企業がデータ活用を推進するにあたり、データマネジメント態勢を構築する重要性が高まっています。しかし、多くの企業がその道筋をイメージできず、具体的な取組みを実施できていないのではないでしょうか。
KPMGは、データマネジメント態勢構築に向けたアプローチとして、成熟度診断を通じた企業の課題やマネジメントレベルの可視化と、それに基づく具体的なロードマップ策定を支援することで、企業のデータ利活用推進を後押しします。

データマネジメント態勢構築の重要性

データは企業の最も重要な資産の1つとなっており、多くの企業がデータ活用に投資しています。新規サービスの開発、オペレーションの効率化、リスクモデリングなど、さまざまなシーンでの活用が進むなか、その効果を最大化しながら、安心・安全、かつ永続的に活用するために、データマネジメント態勢の構築が不可欠です。具体的には、データの活用戦略や分析方針に対して、それを実現するために必要となる高品質で信頼性の高いデータの維持・管理、そしてデータの流れやシステム間の連携を把握し、ステークホルダーへの説明可能なデータ活用の実現が求められており、さらにこれは、一過性のものではなく、データのライフサイクルまで管理することが要求されています。

データ利活用において企業が抱える課題(例)

  • DXを支えるデータマネジメント(DM)の全体計画の進捗は?
  • DMの担当者を決めたが、何から着手すべきかわからない
  • データの品質が悪いため、データ活用が進まない
  • スキル人材が不足している
  • アクセス権のルールが未整備で情報漏洩が心配だ
  • 特定の担当者のみがデータを活用している

データマネジメント態勢構築のための支援サービス

KPMGは、グローバルで蓄積したデータマネジメントのベストプラクティスと業界標準を組み合わせて開発したフレームワーク「KPMG Advanced Data Management(ADM)」に基づき、11の概念ごとにデータマネジメントの成熟度を診断します。そして、診断結果を基に体制整備、ポリシー・ルール策定、データカタログおよび品質管理プロセス整備等のロードマップを策定し、データの品質向上や説明責任を担保できる仕組みの構築を支援します。

成熟度診断

KPMG Advanced Data Management(ADM)に基づき、11の概念ごとにデータマネジメントの成熟度を診断します。

【KPMG Advanced Data Management (ADM) Framework :11の概念と達成目標】

データマネジメント成熟度診断・ロードマップ策定支援_図表1

ADMによる成熟度診断の評価基準
ADMによる成熟度診断では、5段階の基準で上述した11の概念ごとに評価を行い、企業のデータマネジメントレベルを診断します。

データマネジメント成熟度診断・ロードマップ策定支援_図表2

成熟度診断の実施手順
成熟度診断の実施にあたっては、数名から十数名程度の企業の担当者に対して、インタビュー形式、あるいはウェブでの回答形式で、11の概念ごとに5段階の評価基準で用意された複数の設問に回答いただきます。また、個別のワークショップ(Ambition workshop)を開催し、企業がデータマネジメント態勢の目指す姿として実現すべき目標レベルを導出します。

<設問例>

概念 設問例
データストラテジー&ガバナンス

・データマネジメントの目標が定義されているか

・データガバナンス体制が整備されているか

・データ利活用に関するコストは監視されているか

・目標達成に向け、KPIを定めたうえで測定・評価しているか

・組織のデータガバナンスを向上させるため、最適化を図っているか

データクオリティ

・データ品質の要件が定義されているか

・データ品質評価を標準的な手法・ルールで実施しているか

・クレンジングを組織全体で一貫したルールによって実行しているか

・データ品質を測定するためにKPIを定め評価しているか

・データ品質に関連する戦略をモニターし、適宜戦略の最適化を図っているか

ビジネスインテリジェンス

・ビジネスインテリジェンス(BI)によりレポートディング可能なデータが存在するか

・BIおよびレポーティングの専用ツールを活用しているか

・信頼でき、一元化されたデータプラットフォームを活用しているか

・ケイパビリティを測定するためにKPIを定め評価しているか

・ケイパビリティを継続的に改善するために最適化を図っているか

成熟度診断 結果イメージ
回答結果を多面的に考察し、現状のデータマネジメント態勢における成熟度とワークショップで導出された目指す姿とのギャップや課題を可視化します。

データマネジメント成熟度診断・ロードマップ策定支援_図表3

成熟度診断からロードマップ策定までの流れ
成熟度診断により可視化された評価結果および抽出課題を基に、取組み施策の優先順位について企業の担当者と確認・協議し、データマネジメント態勢の構築に向けたロードマップを策定します。診断からロードマップ策定まで約1~3ヵ月程度かかります。

データマネジメント成熟度診断・ロードマップ策定支援_図表4
ステップ インプット情報 主な作業 成果物
01
・企業におけるデータマネジメント活動にかかわる資料

・評価対象範囲の合意

・データマネジメント態勢にかかわる複数の担当者への現状の取組み状況や課題等に関するインタビューを実施

・ワークショップ等により目標レベルを導出し、評価結果とのギャップを分析

・成熟度診断の評価結果(グローバルベンチマークを含む)

・目標レベルの導出結果

・ギャップ分析結果
(抽出課題一覧)

02

・成熟度診断の評価結果

・目標レベルの導出結果

・ギャップ分析結果
(抽出課題一覧)

・目指す姿と評価結果の差分を基に企業と協議し、抽出された課題・対応策等の優先順位を検討

・データマネジメント態勢の構築に向けたロードマップの策定

・ロードマップの個別項目協議、取組み推進に向けた提案

・ロードマップ

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