機会を逃さずにつかむ:新世代オムニチャネル能力の進化(英語レポート)

「店舗はECの中心にある」小売業者が顧客とのつながりを維持するためにシームレスな戦略をどのように形成しているかについて、NRF(全米小売業協会)との共同調査結果から解説します。

「店舗はECの中心にある」小売業者が顧客とのつながりを維持するためにシームレスな戦略をどのように形成しているかについて、NRF(全米小売業協会)との共同調査結果から解説します。

ハイライト

  1. 過去3年間、いくつかの小売りトレンドが浮上
    ・特定のセクターと消費者セグメントがeコマースの勢いを牽引
    ・オンラインショッパーが全チャネルでの販売を促進
    ・店舗では商品探検ができ、今では便利性の面でも優れている
  2. 小売業者はeコマースの全体的な流入に対応
    ・ストアはeコマースの中心にある
    ・小売業者の焦点はチャネルから顧客に方向転換
    ・小売業者は、チャネルと商機を捉えるデータの統合の方法を模索中

1. 過去3年間、いくつかの小売りトレンドが浮上

特定のセクターと消費者セグメントがeコマースの勢いを牽引

パンデミックが大多数のカテゴリーでeコマースの成長を加速させました。しかし、食料品やホームインプルーブメントのようにパンデミック前にeコマースに多く投資されていなかったいくつかのサブセクターは、より高い成長率を維持しています。ミレニアル世代とZ世代の2つの消費者グループがカテゴリー全体でeコマースの成長を最大限に押し上げ、将来にわたってその役割を継続することが期待されています。

オンラインショッパーが全チャネルでの販売を促進

パンデミックの始まり以来、オンラインで購入する消費者は、単にオンライン上での行動だけでなく、小売業者にとってますます重要になっています。例えば、実店舗の販売の大部分がオンラインでショッピングをする個人から来るようになり、オンラインと実店舗両方でショッピングをする個人は全体的により多くのお金を使っています。また、オンラインでショッピングを好む消費者は、チャネル全体を通した消費額がより高くなっています。

店舗では商品探検ができ、今では便利性の面でも優れている

商品カテゴリーや買い物の目的に応じて、消費者は、オンラインショッピングの便利さや品揃えを好む一方で、店舗で買い物をする際には、商品を探究したり即時に購入したりすることを求めており、店舗はそれに対応しています。また、BOPIS (Buy Online, Pickup In Store) のような異なる購入方法を通じて、店舗は簡単に商品を提供できるようになりました。

2. 小売業者はeコマースの全体的な流入に対応

ストアはeコマースの中心にある

eコマースは、副次的な独立したチャネルからストア(店舗)に依存的かつ統合的なものに進化しています。ストアは、ショールームとしての役割やファーストラインのカスタマーサービスの提供、配送センターや流通コストの削減のほか、第三者フルフィルメントのパートナーシップを可能にし、フルフィルメントノードとしての役割を果たすことで、顧客獲得費用を削減することができます。また、ストアは、より低コストで便利な店内返品プロセスを促進することで、ショッピング客を集め、小売業者にとってのもう1つのトラフィックとコンバージョンの機会を作り出すことができます。

小売業者の焦点はチャネルから顧客に方向転換

上位の小売業者は、チャネルまたは機能にだけ焦点を当てるのではなく、チームと機能をカスタマージャーニーに合わせて再編成しています。また、利益の測定を、チャネルレベルの損益計算書を超えて、顧客を中心にした財務指標である顧客生涯価値に関連させることでバランスをとっています。

小売業者は、チャネルと商機を捉えるデータの統合の方法を模索中

成功の鍵は、組織全体でデータを統合し、顧客とビジネスの包括的な全体像を可視化することです。今日、データはチャネルやシステムごとに管理されており、オペレーターや意思決定者には限定的なデータしか提供されていません。今後、シームレスな商取引をするには、チャネルを超えた顧客のジャーニーをサポートする共通のデータモデルが必要になります。そして、これが生成AIのようなツールを使用して、新しいビジネスモデルや販売の機会を探索し、効率を改善するための基盤となるでしょう。

当該レポート全文は、Seizing the seamless opportunity(原文/英語)よりご覧ください。

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