近年、経済安全保障・地政学的な緊張の高まりはサイバー空間にも影響を与えています。国民の生存、または経済・社会秩序の平穏に深くかかわるインフラ事業に対する、組織的かつ洗練されたサイバー攻撃のリスクは増大する一方です。
日本では、2022年5月に経済安全保障推進法が制定され、インフラ事業の安全性・信頼性の確保を目的とした、「基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に関する制度」の運用開始が24年春頃とされています。
本制度では、インフラ事業者が設備の導入等を行う前に、政府が当該設備の導入等に伴うリスクを把握し、外部から行われる妨害行為の手段として利用される恐れが大きい場合には、そのリスクの低減、または排除を可能としています。対象設備は、サプライチェーンの過程で不正機能が埋め込まれる可能性や、機器の脆弱性がインフラ事業者の意図に反して組み込まれるリスクを低減するために、リスク管理措置の導入が求められます。