新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止に向けて、外出の自粛が求められる中、多くの企業がリモートワークへ移行し、非対面で業務を推行しています。リモートワークは場所の制約がなく時間を効率的に使える一方で、ブラックボックス化したコミュニケーションを管理し、業務品質やリスクをコントロールすることが求められます。

KPMGは、新型コロナの沈静化後も企業のリモート環境が継続的に活用されることを想定し、非対面コミュニケーション下における円滑なマネジメント環境の構築と定着を支援します。

非対面コミュニケーションに求められるマネジメント

以下の3ステップを通じて、ブラックボックス化したコミュニケーションを適切に把握・管理します。

  1. コミュニケーションパスの可視化
  2. コミュニケーションパスの分析
  3. 1、2の結果と連動した適切な評価

コミュニケーションパスの可視化、分析

ヒトとヒトの連携状況(回数や時間帯など)を可視化して管理します。さらにこのファクト情報を基にインシデント検知に向けて、コミュニケーションパスやエスカレーションパスを分析し、本来の定義から乖離している箇所に対策をとることが効果的なマネジメントの第一歩となります。

テクノロジーを活用したコミュニケーションパスの可視化

結果と連動した適切な評価

非対面コミュニケーションがブラックボックス化しているため、そのプロセスを評価軸から外して評価を行う場合があります。リモートワークなど評価をしづらい環境において、より定量的な要素をとりこみ、プロセスやコミュニケーションの評価軸を設けることで、社員のモチベーションを維持・向上していくことが期待できます。

非対面コミュニケーションマネジメントの検討ステップ/テレワーク活用の段階と検討項目

コミュニケーションの環境別マネジメント

ブラックボックス化したコミュニケーションを管理するためには、それぞれの環境に合わせた対応が必要なため、コミュニケーション方法(対面と非対面)の割合によって、マネジメント方法に違いが生じます。短期的には対面と非対面が混在するミックスコミュニケーションが主流となることが想定されますが、フルリモート環境を見据えたマネジメント環境の構築を行う必要もあります。

<リアルコミュニケーション(対面のみ)>

業務と管理
  • 各拠点でのオフィス勤務を中心とした対面コミュニケーション
    (部課や小規模拠点を想定)
  • 打ち合わせや声がけによる対面コミュニケーションスタイル、時間に縛られる点は効率化が望まれる
  • 基本的にコンタクト状況を目視確認しているが、内容や時間、頻度までのマネジメントはできていない

課題

  • 管理者の目が行き届かない場所は管理ができない
  • 先入観によってマネジメントが行われる可能性が大きい

 

<ミックスコミュニケーション(対面×非対面)>

業務と管理

  • オフィス勤務およびリモートワークが混在した状況下でのコミュニケーション(これまでの標準的なパターン)
  • メールのCC機能を活用して発信者側からコミュニケーションを可視化するように進めている
  • マネジメント層はガバナンスが効いた状況で管理ができていない

課題

  • 組織間でのコミュニケーションなど、範囲が広くなるため、ルールや方針の適用に時間がかかる
  • 組織風土の影響もある

 

<フルリモートコミュニケーション(非対面のみ)>

業務と管理

  • オフィスを離れ、リモートワークや外部での勤務を中心とした非対面コミュニケーション(有事やニューノーマルを想定)
  • 電話、メール、メッセージアプリの活用が主となり、オンラインコミュニケーションのみで推進
  • コミュニケーションがブラックボックス化し、マネジメントを行えない

課題

  • IT環境が整備されていない場合があり、網羅には時間がかかる

非対面コミュニケーションマネジメントへの適用

自発的な変化よりも震災や感染症の拡大など、外部要因による突発的な変化への対応が、コミュニケーションマネジメントには求められます。

非対面コミュニケーションマネジメントへの適用

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