不確実な移行期における天然ガスの戦略的価値
再エネ導入拡大が進む一方で、天然ガスの消費量も増加の一途をたどっています。エネルギー安全保障の重要性が再認識されるなか、天然ガスの戦略的価値を考察します。
天然ガスの消費量が増加し、エネルギー安全保障の重要性が再認識されるなか、天然ガスの戦略的価値を考察します。
Article Posted date
14 March 2025
ハイライト
- 再エネ導入拡大の陰で増加する天然ガス消費量
- トランプ政権が追い風となる天然ガス市場
- 再評価が迫られる天然ガスの戦略的価値
- おわりに
近年、世界的に再生可能エネルギー(再エネ)の導入が急速に進む一方で、天然ガスの消費量も増加の一途をたどっており、その消費量は2024年から2025年にかけて史上最高値を更新すると予測されています。
この天然ガス需要拡大の背景には、「移行燃料」としての役割に加え、「エネルギー安全保障の強化」のという天然ガスの役割が改めて見直されている状況があります。特に欧州では、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、ロシア産パイプラインガスからの脱却を急ぎ、米国産液化天然ガス(LNG)への切り替えが加速されました。英国や北欧諸国でも、自国産天然ガスの活用を最大化し、炭素回収・貯留(CCS)と組み合わせたガス火力発電やブルー水素製造を軸とするエネルギー政策へと舵が切られています。
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