あずさ監査法人、国内監査法人初となる人工衛星データを利用した監査手法を開発

有限責任 あずさ監査法人は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)からデータ提供と利用技術に関する助言を受け、国内監査法人初となる、人工衛星が取得したデータを利用した監査手法を開発しました。

有限責任 あずさ監査法人は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)からデータ提供と利用技術に関する助言を受け、国内監査法人初となる、人工衛星が取得したデータを利用した監査

有限責任 あずさ監査法人(東京都新宿区、理事長:高波博之)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)からデータ提供と利用技術に関する助言を受け、国内監査法人初となる、人工衛星が取得したデータを利用した監査手法を開発しました。

監査において重要な不正や誤謬を看過しないため、企業の事業活動の状況を正確かつ迅速に把握することがますます重要となっていることから、あずさ監査法人では人工衛星データなどのオルタナティブデータ・ビッグデータを活用した監査手法を研究してまいりました。その成果として、JAXAの衛星搭載船舶自動識別システム(AIS)実験(SPAISE)(※1)により取得した船舶の位置情報データを以下のプロセスで監査手続に応用しています。

<人工衛星データ利用のプロセス>

  1. JAXAの人工衛星により船舶の位置情報を取得(※2)
  2. 1の位置情報を利用して、各船舶の位置を把握。航海進捗度を算出し、想定よりも進捗が遅い船や洋上で長期間にわたって停止している船を検知
  3. 船舶の資産評価や人件費や燃料費等の船舶運航費用の検証に利用

 

JAXA が運用する人工衛星が受信した船舶位置情報の提供を受けることで、これまでの手法では技術的に把握できなかった洋上の船舶動向について、正確に把握できるようになりました。この結果、特定船舶の実在性や、特定期間における稼働状況、特定日における航海進捗度を、客観的かつ網羅的、適時に把握することが可能になりました。

(※1)船舶が発信するAIS信号に含まれる位置情報は、GPSを利用して取得しています。

(※2)データ入手に際しては、船舶所有者の了承を得ています。

船舶の位置情報利用のイメージ

船舶の位置情報利用のイメージ

将来は、人工衛星データと会計処理を自動で照合し監査手続を自動化することや、船舶以外にも当該手法を広げることを視野に入れています。

あずさ監査法人は監査のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、監査品質を向上させるとともに、会計リスクのみならずビジネス上のインサイトを提供できるように今後も取り組んでまいります。

あずさ監査法人について

有限責任 あずさ監査法人は、全国主要都市に約6,000名の人員を擁し、監査や各種証明業務をはじめ、財務関連アドバイザリーサービス、株式上場支援などを提供しています。 金融、情報・通信・メディア、製造、官公庁など、業界特有のニーズに対応した専門性の高いサービスを提供する体制を有するとともに、4大国際会計事務所のひとつであるKPMGのメンバーファームとして、146の国と地域に拡がるネットワークを通じ、グローバルな視点からクライアントを支援しています。

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