてはいかがでしょうか。

      小澤:アドバイザリーライトハウスのAdvanced Analytics & AI Labsには非常に多様な専門家がいます。LLM/RAG、因果推論、最適化、コンピュータビジョン、時系列分析など、それぞれ異なる専門性を持ったデータサイエンティストが在籍しています。MLOpsエンジニアも単独で仕事をするわけではなく、そうした専門家と日常的に議論しながら仕事を進めます。そのため単に運用を担当するのではなく、多様な分析技術を理解しながらソリューション全体を設計していくことになります。分析技術の最前線に触れ続けながら、実際の業務や意思決定にその成果が活用される形へと発展させる方法を、自ら設計し実行できる点は大きな魅力だと思います。

      マヌエル:KPMGはグローバルネットワークを持っています。また、アドバイザリーライトハウスは、KPMGが世界で展開するデータドリブンテクノロジーネットワーク「KPMG Lighthouse」の日本拠点でもあり、国内だけではなく海外の専門家との連携機会もあります。新技術のキャッチアップやグローバルでのベストプラクティスを学べることも魅力だと思います。

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      5.AI開発企業との違いとアドバイザリーライトハウスの魅力

      ――AI開発企業やAIスタートアップとはどのように違うのでしょうか。

      マヌエル:最大の違いは、私たちの目的がモデル性能の向上そのものではなく、クライアントである日本企業の課題解決という点です。もちろん技術は重要です。しかし、その先にある日本企業の意思決定や業務変革が最重要課題になります。

      小澤:実際に私たちは、経営企画、リスク管理、マーケティング、ファイナンス、サプライチェーンなど幅広い領域にAIを適用しています。そのため、「モデルが動けば終わり」ではなく、「本当に継続利用されるのか」まで考える必要があります。

      また、同じ技術を扱う場合でも、業界や業務が変われば求められる要件や制約も大きく異なります。MLOpsエンジニアも、多様なビジネス課題や利用環境に向き合いながら、ソリューションの社会実装を推進していくことになります。

      ――最後に、アドバイザリーライトハウスならではの魅力を教えてください。

      マヌエル:私は「技術とビジネスの両方に深く関われること」だと思っています。

      • AIでどの業務や意思決定を支援するのか
      • どのようなソリューションを設計するのか
      • どう安全に運用し業務で継続利用してもらうのか

      という一連の流れに関与できます。単なるシステム運用やアプリ開発ではなく、技術とビジネスの両方に深く関われる点は大きな特徴です。

      小澤:また、アドバイザリーライトハウスは監査法人の関連会社であるKPMGアドバイザリーホールディングスの中にあり、セキュリティやガバナンスに対する要求水準も非常に高い環境です。KPMGではTrusted AIフレームワークやグローバル規模の取組みを活用し、その実装方法を作っていこうとしています。AIエージェントを含む先端的なAIソリューションを、企業や組織が信頼して継続利用できる形で提供するための技術や運用のベストプラクティスは、まだ業界全体として発展途上です。そのため、私たちは利用者の信頼を前提とした次世代AIの社会実装そのものに挑戦しています。高いガバナンスやセキュリティ要求の中で、AI品質保証やガバナンスの高度化に取り組める環境は他にはそう多くないと認識しています。

      マヌエル:アドバイザリーライトハウスは、受託開発会社ではありません。KPMGジャパンにおけるデジタル&テクノロジーのCoEとして、最先端のAI技術を企業が安心して活用できる形へ変換し、実際の業務や意思決定を変えていく。その社会実装の最前線に立てることが、私たちの最大の魅力だと思います。

      AI活用が当たり前になる時代において、価値を生み出すのはモデルだけではありません。

      そのモデルを社会実装し、継続的に進化させる仕組みこそが競争力になります。

      私たちはその最前線に挑戦しています。

      • 高いセキュリティ・ガバナンス要件を満たす
      • 先端的なAIソリューションを実運用レベルで提供する
      • クライアントの生産性向上やイノベーション創出につなげる

      という、技術的にもビジネス的にもダイナミックなチャレンジに取り組めることは、グローバルプロフェッショナルファームのデータ&テクノロジーCoEであるアドバイザリーライトハウスならではです。ぜひ一緒に、AIの社会実装を推進していきましょう。

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      マヌエル・マイオレッリ
      KPMGアドバイザリーホールディングス株式会社
      Advanced Analytics & AI Labs 室長/ディレクター

      日本において10年以上にわたりアドバイザリー業務に従事し、データ、アナリティクス、AIおよびビジネス開発の分野で豊富な実績を有する。現在、KPMGジャパンにおけるAdvanced Analytics & AI Labsの統括および戦略策定を担い、クライアント向けアドバイザリーサービスの高度化・付加価値創出を目的とした先端技術の研究開発を推進。AIおよびデータサイエンスを駆使し、複雑かつ高度な課題解決に取り組んでおり、その対象領域はコグニティブテクノロジー、コンピュータビジョン、確率モデル、因果推論、最適化問題など多岐にわたる。

      小澤 友美
      KPMGアドバイザリーホールディングス株式会社
      Advanced Analytics & AI Labs テクノロジーマネジャー

      東北大学大学院理学研究科数学専攻修了、博士(理学)。パリ13大学で博士研究員、UXデザインコンサルティング企業で機械学習エンジニアを経て、2021年に株式会社 KPMG Ignition Tokyoに参画。KPMGアドバイザリーライトハウス設立に伴い転籍。KPMGジャパンのアドバイザリーサービス高度化に貢献する分析技術を開発。主な専門は時系列予測、数理最適化、強化学習。25年7月からAdvanced Analytics & AI Labsのデータサイエンスユニットリードを務める。

      AIやアナリティクス技術などの先端技術を活用して課題を解決する、KPMGアドバイザリーライトハウスのアドバンスドアナリティクス&AIラボについて、チームメンバーが解説します。

      データを活用して意思決定を変え、新たな価値を生み出す、KPMGアドバイザリーライトハウスのデータ戦略部について、チームメンバーが解説します

      KPMGジャパンが提供する、AIに関するナレッジや取組み、最新の技術を活用したAI関連サービスをご紹介します。

      アドバイザリーライトハウスは、新しい価値創造に挑戦する人を幅広く求めています。

      アドバイザリーライトハウスは、データと分析、洞察から企業や社会の進むべき方向を照らします。