データドリブン経営が注目されるなか、企業内の膨大なデータを積極的に活用しようという取組みが活発化しています。たとえば、経営層の意思決定を支える「経営ダッシュボード」や、非エンジニアの社員がツール活用等により自ら簡易的な業務アプリケーション等を開発する「市民開発」などの取組みです。一方、高品質かつ使いやすいデータを整備するには膨大なコストと労力を要するため、データ活用による効果を得る前にデータマネジメント*1の取組みそのものを断念するケースが散見されます。
KPMGはデータマネジメントを阻む課題に対して、生成AIを活用することにより解決の道筋を示し、組織内のデータ活用推進を支援します。
*1 データマネジメント:データを整備し、活用へつなげる一連の取組みを「データマネジメント」と総称する
従来のデータマネジメントの課題と生成AI活用によるブレークスルー
近年、データドリブン経営志向が一段と高まったことで、改めて企業がデータ活用に取り組む事例が増えています。経営の意思決定からカスタマーサポートまで、データ活用のユースケースは増加傾向にあります。データを活用して効果を得るためには、ニーズに応じたバリエーションのある十分な品質と量のデータを確保することが欠かせません。
一方、企業の多くは、データを活用する準備段階の「データ整備」において最初の課題に直面する傾向があり、以下のようなケースが見られます。
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これらの課題に対してKPMGは、高品質かつ各企業にとって使いやすいデータの確保を、低コスト・低労力で実現する仕組みづくりをサポートします。データ整備に割くリソースを抑えつつビジネス価値の向上が期待できます。
*2 非構造化データ:事前に整形されず元の形式のまま保存されるデータ。メールやチャット等のテキスト、画像、音声、動画、センサーログ等が該当する
【主な課題と、生成AI活用で得られる効果】
KPMGの支援
従来は目検確認と手作業による修正が主流だったデータの抜け漏れや重複、ズレ等を生成AIにより自動的に検知し、メタデータを生成・付与/カタログ化できる管理態勢を構築します。
生成AIが、人間が直感的に理解しやすいメタデータをリアルタイムに生成することで、効率的なデータ整理・カタログ化を実現します(課題1)。また、この実現に最適なデータ整備体制(要員)およびプロセスを実装し、効果的かつ継続的な高品質データ収集・整備の仕組みを構築します(課題2)。生成AIを活用するため、構造化データに限らず、契約書や業務文書等の非構造化データにも効果を発揮し、投資対効果の向上が期待できます(課題3)。
企業内に散在する重要情報を自動的に整理・カタログ化し、高品質データとして統合することで、企業のあらゆる部門が活用しやすい形で情報を共有することが可能になります。
【生成AI活用によるメタデータの自動付与のイメージ】
支援ステップ
3ステップでデータマネジメントの高度化を支援します。
(1) 設計
既存のシステムアーキテクチャやデータリネージ、データ利用状況等を確認し、業務利用しやすいデータカタログやメタデータ、データ品質基準を検討します。これを踏まえ、生成AIを活用したデータ整備プロセスおよびデータ整備体制を設計します。
(2)生成AIの組込み
構造化データおよび非構造化データのそれぞれに対して、生成AIを用いた品質向上とメタデータ付与・カタログ化の仕組みを構築します。構造化データは既存のデータレイクやDWH(データウェアハウス)、分析基盤を活用し、非構造化データは業務用ファイルサーバー等からデータを収集・管理します。
(3)データ整備プロセスの実装
ステップ2で組み込んだ生成AIデータ整備基盤を取り込み、データ整備プロセスを実装します。