証憑突合作業の自動化ツール「MatchingBot_ai」を全面展開
有限責任 あずさ監査法人は、監査のデジタルトランスフォーメーション推進の一環として、従来は目視で確認していた会計記録と関連証憑類との突合作業について、AIと文字認識技術を活用して自動化するツール「MatchingBot_ai」を開発しました。
あずさ監査法人は、従来は目視で確認していた会計記録と関連証憑類との突合作業について、AIと文字認識技術を活用して自動化するツール「MatchingBot_ai」を開発しました。
有限責任 あずさ監査法人(東京都新宿区、理事長:高波博之)は、監査のデジタルトランスフォーメーション推進の一環として、従来は目視で確認していた会計記録と納品書・請求書といった関連証憑類との突合作業(以下、証憑突合作業)について、AIと文字認識技術(Optical Character Recognition、以下OCR)を活用して自動化するツール「MatchingBot_ai」を開発しました。
2021年1月6日よりこの新たなデジタルツールをローンチしており、法人内の監査業務において全面的に展開しています。
あずさ監査法人のDigital Innovation部と株式会社KPMG Ignition Tokyoが共同開発したMatchingBot_aiは、監査人が監査対象となる会計記録(Excelファイル*1)とそれに対応する根拠証憑(PDFファイル)をツールにアップロードすると、OCRによりPDFファイルの記載情報を自動的に読み取り、会計記録等と根拠証憑の突合結果を分かりやすく可視化します。
本ツールはKPMGジャパン内でゼロベースから開発されているため日本語の読み取り精度が極めて高く、また完全には読み取れない場合であっても、部分的に一致した記載箇所の類似度をスコアリングした結果を表示することで、多様な形式の証憑が混在する日本の監査環境に焦点をあわせたツールとなっています。
従来、目視による手作業によって実施していた証憑突合作業は、本ツールの導入によって、多くの件数をより正確に短時間で完了させることが可能となり、監査の効率化及び不一致項目の見落とし等のリスクの軽減に貢献します。また、コロナ禍によりリモートワークの促進が求められる中、本ツールを監査現場において有効利用することで、被監査会社の監査対応負担を軽減することが期待されます。
なお、監査証拠を電子ファイルとして入手するにあたり、MatchingBot_aiと同様に独自開発したPDFファイルの改ざんリスクを検知するツールを併せて導入し、証憑の改ざんリスクにも対応する予定です。
あずさ監査法人およびKPMG Ignition Tokyoは、今後もリモート環境下における監査の品質向上及び効率化を実現するため、デジタルツールの開発に取り組んでまいります。
*1 Excelは、米国およびその他の国におけるMicrosoft Corporation および/またはその関連会社の登録商標または商標です。
あずさ監査法人について
有限責任 あずさ監査法人は、全国主要都市に約6,000名の人員を擁し、監査や各種証明業務をはじめ、財務関連アドバイザリーサービス、株式上場支援などを提供しています。 金融、情報・通信・メディア、製造、官公庁など、業界特有のニーズに対応した専門性の高いサービスを提供する体制を有するとともに、4大国際会計事務所のひとつであるKPMGインターナショナルのメンバーファームとして、146ヵ国に拡がるネットワークを通じ、グローバルな視点からクライアントを支援しています。
株式会社KPMG Ignition Tokyoについて
2019年7月1日に設立された株式会社KPMG Ignition Tokyoは、クラウド、AI、ブロックチェーン、IoTの先端技術の専門家だけでなく、データサイエンス、データ可視化、クラウドアーキテクチャ、システムセキュリティなどの各デジタル領域の専門家が国内外から集結したプロフェッショナル集団です。最新デジタル技術と、KPMGジャパンが今まで培ってきた専門的知見を融合させ、グローバルと連携しながら、共通基盤とソリューションを創発しています。