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      本調査は、世界の自動車業界の現状と将来の展望を分析することを目的に、KPMGインターナショナルが毎年行っている調査です。18回目となる本調査では、調査対象者数をこれまでより増やし、世界42カ国の主要自動車関連企業の幹部レベル953名を対象にアンケートを行い、自動車関連業界の現状を調査しました。また、前回に引き続き、今回も世界の消費者2,400名以上へのアンケートも行いました。その結果、パワートレーン技術のシフトやマーケットをリードしている自動車メーカーの変化など、自動車業界に訪れている大きな変化について、以下のような重要な業界動向が明らかとなりました。

      • 世界の自動車業界における2025年までの最も重要なトレンドは、「バッテリー式電気自動車」(50%)である。僅差で「コネクティッドカー技術(デジタル化、モノのインターネットなど)」(49%)と「燃料電池車」(47%)が挙げられている。
      • 今後かなり長期間、内燃機関エンジンは電動式のドライブトレーンより重要であり続けると考えられている。
      • 2025年において、BMWが自動運転および電気自動車の両分野においてリーダーになるであろうと予測されている。テスラモーターズがそれを追い上げている一方で、トヨタの順位が低下した。
      • 今後5年間で世界的な市場シェアを伸ばすと考えられるのは1位がBMW(58%)、僅差でトヨタ(55%)が挙げられている。

      本調査結果の概要は以下のとおりです。

      1.2025年までの自動車業界の主要トレンド

      前回と順位が入れ替わり、バッテリー式電気自動車が最も重要なトレンドとなった。前回1位だったコネクティビティという回答割合はほぼ変わっていない。燃料電池車の回答は増加したのに対して、ハイブリット車の回答が低下している。

      【グローバル】

      2025年までの自動車業界の主要トレンド

      2017年

      2016年

      2015年

      1. バッテリー式電気自動車

      50%

      46%

      9%

      2. コネクティッドカー技術
      (デジタル化、モノのインターネットなど)

      49%

      50%

      8%

      3. 燃料電池車

      47%

      45%

      18%

      4. ハイブリッド車

      44%

      49%

      -

      5. 新興市場での市場成長

      43%

      46%

      56%

      ※「極めて重要」と選択した回答者の割合

      グローバルの回答はそれほど変化がなかったのに対して、日本の回答は今回の調査で大きく変化した。前回5位だったバッテリー式電気自動車が1位に急上昇、3位の自動運転も前回の7位から上昇、前回10位だったサービスとしてのモビリティ/カーシェアリングは4位に大きく上昇した。プラットフォームやモジュールの標準化推進はグローバルでは6位であったが、日本では2位に位置付けている。

      【日本】

      2025年までの自動車業界の主要トレンド

      2017年

      2016年

      2015年

      1. バッテリー式電気自動車

      51%

      37%

      31%

      2. プラットフォームやモジュールの標準化推進

      48%

      44%

      44%

      3. 自動運転

      41%

      32%

      0%

      4. サービスとしてのモビリティ/カーシェアリング

      39%

      23%

      25%

      5. 新興市場での市場成長

      38%

      49%

      50%

      ※「極めて重要」と選択した回答者の割合

      2.パワートレーンの動向

      今後5年間のパワートレーン技術の投資先として、プラグインハイブリッド電気自動車がトップとなっている。ただしいずれの選択肢も5割前後の回答割合となっている。
      日本の回答ではバッテリー式電気自動車がトップである。

      今後5年間の、パワートレーン技術の投資先

      グローバル

      日本

      プラグインハイブリッド電気自動車

      53%

      46%

      ハイブリッド電気自動車

      52%

      46%

      内燃機関(ICE)の小型化

      52%

      46%

      燃料電池車

      49%

      34%

      レンジエクステンダ付きバッテリー式電気自動車

      49%

      43%

      バッテリー式電気自動車

      48%

      49%

      ※各技術について「多額の投資をする」と選択した回答者の割合

      一方、消費者の選択するパワートレーンはハイブリッド自動車がグローバル、日本ともに1位となった。

      今後5年間に購入する自動車の
      パワートレーン【消費者調査】
      グローバル日本
      ハイブリッド電気自動車36%35%
      内燃機関(ICE)の小型化21%23%
      プラグインハイブリッド電気自動車15%17%
      燃料電池車12%14%
      バッテリー式電気自動車8%8%
      レンジエクステンダ付きバッテリー式電気自動車8%4%

      ※自動車を購入する際のパワートレーンとして選択した回答者の割合

      ただし、今後短期間でドライブトレーンがドラスティックに変化するとは考えられていないようであり、内燃機関エンジンが依然として長期的に重要であり続けることや、バッテリー式電気自動車の普及に対する懸念が自動車業界のエグゼクティブには存在している。また、燃料電池自動車への期待は日本よりもグローバルの方が高くなっている。

       

      グローバル

      日本

      今後かなり長期間、内燃機関エンジンは電動式のドライブトレーンより重要であり続ける。

      76%

      61%

      純粋なバッテリー式電気自動車の普及は、充電インフラの不足により失敗する。

      62%

      67%

      燃料電池自動車は電動モビリティの真のブレイクスルーとなる。

      78%

      64%

      ※「非常にそう思う」「そう思う」と選択した回答者の割合

      3.自動車購入時の検討要因

      グローバルの結果では、自動車業界幹部と消費者いずれの回答も「データプライバシー/情報セキュリティ対策」がトップとなった。2位以下の順位は異なり、自動車業界幹部が「自動運転/運転支援システム」や「ゼロエミッション/電気自動車」を上位にあげたのに対して、消費者の回答では「総保有コストの透明性」や「運転の楽しさ/速さ」が上位となった。

      今後5年間に購入する自動車の検討要因【グローバル】
       

      自動車業界幹部

      消費者

      1

      ゼロエミッション/電気自動車 46%

      総保有コストの透明性 35%

      2

      自動運転/運転支援システム 44%

      データプライバシー/情報セキュリティ対策 27%

      3

      ブランドイメージ
      運転の楽しさ/速さ
      43%

      運転の楽しさ/速さ
      自動運転/運転支援システム
      27%

      4

      5

      データプライバシー/情報セキュリティ対策 36%

      自動車固有のコネクティビティ 19%

      ※「極めて重要」と選択した回答者の割合

      4.新技術をリードする自動車メーカー

      2025年において、BMWが自動運転および電気自動車の両分野においてリーダーになるであろうと予測されている。前回の調査でどちらも2位につけていたトヨタは今回の調査で順位を下げた。それとは逆に、今回の調査でテスラがいずれも2位に躍進した。

      2025年に自動運転技術をリードしているOEMは?

      順位

      グローバル

      日本

      1

      BMW 27%

      BMW 25%

      2

      テスラモーターズ 9%

      フォード,
      トヨタグループ
      10%

      3

      ホンダ 8%

      ※各OEMについて「もっともリードしている」と選択した回答者の割合

      2025年に電気自動車技術をリードしているOEMは?

      順位

      グローバル

      日本

      1

      BMW 16%

      ダイムラー/メルセデスベンツ 11%

      2

      テスラモーターズ 14%

      ホンダ,
      トヨタグループ
      10%

      3

      ホンダ 10%

      ※各OEMについて「もっともリードしている」と選択した回答者の割合

      5.新型車やイノベーションを最初に施行する国

      新製品やイノベーションを初めて試す国として、グローバルでは中国と米国が1番に挙げられた。一方、日本の回答はどの領域においても日本が1位となった。

      新型車/新製品を最初に試す国はどこか?

      順位

      グローバル

      日本

      1

      中国 16%

      日本 23%

      2

      ドイツ 14%

      米国 10%

      3

      米国 10%

      中国/ドイツ 7%

      ※各国について「最初に試す」と選択した回答者の割合

      モビリティサービスのイノベーションを最初に試す国はどこか?

      順位

      グローバル

      日本

      1

      中国 15%

      日本 20%

      2

      米国 13%

      中国 13%

      3

      ドイツ 12%

      英国/ドイツ 8%

      ※各国について「最初に試す」と選択した回答者の割合

      データに基づく新たなビジネスモデルを最初に試す国はどこか?

      順位

      グローバル

      日本

      1

      米国 14%

      日本 25%

      2

      ドイツ 14%

      ドイツ 21%

      3

      中国 13%

      オーストラリア/ベルギー/カナダ/ロシア 5%

      ※各国について「最初に試す」と選択した回答者の割合

      6.政治や経済の影響

      「戦争/テロ」や「政治的変化」と選択した回答の割合が増加したが、依然として「金融/経済危機」が 1位となっている。日本の回答を見ると「原材料価格」や「不安定な原油価格」と共に「政治的変化」や「自然災害」への関心が大きく増加している。

      事業戦略に最も影響を及ぼすマクロ経済の変化は?

      グローバル

      日本

      2017年

      2016年

      2017年

      2016年

      金融/経済危機

      56%

      56%

      46%

      46%

      不安定な原油価格

      50%

      40%

      49%

      18%

      原材料価格

      48%

      44%

      51%

      33%

      戦争/テロ

      39%

      27%

      23%

      12%

      政治的変化

      39%

      28%

      44%

      18%

      自然災害

      35%

      26%

      44%

      18%

      人口構成の変化

      35%

      30%

      23%

      26%

      ※マクロ経済の変化の「影響が大きい」と選択した回答者の割合

      政治的混乱に対する予想として、日本と米国などの先進国の回答が悲観的である。

      2017年は大規模な政治的混乱が生じる?

      グローバル

      日本

      米国

      西欧

      中国

      非常にそう思う

      26%

      36%

      35%

      31%

      25%

      そう思う

      33%

      26%

      31%

      32%

      25%

      どちらともいえない

      22%

      25%

      15%

      18%

      30%

      そう思わない

      11%

      7%

      10%

      13%

      9%

      全くそう思わない

      7%

      7%

      9%

      6%

      11%

      ※端数の四捨五入のため、合計が100%にならない

      7.将来の予測

      グローバルで見るとBMWとトヨタは前回と比べて順位が入れ替わったものの上位を維持した。前回16位(34%)だったダイムラーが3位(52%)に急上昇している。日本の回答を見ると、前回5位(33%)のホンダが2位(56%)に浮上している。

      今後5年間で、各OEMの世界的な市場シェアはどのように変化すると思うか?

      順位

      グローバル

      日本

      1

      BMW 58%

      トヨタグループ 59%

      2

      トヨタグループ 55%

      ホンダ 56%

      3

      ダイムラー/メルセデスベンツ 52%

      BMW 51%

      4

      ホンダ 51%

      ダイムラー/メルセデスベンツ 49%
      スズキ 49%

      5

      現代グループ 50%

      6

      フォルクスワーゲングループ 49%

      現代グループ 48%
      マツダ 48%
      テスラモーターズ 48%
      フォルクスワーゲングループ 48%

      7

      フォードグループ 47%

      8

      テスラモーターズ 44%

      9

      GMグループ 42%

      10

      ルノー・日産グループ 42%

      ルノー・日産グループ 43%
      フォードグループ 43%

      ※各OEMについて、シェアが「増加する」と選択した回答者の割合

      関連リンク

      KPMGグローバル・オートモーティブ・エグゼクティブ・サーベイ2017

      調査方法

      調査期間

      2016年9月~10月

      調査対象者

      自動車メーカー、サプライヤー、販売ディーラー、金融サービス会社、モビリティサービスプロバイダー、ICT企業等、世界の自動車関連企業の幹部レベル953名(うち日本は61名)、および、世界中の消費者2,418名(うち日本は173名)

      調査方法

      インターネットによるアンケート調査

      調査対象地域
      (自動車業界幹部)

      日本(6%)、欧州(31%)、北中米(13%)、南米(13%)、中国(9%)、インド・東南アジア(15%)、その他(13%)

      対象企業規模

      全回答企業のうち3分の2が年間売上高10億米ドル以上の企業であり、30%が100億米ドル以上の企業

      KPMGインターナショナルについて

      KPMGは、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供するプロフェッショナルファームのグローバルネットワークです。世界152ヶ国のメンバーファームに189,000名のプロフェッショナルを擁し、サービスを提供しています。KPMGネットワークに属する独立した個々のメンバーファームは、スイスの組織体であるKPMG International Cooperative(“KPMG International”)に加盟しています。KPMGの各メンバーファームは法律上独立した別の組織体です。

      KPMGジャパンについて

      KPMGジャパンは、KPMGインターナショナルの日本におけるメンバーファームの総称であり、監査、税務、アドバイザリーの3つの分野にわたる7つのプロフェッショナルファームによって構成されています。クライアントが抱える経営課題に対して、各分野のプロフェッショナルが専門的知識やスキルを活かして連携し、またKPMGのグローバルネットワークも活用しながら、価値あるサービスを提供しています。日本におけるメンバーファームは以下のとおりです。
      有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人