新型コロナウイルスの急速な感染拡大は、人々の重大な健康上の問題だけでなく、世界的に大きな経済的な影響を与えています。ウイルスは人の移動を介して国境を越えて拡散しました。、中国で春節を挟んで流行し始めた新型コロナウィルスは、中国人、中国との外国を行き来する外国人により運ばれ、3月末現在で約80万人の感染を発症させ、世界規模のものとなりました。現環境下において、企業は危機ともいえる非常に困難な環境での管理が求められており、強力なリーダーシップのもと、状況を的確に把握し即時に適応し対応していく必要があります。短期的には、従業員の安全確保が何よりも重要視されるところです。そして次の課題としてブランドの保持、事業の継続性の確保（BCP）、キャッシュマネジメント、サプライチェーンマネジメント、顧客と繋がり続けること、財務プラニング等が喫緊の課題です。法律は遵守もそうですが、この時期特有の救済措置なども多く発表されていますので必要な手続きを遅滞なく取れるよう注意が必要です。また、このウィルスによる外出制限などは今後の人々の行動様式にも少なからず影響を与えることでしょう。テレワーク、ウェビナーなどを利用した時間利用の効率化などという形で経済活動、産業にも少なからず影響すると考えられます。企業もアジリティに動けてレジリアントな力を高める組織体に変革していくことが求められます。

 

KPMG中国
GJP中国総代表
高部　一郎

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