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      ハイライト

      1. 国による「物流革新」の取組み
      2. 「賃上げ」と「荷待ち削減」の狙い
      3. 「荷待ち」の本質的な課題とは
      4. 「賃上げ」「荷待ち削減」が進んだ場合のトラック事業者への影響

      1.国による「物流革新」の取組み

      昨今のドライバー不足、残業規制による輸送キャパシティの制約等を背景とした、国内物流の停滞・断絶への懸念から、国がさまざまな取組みを通じて、国内物流への関与を強めています。法改正等を通じた規制強化や、デジタル技術活用に向けた助成強化など、その取組みは多岐にわたりますが、その具体的な取組計画が2024年2月の「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」で閣議決定されました。

      「2030年度に向けた政府の中長期計画」※1として決定・公表された当該計画では、以下2点が取組みの柱とされています。

      • 大幅な賃上げ
      • 輸送力向上

       

      大幅な賃上げは、「標準的な運賃」の8%引上げを通じて波及する運賃改定の効果と、荷役作業の料金等を適正に収受できるようになる効果の2つで構成されています。

      一方、輸送力向上は、荷待ち・荷役削減、積載率向上、モーダルシフト、再配達削減などが具体的な取組みとして挙げられていますが、特に荷待ち・荷役削減と積載率向上が主要施策とされています。

      ※1内閣官房「物流革新及び賃上げに向けた政府の取組」

      川嶋 優喜

      KPMG FAS シニアマネージャー

      KPMG FAS

      2.「賃上げ」と「荷待ち削減」の狙い

      「賃上げ」と「荷待ち削減」が重要な取組みと考えられますが、「賃上げ」は、ドライバーの給与を引き上げることで待遇改善を実現することが狙いと考えられます。

      一方、「荷待ち削減」の狙いは、荷待ち削減を進めることで拘束時間を短縮し、トラック事業者の時間当たりに収受する運賃を増加させ、さらにこれをドライバーに還元することでドライバー給与の増加につなげることです。

      3.「荷待ち」の本質的な課題とは

      「荷待ち」が発生した場合に荷主企業が追加料金を払えば問題ないのではないか、という疑問が考えられますが、トラック事業者にとっての「荷待ち」の弊害は、時間当たり運賃の低下だけなのでしょうか。

      現状のトラック事業者側の仕事の受け方・組み方を考慮すると、仕事の開始時間や終了時間を見通すことができないため、その後に別の仕事を組み合わせることが困難となります。

      4.「賃上げ」「荷待ち削減」が進んだ場合のトラック事業者への影響

      荷主企業が「荷待ち削減」を実施した場合、トラック事業者側では仕事の開始・終了時間が明確になることで、その後に別の仕事を組み合わせることが可能になり、稼働率を引き上げることができます。さらに「賃上げ」まで実施することで、ドライバーの働き方の改善につながります。

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      執筆者

      KPMG FAS
      シニアマネジャー 川嶋 優喜

      KPMG Japan Supply Chain Advisory Leadership(KPMG Japan SCALe)リードパートナー
      KPMG FAS
      執行役員 パートナー 岡本 晋