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      1.グローバル

      取引総額は5四半期ぶりの高水準となる一方、取引件数は低調に推移

      2024年第2四半期のベンチャーキャピタルによる投資は、南北アメリカ地域が米国の556億ドルを含め583億ドル、欧州が178億ドル、アジアが174億ドルとなり、取引総額は5四半期ぶりの高水準となる943億ドルを記録しました。一方、取引件数は、特に欧州とアジア地域で低調に推移しました。

      • 10億ドル以上の取引がすべての地域で成立し、取引総額の増加に寄与
      • AIは引き続きベンチャーキャピタルによる投資を後押し
      • 依然停滞が続くIPO市場は、2024年第3四半期に向け明るい兆しも
      • 防衛テックへの関心が世界的に高まる
      • サイバーセキュリティへの注目が高まると予想される

      2024年第3四半期に注目すべきトレンド

      2024年第3四半期もベンチャーキャピタルによる投資は、世界的に比較的安定すると予想されます。AIへのベンチャーキャピタルによる投資をはじめ、代替エネルギーやクリーンテックも投資家にとって優先順位の高い分野であることに変わりはないでしょう。また、米国大統領選挙を前に、世界的にIPOが2024年第3四半期に活発化する可能性があります。しかし、IPO市場が大きく上向くのは2025年第1四半期か第2四半期になると予想されます。

      2.米国

      AI分野におけるメガディールにより、2022年第2四半期以来の高水準に

      2024年第2四半期、米国におけるベンチャーキャピタルによる投資は556億ドルに増加し、2022年第2四半期以来の高水準になりました。この主な要因は、AI分野におけるメガディールによるものです。

      • AIは米国で非常に活況を呈している投資分野に
      • 米国のIPO市場がさらなる動きをみせる
      • スタートアップの効率化への努力に報いるベンチャーキャピタル

      2024年第3四半期に注目すべきトレンド

      エネルギーとクリーンテックへの注目から、AIのみならず、AIソリューションを支えるサーバーやインフラのエネルギー要件削減への関心が高まると考えられます。また、資金調達活動は、AI分野に特化したファンドを除いて低迷の可能性が高い一方で、イグジットが増加すると、その後の四半期の資金調達活動が促進される可能性があります。苦境にある企業が買い手を探し、コーポレートベンチャーキャピタルやプライベートエクイティファンドが案件を探すため、M&Aが2024年第3四半期に活発化することが考えられます。

      3.南北アメリカ

      米国でのメガディールの復活もあり、8四半期ぶりの高水準に

      2024年第2四半期のベンチャーキャピタルによる投資は、583億ドルに達し、8四半期ぶりの高水準となりました。米国以外では、カナダ、ブラジル、メキシコが前四半期比で大幅増となったものの、過去の記録的な高水準と比較すると低調に推移しました。

      • エネルギーとクリーンテック分野が投資家の関心と牽引力を高め続ける
      • カナダへのベンチャーキャピタルによる投資は回復基調
      • ブラジルへのベンチャーキャピタルによる投資は2倍以上に増加
      • AIイノベーションへのカナダ政府による強力な支援

      2024年第3四半期に注目すべきトレンド

      2024年第3四半期も米国とカナダではAIとクリーンテック分野への投資が引き続き活発になると見込まれます。ブラジルとラテンアメリカでは、フィンテックが2024年第3四半期に向けて投資の最大の牽引役と見られ、クリーンテックへの投資も徐々に回復していくと予想されます。11月の米国大統領選挙を控え、IPO活動の増加は2024年第3四半期に顕在化し、選挙が終わるまでは再び沈静化する可能性があります。ブラジルでは、2024年第3四半期に向けて金利とインフレ率に注目が集まると予想されます。

      4.欧州

      メガディールの堅調な増加に牽引され、前四半期より増加

      2024年第2四半期の欧州におけるベンチャーキャピタルによる投資は、AI企業や消費者金融プラットフォーム、ネット銀行など、メガディールの堅調な増加に牽引され、前四半期の139億ドルから178億ドルに増加しました。

      • 欧州のベンチャーキャピタルから注目を集めるAI
      • 代替エネルギーとクリーンテックに投資を続けるベンチャーキャピタル
      • 欧州のIPO市場に高まる楽観論
      • 英国へのベンチャーキャピタルによる投資は前四半期比で2倍以上に
      • ドイツへのベンチャーキャピタルによる投資は前四半期比で堅調に推移
      • オーストリアではスタートアップの成長に伴い大型案件を誘致
      • 北欧地域は2020年第2四半期以来の水準に落ち込む
      • アイルランドへのベンチャーキャピタルによる投資は増加

      2024年第3四半期に注目すべきトレンド

      ベンチャーキャピタルの投資意欲は高まっているものの、7月に実施された英国総選挙や11月に予定されている米国大統領選挙などから、慎重な姿勢を崩さないと考えられます。エネルギーやクリーンテックに加え、AIも引き続き注目の投資分野となるでしょう。一方、欧州のIPO市場には、2024年第3四半期に向けて新たな動きが出てくるとの見方もあります。EU域内の金融機関は、2025年1月17日から適用されるデジタルオペレーショナルレジリエンス法(DORA)など、企業の法規制への対応を支援することにフォーカスしたレグテックへの関心が高まると考えられます。

      5.アジア

      中国での減少が主な要因となり、全体では減少に

      2024年第2四半期のアジアにおけるベンチャーキャピタルによる投資は、インドやシンガポール、日本などの国や地域では増加した一方、中国での減少が主な要因となり、2024年第1四半期の208億ドルから174億ドルに減少しました。

      • アジアではeコマースが引き続き大型案件を誘致
      • 中国では半導体とAIに加え、新エネルギーが注目される
      • アジアでは国や地域により異なるIPOの動きが見られる
      • インドの政治的安定はベンチャーキャピタルによる投資に明るい兆しを与える
      • マクロ経済環境が厳しさを増すなか、日本のベンチャーキャピタルによる投資は増加

      マクロ経済環境が厳しさを増すなか、日本のベンチャーキャピタルによる投資は増加

      2024年第2四半期の日本におけるベンチャーキャピタルによる投資は、実質個人消費の減少や賃金上昇がインフレに追いつかない状態が続いているほか、一部の自動車メーカーの品質スキャンダルを受けて自動車の出荷と販売が停止されたことによる不確実性などマクロ経済状況の悪化にもかかわらず、前四半期の8億4,200万ドルから12億ドルに増加しました。2024年第2四半期、宇宙技術、核融合、バイオテクノロジー、AIなどのディープテック分野へのベンチャーキャピタルからの関心と投資が高まりました。当四半期、Pale BlueがシリーズBラウンドで960万ドル(15億円)を調達したほか、京都フュージョニアリングはシリーズCラウンド(エクステンション)で990万ドル(15.6億円)を調達しました。

      日本のベンチャーキャピタル・エコシステムはここ数四半期で急速に成長しており、1件あたりの平均資金調達額は増加しています。しかし、グロースステージへの投資は依然として課題であり、規模を拡大しようとする日本のスタートアップの継続的な成長を妨げる可能性があります。

      2024年第3四半期に注目すべきトレンド

      中国へのベンチャーキャピタルによる投資は、2024年第3四半期も比較的軟調に推移すると予想されるものの、2021年第1四半期の水準までは回復しないと考えられます。また、中国では、2025年にIPO市場が回復することを期待して、多くの中国企業がIPOの準備を進めると見られます。インドでは、2024年第3四半期も引き続き増加すると予想され、日本でも、グロースステージにおける資金調達に課題があるものの、ベンチャーキャピタル市場の活動は引き続き堅調であると考えられます。

      Global analysis of venture funding 日本語抄訳版

      Venture Pulse Q2 2024

      Global analysis of venture funding 日本語抄訳版

      英語コンテンツ(原文)

      Q2’24 Venture Pulse Report – Global trends

      2024年第1四半期のベンチャーキャピタルによる投資を、グローバル、米国、南北アメリカ、欧州、アジア別に分析し、各トピックスと注目すべき2024年第2四半期のトレンドを解説します。

      事業成長を支援し、事業戦略から会計・税務・内部統制・IPO・M&A・業務改革・IT・ガバナンス・DX等、事業全般における経営課題の解決を支援します。

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