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      「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正により、2023年3月期から有価証券報告書における「サステナビリティに関する考え方及び取組」が記載項目として追加されました。

      併せて公表された「記述情報の開示に関する原則」において、温室効果ガス(GHG)排出量について、各企業の業態や経営環境等を踏まえた重要性の判断を前提としつつ、Scope1・Scope2については、積極的な開示が期待されています。

      「サステナビリティに関する考え方及び取組」には、直近の連結会計年度に係る情報を記載する必要がありますが、「記載に当たって、情報の集約・開示が間に合わない箇所がある場合等には、概算値や前年度の情報を記載することも考えられる」との考え方が金融庁から示されています(「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)」に対するパブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方)。

      これらを踏まえ、2023年3月期の有価証券報告書におけるGHG排出量の開示の有無および開示内容を調査しました。

      また、近年サステナビリティ関連情報の信頼性向上への期待が高まり、国内外において第三者による保証に関する議論が進んでいる状況を踏まえ、2023年3月期の有価証券報告書における各社の第三者保証の開示状況を調査しました。


      調査概要

      2023年3月期の有価証券報告書を提出した上場会社2,336社を対象として、以下の項目の調査・分析を実施しました。

      • 有価証券報告書におけるGHG排出量の各社の開示状況
      • 有価証券報告書記載の指標に対する第三者保証の有無

      また、調査対象会社のうちプライム市場上場企業1,232社を対象として、東証17業種区分別の開示状況を調査・分析しました。


      本調査の主なポイント

      本調査の主なポイントは、以下のとおりです。

      • 2023年3月期の実績値を開示した会社は、上場会社2,336社中Scope1は14%(320社)、Scope2は14%(318社)、Scope3は4%(86社)であった。
      • 2023年3月期の実績値を開示している事例だけでなく、概算値や速報値である旨を記載したうえで2023年3月期の数値を開示している事例や、過年度の実績を開示している事例も含めると、Scope1およびScope2は30%、Scope3は10%の企業が開示していた。
      • バウンダリーは任意の範囲としている企業が多く、財務諸表の連結範囲と一致している旨を記載している企業は、Scope1およびScope2は5%、Scope3は2%にとどまった。
      • 2023年3月期のサステナビリティ情報に関して、保証を受けている旨を記載している事例は2社であった。
      • 2%の企業で、過年度の何らかの指標について第三者保証を受けている旨の記載を行っていた。ただし、有価証券報告書上において保証報告書を掲載している事例はなく、また、そのすべてが限定的保証だった。
      • プライム市場上場企業1,232社を業種別に見ると、「銀行」、「電力・ガス」、「鉄鋼・非鉄」においてGHG削減目標が積極的に開示され、排出量の開示割合も高い傾向が見られた。
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      有価証券報告書 サステナビリティ情報開示に関する調査2023

      執筆者

      有限責任 あずさ監査法人
      KPMGサステナブルバリューサービス・ジャパン

      KPMGジャパンは、社会的課題の解決を通じて、サステナブルバリューの実現を目指す組織の変革に資する的確な情報やインサイトを提供しています。

      よりよい企業報告 - Better Business Reporting - の実現に向けた国内外の動向の解説やインサイトを提供します。

      KPMGは、企業の中長期的な価値向上の取組みとしてのサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)の実現を包括的に支援します。