物流革新:【第3回】国交省トラックGメンによる是正措置への予防と対応(総論)

国交省トラックGメンによる荷主企業・元請事業者に対する是正措置が積極的に実施されています。是正措置の根拠となる違反原因行為と、「悪い荷主」として勧告(公表)を受けないための必要な対応について解説します。

国交省トラックGメンによる是正措置の根拠となる違反原因行為と必要な対応について解説します。

1.国交省トラックGメンによる是正措置とは

トラックGメンとは、適正運賃の収受や労働環境の改善等を目的として国交省が創設した専門部隊です。物流事業者への積極的な情報収集を行い、荷主・元請事業者の物流事業者に対する法令違反を犯す原因となる行為(違反原因行為)が疑われる場合は、当該荷主・元請事業者に対して働きかけ・要請等を行い、改善を促します。

2.違反原因行為と対応の方向性 ~物流適正化ガイドラインとの関係性

国交省トラックGメンによる是正措置の対象となる違反原因行為は、1.長時間の荷待ち、2.運賃・料金の不当な据置き、3.契約にない附帯業務、4.無理な到着時間の設定、5.過積載運行の要求、6.異常気象時の運行指示、7.ドライバー拘束時間超過、8.その他の無理な運送依頼、の8つが挙げられています。発生件数に占める比率は、1が5割、2、3、4、5が1割ずつ、6、7、8を合わせて残りの1割となっています。

執筆者

KPMG FAS
シニアマネジャー 川嶋 優喜

KPMG Japan Supply Chain Advisory Leadership(KPMG Japan SCALe)リードパートナー
KPMG FAS
執行役員パートナー 岡本 晋

KPMGジャパン インフラストラクチャーセクター
運輸・物流・ホテル・観光セクター
KPMG FAS
ディレクター 小野 砂知子

川嶋 優喜

KPMG FAS シニアマネージャー

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