第5号 ご挨拶
近年、中国経済の構造は大きく変化しており、経済成長の原動力としての消費の役割は年々高まっています。第14次五カ年計画は、中国が適度に豊かな社会を構築し、包括的な社会主義近代国家を建設するという新たな取組への重要な戦略的機会の期間であり、内需の充足を発展のスタートとゴールとし、国内大循環を主軸として、国内と国際の双循環が相互に補強し合う新たな発展モデルの形成を促進することを急務としています。今後、中国では人口動態の変化が新たな消費トレンドをもたらし、家族・医療・老後に関わるサービスの消費が増加する余地があります。一人当たりの可処分所得の増加に伴う生活の質に関わる消費需要がさらに拡大し、マクロ政策により、需要と供給の両面から消費市場の繁栄が図られ、テクノロジーの進歩とグリーン開発コンセプトによる消費者市場の変化が起きていくでしょう。日本人の知らない中国ブランドが市場の人気を次々と獲得しています。日本企業も技術・品質・サービスなどの強みを活かして、中国市場で存在感を示すようになって欲しいと切に願います。
KPMG中国
GJP中国総代表
高部 一郎