多くの製造業者が新規事業開発に取り組むなか、必ずしもすべての企業が目覚ましい成果を上げているわけではありません。KPMGは、製造業における事業開発の停滞の背景に、0→1(方法論整備、アイデア発想)に臨む「前段」の枠組み設計に不足があると考えます。製造業ならではの課題を捉えた経営的な枠組みの再設計と組織的な基盤強化を通じて、持続的かつ企業価値向上に資する新規事業開発の実現と取組みの定着を支援します。
製造業における新規事業開発の「4つの停滞リスク」
すでに多くの製造業者が新規事業開発の仕組み・組織づくりに取り組んでいるものの、思い描いた成果を上げられない、絶えず繁忙であるにもかかわらず大きな前進がみられないといった状況に陥っているケースが散見されます。
KPMGは、これまでの支援事例から、このような実情の背景に(1)拙速な着手、(2)戦略の不在、(3)誤った戦術、(4)知見蓄積の不足という根本的なリスクが存在していると捉えています。
【製造業における新規事業開発活動の「4つの停滞リスク」】
リスク | 意味合い | 具体的な事象 |
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(1)拙速な着手 | 新規事業の手段化、プロセス先行 |
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(2)戦略の不在 | 出島の孤島化 |
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(3)誤った戦術 | 行き過ぎたデジタル傾倒 |
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(4)知見蓄積の不足 | 経験を活かせないプロジェクト増発 |
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KPMGの支援:新規事業開発の再生と基盤強化
新規事業開発が停滞する経緯を掘り下げると、初発点(ゼロ地点)における枠組み設計の不足が真因であると考えられます。新規事業開発の「0→1」に臨む前段に立ち返り、枠組みの再設計と成功率を高める組織基盤の整備を進めることが解決の糸口になります。
KPMGの支援(1):活動憲章策定
枠組み再設計の根幹になるのが新規事業開発のゴール定義です。企業を取り巻く事業環境や子会社等を含む全社の経営方針を踏まえた目標設定から着手することになりますが、全工程のなかで最も難易度が高く合意形成に苦慮するフェーズです。
新規事業開発の目的・意義に関する議論は抽象的な内容に終始しがちであり、かつ経営層のなかでも「期待値」が異なるため、経営に寄与する具体的なメカニズムや定量的な数値目標へ落し込むことが難しいのが実情です。
過去から将来に及ぶさまざまな検討資料や分析結果を基に、自社が抱える課題や論点を解きほぐしながら議論を重ね、理論武装していくことが求められます。
KPMGは、製造業における事業開発や経営戦略策定の支援で得た知見を基に、このような調査・分析、仮説立案、ならびに検討成果の言語化・書面化(活動憲章策定)を支援します。
【企業の躓きポイント】
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【KPMGの対応方針】
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【特に留意する観点(例)】
目的 |
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定義/要件 |
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スケール |
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実現手法 |
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KPMGの支援(2):参入領域選定
ゴール定義を経たうえで、まず参入領域の選定に取り組みます。新規事業開発の目的に資するよう、参入意義・参入余地・参入可否の観点を織り込んだ基準を設け、広範かつ多岐にわたる参入候補から自社に相応しい領域を抽出します。
その際、領域という言葉に対する共通認識が重要であり、業界ではなく、具体的な製品・サービスを想起できる市場の区分まで絞り込むことが必要です。KPMGは、基準設定、領域候補の選出、業界・市場分析を含む選定判断までをグローバルな知見を基に支援します。
【企業の躓きポイント】
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【KPMGの対応方針】
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KPMGの支援(3):事業アセット棚卸
多くの製造業者では、技術を中心に、過去に幾度も事業アセットの棚卸を行っており、今一度、大々的にこれを実施することに躊躇する傾向があります。なかには棚卸成果を十分に活用できず、お蔵入り・陳腐化してしまったケースも存在します。
KPMGは、実際の運用シーンを想定した棚卸項目の設計、持続的・再現可能な制度設計が重要であると捉えており、過去の事例を踏まえた検討フレームワークを基に、円滑かつ効果的なアセット棚卸の計画・実践を支援します。
【企業の躓きポイント】
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【KPMGの対応方針】
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KPMGの支援(4):全社プラットフォーム機能整備
KPMGは、新規事業開発を一過性の取組みではなく、企業全社の仕組み・文化として定着させ、組織的な強化サイクルを生み出す観点から、本社が「触媒」としての機能を担うべきであると考えます。
この本社機能を全社プラットフォームと捉え、事業ポートフォリオ戦略や企業文化、事業部の活動実態等を踏まえながら、各企業に相応しい機能・組織設計、実装を支援します。
【強化サイクルを生み出す全社プラットフォーム機能の一例】
活動スケジュール例
枠組み再設計の根幹となるゴール定義から着手し、この成果を基に、参入領域選定、事業アセット棚卸の基準・プロセス等の実施設計を行います。
並行して、全社プラットフォーム機能の組織・業務の実装手段やプロセスを検討します。