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      • 今後の自動車業界の収益性に関して、「上昇すると確信している」が83%となり、昨年(53%)より楽観的な兆候が見られる
      • 一方で、直近の見通しについてはマクロ経済が直面する潜在的な逆風を踏まえ、76%が2023年のインフレと高金利がビジネスに悪影響を及ぼすと懸念している
      • 2030年の世界の電気自動車(以下、EV)販売の期待は上がってきているが、バッテリー電源への移行に伴う課題対応については慎重な見方をしている
      • 消費者のEV充電許容時間は、昨年よりも長くなると推測
      • 新モデル、新規参入企業、新技術が複雑に乱立する中で、エグゼクティブは今後5年間の消費者の購買決定は、運転性能とブランドイメージによるものと考えている
      • サブスクリプションモデルによるアフターサービスの売上見通しに対し、高い期待が寄せられている
      • エグゼクティブは依然として、半導体を中心とした部品の供給に強い懸念が見られる
      • 自動運転技術を活用したサービスの新規市場参入は「2030年」までに実現するとの回答が、主要都市において過半数を占める
      • エグゼクティブは、Appleが自動車市場参入し、EV市場のリーダーになると考えている
      • 一方で、スタートアップ企業が自動車業界に大きな影響を与えると考えている

      KPMG(チェアマン:ビル・トーマス)は、「KPMGグローバル自動車業界調査2022」を発表しました。今回で23回目となる本調査は、30ヵ国900人以上の自動車業界のエグゼクティブを対象とし、自動車業界の現状と将来の展望を分析しています。加えて、昨年調査に引き続き、パワートレインの将来像、消費行動のデジタル化、新しいテクノロジーや市場への新規参入、脆弱なサプライチェーンへの対応といった、具体的なテーマに関する回答結果を、昨年調査からの変化を比較し、分析しています。

      本調査の結果、83%が今後5 年間で自動車業界の収益性が向上すると考えていることが分かりました。収益性の見通しを懸念しているという回答も9%にとどまり、昨年の38%から大きく減少しています。国ごとの回答についても、各国とも前向きな見通しを立てています。一方で2030年までのEVの市場シェアに関しては、米国で29%、中国、西欧が24%、日本が23%と、昨年の50%のシェア予測から大きく下げています。これは、より現実的な数値になってきており、各国リーダーがEVへの移行における課題に直面しているといえます。

      また、今年は追加機能やサービスのサブスクリプションによる提供についても調査を行ったところ、62%のエグゼクティブが新たなビジネスの可能性に確信を示しており、今後のビジネスモデルとして注目領域と考えられます。

      「KPMGグローバル自動車業界調査2022」 主なポイント

      1. 自動車業界の収益性に対する見通し

      自動車業界のエグゼクティブは、新しい工場やパワートレインへの投資に費やされる数十億ドルが、大きな収益を生むと予想しています。83%が、今後5年間で現在よりも利益性の高い成長を達成できると確信しており、2021年の53%から大きく増加しました。国別でみた、収益性を「確信している」合計と、「懸念している」合計の差異についても、米国(昨年37→今年70%)、 中国(同29→74%)、日本(同11→68%)と大きく数値を伸ばしています。

      図1:今後5年間の自動車業界の収益見通し(グローバル平均)
      Japanese alt text: 「KPMGグローバル自動車業界調査2022」を発表_図表1
      図2:収益性を「確信している」合計と、「懸念している」合計の差異(国・地域別平均)
      Japanese alt text: 「KPMGグローバル自動車業界調査2022」を発表_図表2

      2. EVの市場シェア

      昨年の調査では、世界のEV販売の見通しについて非常に楽観的で、2030年までに市場シェアの上限は70%に達していました。本調査では推定値は約40%まで下がりましたが、これはより現実味が増していることを示しており、予想のバラつき幅も狭まってきています。これは充電インフラなど、EVシフトにおける現実的な課題にエグゼクティブが直面していることが要因と考えられ、この1年で見通しは大きく変わりました。

      各地域のEVの市場シェアにおける変化は以下のとおりです。

      米国(52%→29%)、中国(52%→24%)、西欧(49%→24%)、日本(52%→23%)、
      インド(39%→16%)、ブラジル(41%→15%)

      図3:2030年までに新車販売のうちEVが占める割合(市場別平均)
      Japanese alt text: 「KPMGグローバル自動車業界調査2022」を発表_図表3
      図4:2030年までに新車販売のうちEVが占める割合(市場別分布)

      3. EVの充電性能

      本調査では、消費者の充電許容時間が昨年より長くなると推測しています。例えば、消費者の26%が45分待つことが出来ると考えており、これは昨年よりも8ポイント多くなっています。反対に、20分の待ち時間を選択した割合は27%から17%に低下し、ここでも現実的な見通しへの転換がみられ、充電インフラに対する認識も変化していることが分かります。

      図5:外出時に充電する際に許容できる所要時間(昨年との比較)

      4. 消費のデジタル化とサブスクリプションサービス

      高度な運転支援システム(ADAS)など、新たな運転体験を可能にする幅広いソフトウェアオプションがサブスクリプションサービスで提供されるようになり、車の機能、顧客体験の新鮮さを与え、車のライフサイクルを伸ばすとエグゼクティブは考えています。回答者の62%が、消費者はこのようなサブスクリプションサービスを利用することに確信していると答えています。

      図6: 消費者は追加機能に対して、サブスクリプションフィーを支払うと確信しているか?

      調査方法

      名称

      「KPMGグローバル自動車業界調査2022」

      調査期間

      2022年10月

      調査対象

      世界30カ国の自動車業界および周辺業界の914人のエグゼクティブ
      ※CEO 207人、Cレベルエグゼクティブ209名、部門・部署責任者、マネージャー498人を含む
      ※調査対象の15%が自動車メーカー、15%が第1階層サプライヤー、16%が情報通信技術企業

      調査方法

      インターネットによるアンケート調査

      対象地域

      米国(28%)、中国(17%)、ヨーロッパ(29%)、インド、日本、韓国、オーストラリア、タイ、インドネシア、カナダ、ラテンアメリカ、南アフリカ、サウジアラビア

      対象企業

      2021年の年間売上が、100億ドル以上の企業が3%、10億ドルから100億ドルの企業が36%、10億ドル未満の企業が61%

      本資料は2022年12月20日にKPMGが発表したプレスリリースをもとに日本語に翻訳し、日本企業の回答およびその考察を追記したものです。本資料の内容および解釈は英語の原文を優先します。

      KPMGは、KPMG International Limited(「KPMGインターナショナル」)及びその関連事業体を含むグローバル組織、またはKPMGインターナショナルの1つ以上のメンバーファームを指し、それぞれが別個の法人です。 KPMG International Limitedは英国の保証有限責任会社(private English company limited by guarantee)です。KPMGインターナショナルは、クライアントに対していかなるサービスも提供していません。全てのメンバーファームは、KPMGインターナショナル、その関連事業体、他のメンバーファームに、第三者に対する義務を負わせまたは拘束する権限を有しておらず、またKPMGインターナショナルも全てのメンバーファームに対し、そのような権限を有していません。

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      日本におけるメンバーファームは、次のとおりです。 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人、株式会社KPMG Ignition Tokyo